一眼レフ用レンズを自作しよう
以前チップスターの蓋が一眼レフのレンズキャップとして使えるというのが話題になりましたが、虫眼鏡と組み合わせるとレンズそのものになります。
ここではその作り方をご紹介します。
用意するもの
・チップスター(Sサイズ2個)
・虫眼鏡(直径60mm以下)
・M42レンズマウントアダプター(お持ちのカメラのマウントとの組み合わせを選んでください)
・黒い紙(白い紙を黒く塗ったものでも可)
・セロテープ
・両面テープ
・紙用ボンド
・カッター
・ニッパー
・コンパス(できれば)
M42マウントアダプターはそれなりのお値段ですが、このために買うのはちょっと・・・という方はボディキャップの真ん中をくり抜いたものでも代用できます(穴を空ける作業は結構大変な気がしますが・・・)
作り方
蓋をマウントアダプターの穴の大きさに合わせてくり抜きます。
もう一個の蓋も同じようにくり抜きます。
片方の蓋にマウントアダプターを両面テープで貼り付けます。
筒の底を切り取ります。
筒の長さをどれくらいにすべきかは虫眼鏡の拡大率によって変わります(拡大率が大きいほど短くなり広角になります)。
長さは後で調整するため、ここではできるだけ長くなるように切り取ります。
一個だけ縦に切ります。
縦に切った筒をもう一個の筒の中に入れ、内側にぴったりくっつくようにしてセロテープで仮留めします。
筒から取り出しセロテープで固定します。
縦に切った方の筒に、マウントアダプターを貼り付けた方の蓋を紙用ボンドで固定します。
黒い紙をチップスターの蓋の大きさに合わせて切ります(コンパスを使って線を引いてからの方が綺麗に切れます)。
この黒い紙が絞りの役割を果たします。
黒い紙を使う理由は光が紙を透過し筒の中で乱反射するのを軽減するためです。
そういう意味では筒の内側を黒く塗るなどした方が良さそうですが、面倒なのでやりません(笑)
この紙は無くても大丈夫ですが、絞りがあった方が写真の周辺部の解像感がかなり上がります。
(このレンズに解像感を求めるのもアレですが・・・)
黒い紙の外側の直径は6.5cmくらいです。
真ん中の穴は小さくするほど解像感が上がりますが、その分暗いレンズになります。
ここでは直径2cmくらいにしてみます。
(後で調べてみたらF8相当でした)(後で調べてみたらF8相当でした)
あとこの穴の形がボケ味に反映されるので、できるだけ綺麗に切ります。
(逆に円形以外の形に切ると面白いボケ味になると思うので興味のある人は試してみてください)
次に、黒い紙をチップスターの蓋に両面テープで貼り付けます。
後でいろんな穴の大きさを試したい場合は両面テープは使わずセロテープで仮留めしておくと良いです。
虫眼鏡の柄をニッパーで切り取ります。
黒い紙を貼った方の蓋の内側に虫眼鏡を両面テープで貼り付けます。
虫眼鏡を貼り付けた蓋と筒を紙用ボンドで固定します。
あとは一眼レフに装着して、無限遠でピントが合う長さを確認しながら筒を切って長さを調整していきます。
虫眼鏡の拡大率によってちょうどいい長さは変わってきますが、今回使った虫眼鏡では約10cmずつがちょうどいい長さでした(Canonのフルサイズ機の場合)。
虫眼鏡の拡大率が低いと筒の長さが足りなくなると思うので、その場合はチップスターLサイズを買いましょう(笑)
完成!
撮影してみる
屋外でテスト撮影してみます。
屋外でこのレンズを使うときに一番重要なのは、他人から見られても動じない強い心です...
そして、夕暮れ時に豊洲からレインボーブリッジ方面を撮ってみたのがこちら。
意外とそれなりに写りますね!
焦点距離は180mmくらいでした。
ちなみにCanon純正レンズ(EF70-200mm F2.8L IS II USM)で撮ったのがこちら。
はい、雲泥の差ですね(笑)
もはや等倍で比較する必要もないくらいの差ですし実用できるレベルではないです。雨にも弱いです(笑)
ですが、一眼レフで使えるレンズを自作できるというのはちょっと感動です。
皆さんもよかったらやってみてください。
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