SNSなどのプロフィール欄に「Nonbinary」を追加しました
表題の通りなのですが、最近プロフィール欄に「Nonbinary(ノンバイナリー」を追加するようにしました。私にとってこのスタンスは小学校低学年くらいから変わらないのですが、今まで殊更にアピールすることはありませんでした。しかし思うところがあり(後述)、追加するようにしました。
Nonbinaryとは何か
ここに書いてあるので読んで欲しいのですが、私なりに下記に説明を書きます。
セクシャリティはざっくり下記のように4つの要素に分かれていると言われているのですが、
1.身体の性(見た目)
2.心の性(アイデンティティ)
3.ふるまう性(行動)
4.性的指向(人を好きになる傾向)
Nonbinaryは、2.心の性(アイデンティティ)と3.ふるまう性(行動)を「男性」「女性」という枠に当てはめない、というセクシャリティの定義です。1.と4.については言及していません。
私と接する人は、私のことをある時は女性らしく感じある時は男性らしく感じた時があったかもしれません。私としては特にどちらと決めずに生きてきたつもりですが、私が「弱々しい」時があったり「たくましい」時があったりして、それが「女性らしい」「男性らしい」と判断されていたのかもしれません。
もし私の友人知人の皆さんで、本投稿で不安に思うことがあったら、その気持ちを一人で抱えずに気軽に私に質問してもらえればと思います。また、本投稿を読んだからといって私への振る舞いを変える必要はありません。(もし私があなたの振る舞いによって不快に思っていたら、すでに私から縁を切っています)。
どうしてNonbinaryを表明することにしたのか
先に書いた通り、今まで殊更にアピールすることはありませんでした。しかし、下記2件についてコミットしたいなあと思い、明らかにすることに方針を変えました。
1. 普通の人間でもQueerの表明し存在しても良い、というモデルケースとしたい
LGBTQ+ や Nonbinary(総称してQueerと表現します)の表明をしている人は、ネットで調べるとモデルや俳優など、アーティスティックでセンスの塊みたいな方が多いようにどうしても見えてしまいます。彼/彼女/Themらも当然何かしらの戦いを経て表明しているのだと思いますが、我々一般の会社員からするとロールモデルにはし辛い部分があります。
私は、都内に勤める普通の会社員です。華やかな世界で働くわけでも、注目を浴びるような人間でもなく、もし道ですれ違ってもただの風景になるだけの普通の人間です。
普通の人間でもQueerの表明をし存在しても良いという一つのモデルケースとして私がインターネットにドキュメントを残しておけば、私と同じようにこの日本でひっそりと暮らすQueerの人にいつか届いて、その人の小さな支えになるかもしれないと思いました。インターネットにはそういう力があると信じています。
これからはQueerの表明をした普通の人間としてこの世に存在していきたいと思っています。
2. アンコンシャスバイアスに当事者として、そしてベンチャーキャピタルに勤める者として課題解決に向き合いたいという意思表明
私は現在サムライインキュベートというベンチャーキャピタルでキャピタリストとバックオフィスの責任者として従事しています。伝統的に男性が多く、家父長制がまだまだ残る業界です。直近では ANRI が積極的にその伝統をディスラプトされています。下記の通り、「4号ファンドで全投資先のうち女性が代表を務める企業の比率を最低でも20%に引き上げる」という投資方針を掲げられました。
私は長らく下記二つのアンコンシャスバイアスに困っていました。
1. あなたは女性である
2. あなたは女性らしくふるまわなければならない
1.と2.は似て非なるもので、1.に関しては「私は女性でも男性でもないんだけどなあ〜」と思って困っていたし、2.に関しては「もし私が女性だとして、なぜ女性らしくふるまう必要があるんだろうなあ〜、そもそも女性らしいってなんだろうな〜」と思って困っていました。
「困っていた」という表現にしている理由は、まあ先方に悪意はないだろうしと思っており、むしろこちらの説明が足りてないのかなと思っていたからです。
今まで本件は私個人の問題であり、個人で解決すれば良いという認識でした。例えば職場で「私はあんたたちのお母さんじゃないよ!大沢だよ!ただのお・お・さ・わ!」とか言ってみたり(これはなんの解決にもなってない・・・)。まあ、道化を演じつつわかってもらおうとするアプローチをとっていました。
しかしながら世の中にはアンコンシャスバイアスにより人生が困難になっている方がたくさんいらっしゃることが次第にわかり、身近でもアンコンシャスバイアスの課題解決に立ち向かう個人や企業が出てきました。ついに私も「先方には悪意がないし」などと牧歌的なことを言っている場合じゃないな、と思い始めました。
これからは当事者として、そしてスタートアップ企業を支援する会社に勤める者としてアンコンシャスバイアスの課題解決に向き合いたいと思っています。
ということでまずは当事者表明として手始めに自分のプロフィールにNonbinaryを追加しました。
今後ともNonbinaryの大沢を引き続きどうぞよろしくお願いします。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?