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キッズケアラボ

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医療ケアが必要な子どもたち(医ケアキッズ)の活動・発信拠点。彼ら彼女らが活動すると、大人も地域も変化していく。ソーシャルイノベーターなキッズたちの活動を紹介します!
運営しているクリエイター

#医ケア

僕を支えている名言たちと“福子伝説” 〜道標にしている名言が走馬灯のように巡った日。キッズケアの奥深さ、難しさ、楽しさ。〜(再編集・再掲)

1月のある日、小児がんに関する研究のミーティングと 小児在宅医療についてのワークショップに参加。 小児がんに関わる人はみんな優しくて熱い。でもその優しさが、子どもであり、病人である「人」に向けられた時、何かを奪うことがある。 それに気づかずそれが優しさだと思い込むことで楽になろうとする人もいるし。 優しさってなんだろう、って落ち込んだり自分を責めている人もいる。 熊谷晋一郎先生の「希望とは絶望を分かち合うこと」という言葉が、頭の中でぐるぐると何度も登場していた。 熊谷晋

医ケア児のママ、ナースになる。さて、夢が叶ったのは何人?

小児在宅医療、キッズケアについての話をするときに、 必ずと言っていいくらい、紹介するキッズとママがいる。 しーちゃん、と、しょうこさん。 オレンジが関わっているキッズたち、 オレンジキッズケアラボに通っているキッズたち、 のママは70%以上が働いている。 だから、 働いている方が、あたりまえ。 働いていない方が、マイノリティ。 「働かないの?」なんて、気軽に聞かれる。 もちろん、働かなくてもいいんだけど、選択肢があるってことが大事。 働かないの?と聞かれた、しーち

医療的ケア児、地域の小学校に行く。

2016年4月1日に書いた文章です。福井県で初めて地域の小学校に入った医療的ケア児。今度の春に彼女は5年生になります。一緒に人生を歩む仲間、としての地域の医療の存在、佇み方。いつでも振り返りたくなる、道標です。 8ヶ月前、出会ったキッズがいます。今日から小学生になる子です。 それまで別のクリニックから訪問診療を受けていましたが、病気を診るだけでなく「小学校入学に向けた相談にのってほしい」「将来、どんな職業に就けるか一緒に考えてくれる主治医が欲しい」という理由で、オレンジは

重症な子こそ、地域へ

重症な子こそ、地域へ  ー光真坊浩史(ケアラボ立ち上げの時のアドバイザー) ******* 誰にでも生活に困る状態になるコトがあります、やってきます。朝は頭痛がして調子出ない、雪かきしんどい、旅行先で道に迷った、高校が遠くてさらに早起きしないといけなくなった、足腰痛むようになった、目がかすむ、近所の人とうまくやれない、一人暮らしになっちゃって心細い、避難場所が寒くて寝られない…などなど。 『ぼけたら施設入らなあかん』『家事ができんようになったら家にいる意味ない』…なんてい

医ケアキッズフライト✈️プロペラ機編

琉球エアコミューター(RAC) 那覇発、久米島行き。RAC0883便。 帰りは 久米島発、那覇行き。RAC0872便。 使用機材は ボンバルディアDHC8-Q400CC。 ボーイング737編に続き、気管切開・人工呼吸器、加温加湿器、酸素ボンベ、サチュレーションモニター、胃ろう、吸引、導尿、電気毛布、カフアシスト、アンビューバッグ、吸入、などの医療処置やケアを使いながら、今度はプロペラ機にチャレンジする、あすかさん(18)のフライトをレポートしたいと思います。 機内最後方に

医ケアキッズフライト✈️ボーイング737編

日本トランスオーシャン航空 小松発、那覇行。JTA037便。 また、帰りは那覇発、小松行。JTA036便。 使用機材はボーイング737-800。 ストレッチャーを設置してもらい、搭乗するのは、あすかさん(18)。気管切開・人工呼吸器、加温加湿器、酸素ボンベ、サチュレーションモニター、胃ろう、吸引、導尿、電気毛布、カフアシスト、アンビューバッグ、吸入、などの医療処置やケアが必要です。これら全てを持ち込んでのフライトの細かい実際をまとめて行きたいと思います。 ストレッチャー

久米島キッズケアラボ

医療ケアが必要な子どもたち。通称、医ケアキッズ。 病院と自宅の往復だった彼ら彼女らに、3つめの居場所として2012年に福井で立ち上がった“オレンジキッズケアラボ”。“友だち”と“遊び”を得た子どもたちは、病気や障害を理由に“無理”だと決めつけられてしまっていた「成長」を取り戻していきました。間近で見てたら、びっくりすることいっぱい起きました。病院では座れないって言われた子が座れたり。喋れないって子が喋れたり。 やがて、ケアラボだけでなく、公園へ、山へ、海へ、どんどん活動場