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さくら詣2024

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春は芽吹きの季節、様々な区切りが整い年度が改まる「はじまりの季節」でもあります。 生活の中にある文化や伝統的な習俗を丁寧に紐解くことで、豊かな日常への気付きとなれば幸いです。 新… もっと読む
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「曲水の宴」が示す時代を超えてつなぐ縁

季節はめぐり、境内では八重桜が咲き誇っています😊 境内も早々にさくら🌸から新緑の季節へと移り変わりつつあります…🍃 今月の「桜花」特別御朱印のモチーフとなっている「曲水の宴」。 平安の貴族文化を今に伝える優雅な行事なのですが、あまり馴染みのない方も多いのではないでしょうか。 当社御配神・菅原道真公との縁も深い「曲水の宴」。今回はそんな「曲水の宴」についてご紹介します…🎵 「桜花」特別御朱印を含む、今月授与している御朱印についてはこちらのページをご覧ください。 ◆曲水

「花の色は」に込められた超絶技巧 歌人・小野小町に迫る

春の陽気に包まれた季節となりました😊 当社の境内も、順々に咲く花で見頃を迎えています♪ お天気の日が続くと、それだけでも気持ちが晴れやかになりますね😊 とはいえ、桜が咲く頃は雨の日が多いのも事実。 桜の時期に降る雨には、「桜雨」や「桜流し」といった美しい名前がついています。 今回は女流歌人・小野小町が「春の長雨」を題材にして詠んだ小野小町の有名な歌についてのお話です…😊 ◆ミステリアスな天才女流歌人・小野小町御朱印の中でも歌を詠む姿も披露している小野小町ですが、平安初

🌸4月の”透かし”御朱印🌸

今年は3月になっても寒い日が続きましたが、晦日に記録的な夏日を迎えて境内はすっかり春模様🌸 様々な草花が咲き乱れ、ようやくソメイヨシノも咲き始めて春真っ盛りです😊 4月は、待ちに待った桜の季節🎵 やはりこの季節は気分が上がりますよね…❣ 今月は季節に合わせた、桜をテーマにした特別御朱印をご用意しております🌸 ◆「あをによし」特別御朱印あをによし 奈良の都は 咲く花の にほふがごとく 今盛りなり 小野老 【意味】 奈良の都は、花が咲き乱れて香り高く、今を盛りと咲いていま

菅原道真公の愛情に応えた「桜」のはなし🌸

春真っ盛り! 気持ちがいい季節ですね🌸 4月の御朱印、「桜吹雪」特別御朱印には、当社御配神である菅原道真公が詠まれた桜の和歌が記されています😊 ◆「桜吹雪」特別御朱印さくら花 ぬしをわすれぬものならば 吹き来む風に言伝てはせよ (菅原道真)『後撰和歌集』五十七 【訳】桜の花よ、主人を忘れていないならば、吹いて来る風で(咲きましたと)伝言をしてくれよ。 この和歌は『古今和歌集』に次ぐ二番目の勅撰和歌集である『後撰和歌集』(凡そ950-60頃に編纂か)に撰されており、詞書

【さくら詣🌸】ご自宅での「お札」のまつり方

春の訪れを感じる季節がやってまいりました😊 当社境内でも、河津桜や梅や椿から始まり、今は照手桃や沈丁花、ツツジなど、様々な花々が順々に見頃を迎えています🎵 今年は例年よりも随分と開花が遅くなりましたが、ソメイヨシノの開花まで秒読みとなりました。 当社は4月の桜の終わる頃までを「さくら詣🌸」の期間として、新年度に心新たに、清々しくお参りをいただければと、皆さまのご参拝を特別なご用意にてお待ちしております。 またこの期間、当社ではを桜色の和紙で包んだ特別な“お神札”をお分か

不動の人気! 日本の「桜🌸」

春らしいあたたかな陽気が続き、季節はめぐりすっかりお花見の季節に。 春は本当に美しい季節ですね…😊 桜の満開の頃は新年度がはじまる頃でもあります。 心新たに清々しくお参りをいただければと、4月中旬までを「さくら詣」の期間と定めて、特別な御朱印や、桜色のお神札などを用意して、皆さまのご参拝をお待ちしております。 「さくら詣」は近隣のお社でも行いますので、この機会に是非併せてご参拝ください🌸 ◆「花」の座を不動にした「桜」現在では「花見」というと、桜を見に行く行事を指す

【ホーホケキョ】「春告げ鳥」ウグイスのはなし

春の訪れを告げるかのように囀る、野鳥の美しい歌声を耳にする季節となりました…🐤 古くから日本人は、ウグイスの「ホーホケキョ」というさえずりによって春の訪れを感じてきました。そんなウグイスは別名を「春告鳥」といいます。 今月授与している「桃花」特別御朱印は、明るいウグイス色で春をお届けします♪ 今回は春の象徴としての鶯や、小野照崎神社の鎮座する最寄り駅のひとつ、「鶯谷」という地名にまつわるお話です😊 春を告げる鳥「鶯」春になると「ホーホケキョ」と鳴き、私たちに春の訪れを

春のお彼岸と春分の日 「お彼岸」は何をする期間?

