VRChatサムネイル画像芸について
VRCにはアバターをアップロードする際にサムネイルの登録・更新が出来るようになっています。
しかしアバターに何も触らずにそのままアップロードするとTポーズかつUnityのデフォルト背景なので安直になりがち……
他のフレンドのサムネを見ていると今でこそ有り触れたものになってはいますが、せっかくなら少しでもオシャレしてより目に引くようにしてみませんか?
本記事ではそんなサムネイルの作成について記載します。
サムネイルについて
サムネイルの設定方法ですが基本的に
①VRCのスクリーンショットを別途用意してそれをサムネイルとして疑似アップロードする形式
②全てUnity上で作成してそれをカメラで撮る形式
の2種類に分かれています。
①についてはBoothなどで配布・販売されている拡張ツールや専用に合わせたモデルなどが用意されており、それらを使って外部画像をサムネイルに設定する形式です。「VRChat サムネ」などで検索するといくつかツールが表示されると思います。
②に関しては、アップロードする背景モデル等を全てUnity上に表示させた状態で撮影する形式です。
それぞれの利点を挙げてみましょう。
①の形式
メリット:
・スクリーンショットを用意するだけなので設定が楽
・背景なども存在しているので、鮮やかなサムネイルになる
・ポーズを自分の動きで直感的に決められる
・小物などはワールドを利用すればいい為自分で用意する必要が無い
・Unityと和解しなくても良い
デメリット:
・画像を用意する性質上、一度先にアップロードする必要がある
・アバターの更新を実施した際に撮り直す必要が出てくる
・フルトラ環境でないと出来るポーズが限られている
・そもそもデスクトップ環境だとポーズが出来ない
②の形式
メリット:
・Unity上で作る為最初からポーズの状態でサムネイルを設定出来る
・自環境に関わらず好きなポーズを取らせることが出来る
・アバターの更新を実施してもすぐに差し替える事が可能
・とったポーズをフィギュアなどに流用する事も可能
・別のアバターに同じポーズを取らせることも可能
デメリット:
・単純に事前準備が面倒
・背景が一色でシンプルになってしまう
・凝ろうとすると小物の用意などが必要でプロジェクトが散らかる
・ポーズを作成するたびにアニメーションを作る必要もある
・ポーズ用のアバターを複製する必要がある為Hierarchyも散らかる
簡単に分けるとUnityにあまり慣れていない場合は形式①、比較的慣れている方は形式②をおすすめします。
今回は私も頻繁に使っている形式②についてその作成の流れについて記載します。
用意するもの
1.アップロード準備の整ったアバター
2.VeryAnimation(Unityのアセット)(無くても可)
作成手順
1.アバターの複製
元のアバターを選択してCtrl+Dを入力してアバターを複製します。
ポーズを作成する時にアバターが重なると邪魔なので、複製元のアバターは一度非表示にしておいてください。
2.アニメーションの作成・適用
Project内部を右クリックしてCreate→Animationを選択して空のアニメーションを作成します。
その後複製したアバターにドラック&ドロップします。
3.ポーズの作成
アバターのボーンを動かしてアバターにポーズを取らせます。
ここでVeryAnimationを用いると比較的楽にポーズを作成することができますが、無くても作成は出来ます。
アニメーションのフレームは0と1だけを作成して両方とも同じアニメーションになるように複製しておきましょう。
今回はこのようなポーズでサムネイルを作成してみます。
大体構図的にバストアップまでになってしまいますが全身まで作ってみると後々何かに使えるかもしれません。
4.カメラの作成(任意)
ポーズの作成が完了したらカメラワークを作ります。
構図を固定したい場合は置いておいた方が後々楽にはなりますが必須ではないです。
メニューのGameObject→Cameraを生成して、サムネイルを撮る場所にカメラを動かします。
Ctrl+Shift+FでSceneの画面と同じになるようにカメラが移動するのでこれを使うと楽にカメラの位置を設定できます。
また、カメラの構図を作成する際にお好みで視野角を変更するのをおすすめします。
視野角を変更したい場合、カメラのInspectorのProjectionをPerspectiveからOrthographicに変更して、sizeを調整してください。おおよそ0.15~0.3程が丁度良いと思います。
視野角を変更したら画面上の▶ボタンを押してポーズを確認しながらカメラを動かしてください。カメラの位置を決めたらInspectorのTransform右上の歯車マークを右クリックし、Copy Componentを選択して▶ボタンを再度押してカメラを再設定してください。
また、カメラの背景を単色に変更するだけでも見栄えが変わります。
InspectorのClear FlagsをSolid Colorに変更してBackgroundを任意の色に変更してください。
カメラの設定が完了したら準備完了です。
5.アップロード準備
ここまで作成の準備が整ったらいよいよアップロードです。
複製元のアバターを表示、複製先のアバターを非表示にしてVRC SDKのBuilderからアップロードを実施します。
アップロード画面に移行したら複製先のアバターのみを表示するようにします。
次にVRCCamを選択してカメラの位置を調整します。先ほどカメラを生成している場合はそのカメラのTransformやSize、Background等を同様のものにしてください。
Game画面のサムネイルを確認しつつ必要ならカメラの微調整を行ってください。
6.アップロード
以上の設定が完了したらアップロードして完了です。
終わりに
以上でサムネイル作成の一連の流れとなります。
ただ、アバターのアップロードを優先したい場合は、ポーズを取らないというのも選択肢に上がってくると思います。その場合は、カメラの設定だけを変更して上げてみるだけで印象は大きく変わります。
応用として、アバターを二つ複製して全体ポーズとバストアップ用のポーズを作るといった芸当も可能です。(勿論ポーズを2つ作成する必要があるので労力は単純に倍になります)
他にも背景で単色が嫌な人は別のskyboxを導入するだけでも印象は変わります。
このように応用は色々と出来ると思います。ここに上げた例以外にも様々な構図を再現できると思いますので、ぜひ参考にしてみてください。
何か質問等あればTwitterの方に連絡いただければと思います。
烏龍
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