カスタマーのニーズが分かる購買心理学(後編)
こんにちはKenです。
今回は「カスタマーのニーズが分かる購買心理学(後編)」について執筆していきます。
前回の「カスタマーのニーズが分かる購買心理学(前編)」を読まれてからをオススメします!
前回の続きで「3.コミュニケーションを間違える(=売り間違い)」をしない方法について述べていきます。
それでは始めていきます。
■何かを必要とする6つの心理状態
「人が何かを必要とする心理状態」は下記の6つに分けられます。
この6つに分けられる法則を頭文字をとって「Fasher(ファッシャー)の法則」と言います。
この法則に当てはめれば、カスタマーの購買心理の理解ならびに、潜在的ニーズを把握できます。
それでは下記の例を踏まえて、詳しく見ていきましょう。
上記の例で6つ見てみます。
「塾のニーズは、子どもを教育するため(家族)」
「保険商材やスポーツジムは、健康の不安を解消するため(不安)」
「着心地の良いものは自分生活の質を上げるため(自己満足)」
「ダイエットや化粧品は、他人によく見られたいため(対人関係)」
「鍵開け工事は、今でないと困るため(緊急性)」
「集客媒体は、効果が見込めるため(リターン)」
上記の例の様に、人が何かを必要とする心理状態は6つに分けることができます。
あらゆる全ての業種のニーズは、必ずこの6つの中のどれかに区分されます。
もしこれに当てはまらない場合は、前編で述べました「Why?の思考」で行う潜在的ニーズの把握が足りません。
この「Fasher(ファッシャー)の法則」に当てはめることで、カスタマーの潜在的ニーズを明確に理解することができます。
以下でこの「Fasher(ファッシャー)の法則」が出てきますので、具体例を交えながら理解していきます。
■顧客体験(CX)以外から施策は生まれない
これからの時代、施策を作る上で顧客体験(CX)は必須です。
まず顧客体験(CX)を考える上で2つの視点があります。
それは「ソフト視点」と「ハード視点」の2つです。
「ハード視点」はモノから始まる視点であり、「ソフト視点」は体験から始まる視点です。
ハード視点の考え方ではカスタマーの声から、味や利便性を求めて商品改善を行っていくことが挙げられます。
例えば、「瓶のラムネは飲みづらいから、ペットボトルにしよう」「コーヒーの味が他社に劣っているから、商品改善をしよう」という具合です。
しかし、そうした改善は顧客体験(CX)には繋がらないので、効果的な施策にはなりません。
むしろモノでの差別化が難しいこの時代では、ソフト視点から施策を作ることは必須です。
■ソフト視点は「Why?」を突き止めて生み出す
ソフト視点で施策を考える為には「Why思考」が必要です。
今回は商品を「水」として施策を考えてみましょう。
水を飲む理由を考えた時に「喉が渇いたから」という理由は、ハード視点の考え方になります。
なぜなら、この「喉が渇いたから」という理由では、「他社より美味しく作ろう」「もっと内容量を増やそう」といった「モノから始まる施策」につながるからです。
しかし、「Whyの思考」でもう少し踏み込んで、「なぜジュースじゃダメなのか?」を考えると「太るから」「健康に悪いから」という理由が出ます。
このことから「水」の潜在的ニーズに「健康や美容」があり「水の売りものは、美容や健康である」とも言えます。
そして「美容や健康」は先程の6つの心理状態の中の「対人関係」に当てはまります。
この様に「水を飲む人の潜在的ニーズ」は「美容」つまり「Human relations(対人関係)」にあります。
それでは次に「Human relations(対人関係)」の「美容」というカテゴリーで体験手段を提供していきます。
下記の事例は、エビアンが実際に出している商品になります。
エビアンは、水を使った美容体験商品として「フェイシャルスプレー」を販売しています。
この様にして、カスタマーニーズを把握し「水というモノ思考」から「美容というソフト思考」への切り替えをしているのです。
これがソフト視点から、顧客体験(CX)を生み出す方法です。
■改善がイメージできるものしか買われない
人は頭の中で改善のイメージができるまで、モノを買うことはありません。
例えば「効果がありそうなもの」「美味しそうなもの」の様な「〇〇そうなもの」の様に「改善がイメージできるもの」しか購入しません。
加えて、カスタマーに対し、効果的にイメージをさせる為には「ニッチな層にニッチな改善イメージを与えること」が重要です。
前編で「ターゲットを4つに分割した上から3つ目の層を狙う」と述べましたが、ターゲットを絞ることで『改善』がより明確に伝わります。
そして「ハード思考」だと競合と価格合戦になってしまうので、商品は「ソフト視点」で考えた「顧客体験(CX)」であるべきです。
「体験(CX)を売ること」は、モノにコストを割かない為、減価率を下げることに直結します。
「ディズニーランド」も「ルイ・ヴィトン」も「高級料亭」も利益を出している業者は皆、「モノ」ではなく「〇〇そうな体験」を売り物にしているのです。
長くなりましたが「3.コミュニケーションを間違える(=売り間違い)」をしない方法はここまでになります。
■まとめ
・「人が何かを必要とする心理状態」は「Fasher(ファッシャー)の法則」
・「Fasher(ファッシャー)の法則」で潜在的ニーズを把握
・ソフト視点から「顧客体験(CX)」を生み出す
・「Why思考」で「Fasher(ファッシャー)の法則」に当てはめる
・人は「改善がイメージできるもの」しか買わない
・「体験(CX)を売ること」は減価率を下げる
ここまでで「カスタマーのニーズが分かる購買心理学(後編)」は以上です!
MUPカレッジで学んだ内容のアウトプットです。
最後まで読んで頂きありがとうございました!
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