暖かさを増した今日この頃。 春の陽光が穏やかに心地よく降り注ぎ、街角には色とりどりの花々が咲き誇っていますね…😊 神社境内でも、さまざまな花を咲かせています🌸 さて、令和6年3月21日は「春分の日」です。 「春分」とは、「二十四節気」のひとつ。 二十四節気とは、太陽の動きをもとに1年を24分割した暦のことで、それぞれ四季折々の暦名が付けられています。 天文観測で太陽が黄道上の「春分点」を通過した日を「春分日」と呼び、その日から「春分」がはじまります。 ◆しっかり春を

桜の季節の「さくら詣」のお知らせ

朝晩はまだまだ冷え込みますが、だんだんと春らしく、あたたかい日が増えて参りましたね🌸 当社でも、お山と授与所前には早咲きの河津桜が満開♪ 連日メジロが蜜を吸いにやってきて、一足早い春を感じる日々です。 3月も下旬になるとソメイヨシノ、八重桜と桜の種類も移り変わって参りますが、さくらの満開の季節は、この年度がおさまり新年度がはじまる頃でもあります。 そんなタイミングに心機一転、心新たに清々しくお参りをいただければと、この3月13日から「さくら詣」という形で、皆さまのご参拝

ご縁を結ぶ「むすびの神様」✨【末社 織姫・稲荷神社】

多くの日本人にとって、もっとも身近な神社は”お稲荷さん”こと、稲荷神社なのかもしれません。というのも日本にある神社は約8万社、そのうちの実に3万社が稲荷神社だと言われています。 農耕を司る神様であり、その年はじめての午うまの日には、全国各地の稲荷神社では五穀豊穣や商売繁盛などを祝う「初午祭」が行われます。 当社の境内にも、古く地元の人々に愛されているお稲荷さん「織姫・稲荷神社」があります。 その歴史は長く、当社が入谷の地に遷する以前からの地主神で、入谷田んぼ一帯の護り神

【春分の日】大切な人を偲ぶ 彼岸の名歌

今月の特別御朱印である「春光」は、春に故人を偲ぶ「お彼岸」がテーマです。 3月21日は「春分の日」。 そして、この前後一週間は「春のお彼岸」の期間となります。 彼岸の中心となる「春分の日」は、昼と夜の長さが逆転する節目の日でもあることから、あの世と現世が交差しやすい時期であると考えられていました。 そのため、お彼岸が大切な人を偲ぶのに適した時期ともなると考えられているのです。 小野篁公の御名歌、「水のおもに~」はそんな春のお彼岸にぴったりな歌です…🌸 御祭神の小野篁公

和やかな春🍡を迎える

待ちに待った季節がやってきましたね♪ 3月となると季節は冬から春へと移り変わり、暖かい陽気に誘われた花景色が外出に彩りを添えます。 ◆春を迎える境内の花々 境内では1月後半から境内の花々の先駆けて「道ひらきの梅」や様々な椿が、2月中旬頃から早咲きの河津桜が花を咲かせ盛りを迎えています。 3月は沈丁花や中庭の山桜、お山の江戸彼岸桜が見頃を迎えます。 3月下旬には南鳥居横にある照手桃や授与所前とお山にある染井吉野が、4月の中旬にかけてはツツジや八重桜など、春の見頃は移り変

🍡3月の”透かし”御朱印🍡

寒さが徐々に和らいで、春の兆しを感じることができる季節となりました。 当社の河津桜も見頃を迎えています🎵 今月は、3月3日のひなまつりにちなんだものや季節の行事、例祭に合わせた7種類の御朱印を授与いたします…😊 ◆「なごみ」特別御朱印待ちに待った春がやってきました♪  季節は冬から移り変わり、暖かい陽気に誘われた花景色が外出に彩りを添えます。 御朱印に記された「春和景明」とは、春の日の和やかな、明るい陽気を表す言葉です。 御祭神の小野篁卿、御配神の菅原道真公、それに神

ひなまつりに「桃の花」を飾るのはなぜ? 年中行事に込められた意味を探る

3月3日は「ひなまつり」。 ひなまつりには「桃の節句」という美しい別名があり、除災招福の願いを込めて桃の花を飾ります😊 そんなひなまつりがテーマの「ひなまつり」と「桃の節句」の特別御朱印。今年も授与を行います🎵 今回は「ひなまつり」、そしてひな祭りに欠かせない植物である「桃」についてのお話です🎎 ◆女の子の成長を願う「ひな祭り」ひなまつりは、中国の年中行事であった「上巳の節句」と、日本で平安時代に行われていた「ひいな遊び」や「流し雛」が影響しあって生まれた風習とされてい