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第6回 私の東大受験(仮面浪人 秋学期 後編)

仮面浪人体験記(秋学期 2022.12〜2023.1)

この時期はおそらくほとんどの受験生は生活の大部分を受験勉強が占めていると思う。当時の私は、受験勉強の合間に早稲田の授業に行っている感覚だった。仮面浪人を始めた頃、早稲田での学習も疎かにしないと決めていたので、課題やテスト対策などやるべき事はやっていたが、頭の中は東大受験のことでいっぱいだった。仮面浪人するとき、受験勉強と大学の勉強、片方を言い訳にもう片方で手を抜くという事態を避けなければならないのかもしれない。どちらとも中途半端になって何も得られないかもしれないからである。

今思えばこの時期は大学生にとっては楽しい期間だったのかもしれないが、当時の私にとってそんなことはどうでも良かったし、周囲の学生が遊んでいる姿はあまり目に入らなかった。ここで早稲田の環境に満足できれば仮面浪人はやめても良いと当初は思っていたが、現役時の後悔と当時の環境への不満から、その選択肢はなくなった。

受験勉強の内容としては、普通の東大受験生と同じようなものだったと思っている。共通テスト形式の問題集で練習、自己採点、復習を繰り返し、古典、物理、化学、倫理政経はひたすら知識を充実させた。数学も基本的な解法は全て確認するようにした。ここまで来たら多分忘れることはないのだろうが、精神的な安定のためでもあった。共テパックでは大体最低ラインは守れていた。

2度目の共通テスト(2023.1.14〜2023.1.15)

現役時(2022年度)の共通テストは今でも思い出したくないほどのものだが、今度は本当の意味で準備できることは全てやったこと、一度失敗を経験していることから恐怖感は軽減されていた気がする。終わった科目のことは忘れ、次の科目でいかに実力を発揮するかだけを考えることを徹底した(とは言っても、結局気になってしまったのだが)。現役時に悔しい思いをした国語で、またも手応えが悪く1日目は落ち込んだ。現役時は1日目の手応えを引きずって2日目に影響したかもしれないが、今回は頑張って意識しないようにした。そして2日目は数学も理科も気持ち良く終われた。ちなみに2年とも1日目の夜に自己採点はしなかった。余計なことは考えず大人しく次にやるべきことをやる方が良い。

結果(得点調整後)は
倫理政経 63点
国語 160点
英語(リーディング)97点
英語(リスニング)96点
数学1A 87点
数学2B 99点
物理 100点
化学 81点
合計 783点
だった。

倫政が低くて驚いたが、他の科目はほぼ実力通りだと思ったし、出願に迷うこともなかったので満足していた。東大受験生のなかで高い点数ではないかもしれないが、合格するには十分だと思っていた。何より、自分でも結果を出せると初めて実感できたのが嬉しかった。

共通テスト後は早稲田での期末試験や期末レポートを終え、東大の出願も終え、ついに東大受験のこと以外考えなくてもよくなった。

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