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キッズケアラボ

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医療ケアが必要な子どもたち(医ケアキッズ)の活動・発信拠点。彼ら彼女らが活動すると、大人も地域も変化していく。ソーシャルイノベーターなキッズたちの活動を紹介します!
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#医療的ケア児

笑顔的発作、発作的笑顔。人生いちばんのズバーーーーーーッッぶったぎりと子どもの笑顔

寝たきりの小学3年生の子 のいわゆる在宅主治医をしているときの話 定期的な訪問診療や急な体調変化時の往診に行く 月に1回の病院の受診にもできる限り付き添っていた 「最近、よく笑ってくれるんです」 お母さんが嬉しそうに病院主治医に話した 僕も、最近よく笑うのを知っている 嬉しそうに笑顔で話すお母さんの顔をみて 嬉しい気持ちだった すると・・・・ 小児科主治医は言い放った! 「ちがいますよ、それは笑ってるように見える発作。  病気の発作ですよ。」 ズバーーーーーー

この子らが照らしている未来は

この子らが照らしている未来は 不便や不都合があったって たくさんあったって 仲間とアイデアを集めて笑顔で進んでいけば大丈夫だよ っていうこと 大丈夫、ってのは たどり着ける、とか 乗り越えられる、っていう ゴールのことを言ってるんじゃなくって 楽しいし ワクワクできるよ。 っていう プロセスのこと その壁が とてつもなく高く感じたとしても 結果は乗り越えられなくても 乗り越えようとする仲間が、          行動が、         

こどもまんなか。こども家庭庁の委員会に参加してきました。

7月10日、 こども家庭審議会基本政策部会の “こども・若者参画及び意見反映専門委員会” が行われ、参加しました。 委員には高校生や大学生もいて、自分はほぼ最年長。 まさにこども・若者中心。 そして、20代の委員長、土肥さんの進行、 この委員会はこんなふうにしていこう!ってのがまたやさしくて前向きで ・委員全員が対等 ・この場をこども・若者の参画のモデルにしていく ・高校生や大学生が分からないものは「分からない」と素直に言えるような場 という場を目指しましょう、と。とても

小児の在宅医療と小児のACP(人生会議)、看取りの実際

あいち小児保健医療総合センター主催小児在宅医療研修会「小児の在宅医療と小児ACP・看取りの実際」 2022年12月10日、研修会にてお話ししました。 予定より30分以上の延長になるほど、終了後の質疑もたくさんいただきました! 最近、子どものACPというテーマをよくいただきます。 「こうすればいい」という単純な答えがないテーマなので、毎回うまく伝わるか苦戦しますが、苦悩しながらも諦めずに前に進んでいく様子を伝えられれば、と、 オレンジの考え方や取り組みを、視点を変えな

ザ・ヒューマン(NHK BS1)に出演します。2022年6月25日(土)21時〜

「病気でもあきらめないで! ▽在宅医・紅谷浩之 子どもたちとドクターGO」こんなタイトルがつきました。半年以上にわたって取材を受けてきまして、本日夜、放送とのことです。 取材を受けながら、結局自分は今何をしているのか。一言で言うと自分は何者なのか。をじっくり考える機会になりました。 これまでの出会いや経験が自分の中にぐるぐると溜まっていて、今、地域と向き合おうとした時に、特に地域のこれからを考えた時に、目の前にいてくれる一番大きな存在が、この子たちなんだな、とも気づきまし

病気そのものからくる問題ではなく、「病気・障害のせいで次の感覚刺激に出逢えないことから、後天的感覚障害・生活での不便さ」が追加されていく、という問題。

子どもの感覚はそれぞれ。 ケアがある子はより敏感さと感覚不足(鈍感、ではなく不足!)が際立ちます。 病気や障害、ケアがあるから、感覚不調は仕方ない。と諦めてしまうと、 感覚不調なせいで、次の新しい課題にぶつかってしまう。 病気そのものからくる問題ではなく、 「病気・障害のせいで次の感覚刺激に出逢えないことからくる、後天的感覚障害・生活での不便さ」が追加されていく、という問題。 ブランコで、遊びたい。 ブランコで揺れる感覚は、なんとも言えない新しい感覚。 平衡感

医療的ケア児が社会を変え、僕らを支える。そんな現場から。

僕は、医療的ケア児が、弱くてかわいそうだから活動しているんじゃない。 彼女ら彼らの強さが、社会を変えていく、よりよく幸せな未来に導いてくれている、それに気づいちゃったから、 最前線で、砂被り席でそれを見届けたいのだ。 こういうことだと思う。 医ケアキッズ、つまり医療的ケア児が 街に出て、旅に出て、山に登る。 学校に行き、社会に出て、世界に羽ばたく。 軽井沢に行く、応援してくれてる人たちと出会う。 好きなものを好きだと思える、やってみたいことに挑戦できる。 気球で空を飛

たくさんの0-1体験を、軽井沢キッズケアラボでつくっていきたい!

