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あこがれとは

こんばんは、大芝エリィです。

むかしむかし、憧れた人がいました。
私より年上で、そつなく様々なことをこなし、配慮ができる人でした。

飲みに行くようになって、色んな話をしました。

近くなれば近くなるほど、あこがれフィルターでみていた時期とは違う視点で視えるようになってきたんです。

そう、おわかりですね。

欠点がみえるようになっていったんです。
もちろん、完璧な人間なんていません。
ただ、あこがれフィルターで通していた世界からギャップがありすぎて
一気に気持ちが墜落してしまったのは確かです。

あの頃は若かったと、ひとくくりにすれば楽なのですが(実際そうだとも思うのですが)
勝手にフィルターをかけて、勝手に期待して、勝手に裏切られた気分になる…なんて、最低ですよね、私。
今ならよくわかりますとも。

だけどそのときは、裏切られたような気持ちが大きくて。
それで離れてしまったのを覚えています。

よく考えたら、私だって完璧じゃないし、そもそも完璧にはなれないし
自分ができないことに関して、期待をするのなんて馬鹿げているし。
あれなんなんですかね、自分フィルターってやつ。
今時流行りの加工アプリみたいな。
勝手に美化させちゃうやつ。
あれ作ったやつ誰ですかね。

はい、私です。

最近はもっぱら人に期待しないので、心は割と平和になりました。
それはそれで人としてどうなのって思うところはまぁあるんですけど。

今もし、過去の私に声をかけるんだとしたら。

いや、何言っても無駄かもしれませんね。
だって、フィルターで自分自身も覆っちゃってるもんだから。

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