24

関東在住の大学4年生です。日頃考えていることを口に出すのは苦手なので、文章にすることに…

24

関東在住の大学4年生です。日頃考えていることを口に出すのは苦手なので、文章にすることにしました。誰かに見つけて欲しいのと、何かを見つけたいのが理由で書いています。

最近の記事

死に至る病と私の余命

まるで愛の残骸だった。 そばにいてほしかった誰かの背中は覚えているのに、どんな顔で笑ってくれたかはもう思い出せない。 多分そうして生きていくのだとしか思えないから、どちらかといえば刹那的な考え方をする方なのだと思う。 死に至る病の、その途上での悩み。 そう思ってしまえばどんなことも取るに足らないものである気がして、いつからかつらくなるとキルケゴールを思い出すようになった。 死に至る病。 高校で習ったその著書の「病」が何を指すか知ったのは最近だった。 人は絶望によ

    • うまくいかないこと、それでも続くもの

      目の奥にじんわり何かが広がっていくのがわかった。 手にした画面いっぱいに広がる色とりどりの写真。 赤い花火、青い空、緑の草原、黄色い傘。 Twitterの写真閲覧用のアカウントは、いつもTLがカラフルでいい。 とりわけ今日はその色彩が目に染みた。 六畳間に据え付けられた狭いロフトの上で寝転んでいると、まるで何もかもに取り残されたような気がしてしまう。 つい先日第一志望だった企業から、新卒採用活動終了の連絡が来た。最終選考が終わった次の日で、とにかく一律で今年は新卒

      • 死に方について

        いつも他者は他者のために生きない、人は本質的に自分のためにしか動けない。 愛されたいとは願うのに、誰のことも愛そうとしないのは最大の矛盾だ。 完璧な人、という言葉のパラドクス。解消されない問題を先延ばしにするのが癖ならもっと前からどこかがおかしかったんだ。 アラームばかりうるさくて、この部屋で息ができない。 乗り遅れたからなんだと言うんだ、と笑うのはいつだって規定通りの列車にギリギリ間に合えた人たちだけ。間に合わなかったらとっくに轢かれて死んでるんだから道理だよ。 信

        • 依って立つもの

          どうやって生きていくか考えている。 生きる道を決めるということは、何に輪郭を象られていくか選ぶということでもある。 私は私だけれど、それを表出させるためには、もっと言えば社会の中に存在して十分な精神衛生を保って生きていくには、線で自分を描かなければいけない。 例えばそれは物事かもしれないし、人かもしれない。あるいはそれ自体は形のない概念や信念かもしれないけれど。 とにかく、それらに依って立つことでしか私たちは存在できない。と、私は思っている。 昔は、人に依拠すること

        死に至る病と私の余命

          次また恋をするときは

          ドラマや小説で、ハッピーエンドを見ていつも思う。 あのときこんな風に大切にできればよかった。 あの人にこうやって伝えればよかった。 本当はこんな風に抱きしめたかった。 そして叶うなら、幸せな顔で笑わせてあげたかった。 人を大事にするということは、フィクションで見ているよりずっと難しい。 今年22になるので、それなりに恋愛の経験はある。告白したこともされたことも、フッたこともフラれたこともあるから、一通り頭の種類も知っている(と思う)。 恋愛に限らずだと思うが、人

          次また恋をするときは

          1Kの片隅に

          部屋の掃除をして1日が終わった。 いつものように掃除機をかけたり風呂掃除をしたり、それ以外に今日は本棚とクローゼットの整理もした。 せっかくだからとゴミ袋を引っ張ってきて、断捨離の真似事なんかをしてみたのがいけなかった。 ずっとしまっておいた、いつか手放さなければいけないものたちと1時間も睨み合う羽目になった。 手紙、アルバム、指輪、ブランケット、洋服、チケット類、ぬいぐるみ…。 思い出と言い切るにはまだ生々しく、現実と言うにはどこか遠く離れすぎた日々。 昔お付き

          1Kの片隅に

          恋とはどんなものかしら

          二つ前の記事に、以前の恋人のことを書いた。 恋愛は、10代よりもっと前から身近な所にあって、時にポップにコミカルに描かれるから、初めて人と付き合う前はただ楽しいだけのものだと思っていた。 けれど、何度か付き合って別れて、大人になって、今思う。 恋愛は怖いいきものだ。 すべての感情がそうであるように、誰かを「好きだ」と思う気持ちも長くは続かない。 続いたとしても、ほとんどの場合形を変えたり再認識されたりすることが条件になるだろう。 いくつかくるターニングポイントに定

          恋とはどんなものかしら

          夜の街ほど軽やかに歩ける

          自粛ムードが漂うようになってはや数ヶ月、基本的には家の中で過ごしている。 外に出るのなんて歩いて10分のスーパーに行くことくらいで、それ以外はずっと家の中で勉強するか、最近ハマった脱出ゲームをアプリで楽しんでいる。 けれど、歩くことだけはどうしてもやめられなかった。昔から気持ちが昂ったり、頭の中がごちゃごちゃになったりすると、外を歩いて考えを巡らせて落ち着くのが癖だ。 いつもなら暖かい昼下がりの時間帯に歩くのが好きなのだけれど、せめて人との接触を出来る限り避けようと思っ

          夜の街ほど軽やかに歩ける

          強くなるのがこわい

          1月に、2020年の目標を決めた。 「一人で生きていけるようになること」 それが今年の目標だった。 それから3ヶ月、4月の私は前よりずっと強くなっている。 一人でも泣けるし、自分を自分で慰めて、なんとかやっていけている。 でも、今それがとてつもなくこわい。 「一人で生きていけるようになること」を目標にしようと思ったのは、1月に付き合っていた人に振られたのが原因だった。 私は彼じゃないから細かいニュアンスや意味まではわからないが、「一緒にいるのが負担だった」という

          強くなるのがこわい