子どもにとって”初めて体験する” という機会は、成長する大きなチャンスです。初めての体験はたくさんの感情が動きます。 そもそも楽しいのか、楽しくないのか、好きなのか、嫌いなのかも分からないので、体験に向けて準備をしている時、実際に体験する時、どちらにおいてもポジティブな感情とネガティブな感情が混在します。その過程を子ども自身が感じることが大事であり、私たちはその過程を0-1体験(ゼロイチ体験)と呼んでいます。 一度体験ができると、またやってみたい、もうやりたくない、今度は

医ケアキッズ、地域の保育園に行く。

【地域の保育園につながる】 医ケアキッズが地域の保育園に行く。とある一例のステップ。 1)ケアラボやほっちのロッヂに通う。ケアラボ・ロッヂは医ケア児も通える場所。制度的には児童発達支援(お預かり型)。 子どもはママと離れて過ごすことを体験(がんばる!) ママは子どもと離れて過ごすことを体験(もっとがんばる!) ケアラボ・ロッヂのスタッフは、キッズの体調や体質、好きなもの嫌いなこと、得意なこと苦手なことを発見する。 やがて、安心して楽しく通えるようになる。 2)保

小児在宅医療の心得4箇条

在宅医ココキン帖の小児在宅医療のページに記した心得4箇条。ココに整理します。 1.世界でもっとも子どもが死なない国は、同時に世界でもっともその子たちが幸せに成長できる国でなければならない日本は世界でもっとも赤ちゃんが死なない国。誇らしいことです。 その、産科や新生児科の先生方が繋いだ「命」 地域にその「いのち」をつないでいくのが、私たち、地域をフィールドにする医療者の役割だと考えています。 2.小児専門医でなくても、在宅医として小児にかかわることで子どもたちの生活を支える

死神とひまわり

ある7月、1歳の子の紹介相談を受けました。名前はゆかりちゃん。重度の心不全があり、完治は不能。余命3週間とのことでした。生まれてからこれまで、ずっと入院しています。手術をしたり集中治療室に入ったりしながら今まで過ごしてきました。これ以上の治療が困難となった今、生まれてから一度も暮らしたことのないお家に帰って、家族団欒を過ごさせたい。という依頼でした。  オレンジは、断るという選択肢はありませんので、当然受けます。まずは入院中の病院に挨拶がてら会いに行きます。ちょうど七夕

有料
400

出会う場所と出会うきっかけを変えてみる 〜医ケアキッズ、ディズニーに集結〜

史上初の試み、日本中から医療的ケア児がディズニーランドで待ち合わせ!ディズニーキッズケアラボの様子を発信したFacebookやtwitterをまとめておきたいと思います!(2019年9月9日-10日開催) 9月8日【いよいよ明日!】 ディズニーキッズケアラボ!!! 全国8県から8人の医ケアキッズと家族、ケアチームがディズニーに集合!とにかく楽しみます! そして、旅を通して見つけた、気づいた、出会えた ハッピーポイントや出会いを、どんどん繋いでいって、いつでもどこへでも、楽

制度は超えて、ニーズに愚直に 〜戸枝陽基さんの言葉〜

戸枝陽基さん、から学んだこと。もらった言葉。 来年の海があるかどうかより、来年の海を想う今を支えます。 2013年3月、愛媛松山で開催された、日本在宅医学会。 小児在宅医療を手探りで実践し始めた僕は、小児在宅医療の講演やシンポジウムがあれば、かたっぱしから参加していた。この時も、シンポジウム 「小児在宅医療の展望-医療 と福祉の協働による新しい コミュニティーの創造」に参加していた。 シンポジストとして登壇されている、戸枝陽基さんを初めて見た。 とにかく、いまだに強烈

悩ましいほど一生懸命に。不確かだからこそ信じる。〜まちのほしくし、吉田花蓮が行く〜

雑誌「小児看護」で オレンジキッズケアラボ・ほっちのロッヂの保育士、 吉田花蓮の連載が始まりました。タイトルは「保育はなが〜い滑走路」 いいタイトル!ぜひ、ご覧ください! 医療的ケア児、通称、医ケア児・医ケアキッズ。 子どもであるがために親が、 病気であるがために医療者が、 彼女ら彼らを制限したり管理したりする。 愛情や優しさが根拠になる制限と管理だから、 ダメですよ、とは言いにくい。思いにくい。気づきにくい。 経験ある大人は「安全」ばかりを望んでしまう。 不安定さを