苦しい。から「未知へのチャレンジだ!」と社員に言おうとしている経営者のあなたへ
見出し画像

苦しい。から「未知へのチャレンジだ!」と社員に言おうとしている経営者のあなたへ


「止まらないと見えない景色もあるよね」
「今この瞬間がギフト」

・・・なんていうのも疲れてきました。
すいません、予定していた「思考が止まらないあなたに~シリーズ2」は
都合により延期です。

というのも、
こんなお声を昨日いただき、はっとさせられているのです。
喫緊のこのお声に今回は少しでもお応えさせてください。
そのお声とは昨日とある経営者との会話の中で・・・

経営者A氏:「真面目に、贅肉落とし始めた方がいいかも」
勅使川原:「ライザップ?」
経営者A氏:「いや、うちの会社。人員。固定費、しんどい・・・
勅使川原:「ゴクっ(無言で息をのむ)」
経営者A氏:「一丸となってほしい。今こそチャレンジのときだ、と社員に言いたい
勅使川原:「んグっ」
経営者A氏:「と、同時に絶対に外せない人、外のオポチュニティに目を向けてもらうとよさそうな人、うすうす目星つけておきたいかも
勅使川原:「んガつつ」
  
世間と小職との安全動機のズレを感じ、自身の愚かさを恥じました。
そうだ、そこまできているんだ。
(かどうかは正確にはわからないけども)
備えておきたい、有事に強い、賢き経営者の皆様は確かにいらっしゃるわけです。

普段の文脈はもちろんこの期のニーズとは異なっているのですが、
日頃も内実同じことを分析し、ディスカッションさせていただいていまして、
今冒頭のようなことをお考えの方を始め、どなたか考えるヒントになりましたら幸いです。

①社員への有事メッセージと、②社員の有事活用マッピングを分けて少しお話しましょう。長くなるので今回は①について。

定石はない、が定石

「こういうときのリーダーたるもの、定石はですね、
リー・シェンロン氏に倣って、とか
ひふみの藤野氏に倣ってですね、
こうこうこういう構成でありながら至極シンプルに・・・」

そういう話ではなく、皮肉にも定石は、
「(こう話すとよい!の)定石はない」
ということです。

なぜなら、
あなたというリーダーの言動の裏にある性格行動特性と、
受け取り側・協働メンバー(社員)の特性は、各々なんぴともユニーク、類稀なのです。
特性が違う、とは、解釈の癖が異なるということ
それはつまり、よかれと思ってやること・言うことは、相手の特性次第でプラスにもマイナスにもなるのです。

自分なら〇〇と言われると燃える!の罠

以前お手伝いした会社さまでも、こんなことがありました。
新社長就任で社長からのご依頼です。
社長の目立った特性としては、達成動機と権力動機が80近くあり、安全動機は20台の攻めの方。
一方、20名ほどの社員は8割方が安全動機第一動機。
そんな中、全社への就任メッセージのアイディアを社長はこう私に話します;
危機を煽るところから入りたい。ほんとにこのままぬるま湯ではいきませんからね。チャレンジのときなんだって、伝えたい。自分なら燃えるしそうこられると。」

――全力で修正案をお出ししました。
社員も社長と似たような攻めの方々ならOKです。反逆者の祭り、見てみたいところです。
が、実際には、恙なく生きたい安全動機の方々に向けては、逆効果以外に何がありましょうか。危機感では貝のようにふさぎ込むだけ、逃げ出したくなるだけの方もたくさんいらっしゃるのです。

チャレンジ、が禁句の組織もある

のです。良し悪しなく。
ちなみに先のスピーチ、修正後は、「いろいろ経験したこともないことがこれから起きるのかもしれない。でも僕はみなさん一人ひとりが最大限力を発揮できるよう共に歩む準備ができた。安心してまずはこの船に乗ってほしい」、そんな感じでした。

ということで、話を戻します。

名リーダーの名言に倣うエッセンスはあるかもしれませんが、
それはその発言者・それの受け手の構成次第なのです。言葉まで借りられません。
あなたの生き様と、
受け取り側の解釈の癖に合わせて、
「そうか、そういうことか。ならば今こそ〇〇してみるか!」
と具体的な行動を誘うコミュニケーション
が喫緊なのです。

唯一無二のものと言われると、では一体何をどうするのか。

言葉は借りられない、急がば、創れ

創るのです。

「創る」と言うと、途端に眉毛を8時20分、ないしは10時10分にセットする方がいらっしゃいます。

「いつでも自然体でいたいんだよね」 「私の素の想いを届けたい」

――止めません。

ですが、あなたが自然体でいることが組織のゴールですか?
社員に伝わり、今こそ一丸となりたいのなら、ぜひそこに時間と頭を使ってみてはいかがでしょうか?
(そもそもナチュラルボーンゲームチェンジャーに見える人も、その形に合わせてメッセージの作り込みをしているはずです)

先の攻めの新社長と守りの社員の話のように、
人の納得感には、善悪も正誤もありません。

納得感は、相手の思考回路への寄り添いから

「そっか、そういうことか。じゃあ私は〇〇する」

の腹落ちは、発信者側の相手の思考回路への寄り添いから始まります。

これまでも、弊社では社長の世代交代に合わせて、
社員への組織変革を人員構成から所信表明演説用メッセージにいたるまで
サポートさせていただきました。
有事コミュニケーションと今後の旗振りについて、
リーダー自身とそれをかみ砕く社員の皆様の思考回路をたどりながら
考えるひと時
、今こそ設けてみてはいかがでしょうか。

リーダー&メンバーの頭の中を性格行動特性アセスメントで知ることから、壁打ちさせていただきます。

なんだか妙な週末になりそうですが、どうぞ健やかにおうちの中で。


この記事が参加している募集

私の仕事

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
今後も纏めていきます!
東京大学大学院教育学修士、外資人事組織系コンサルファームを経て2015年独立。専門は、性格行動特性を用いた個人/組織の行動変容、組織開発。 「ヒトミル」https://hitomiru.jp 運営中。 9歳男児と2歳女児の母。2020年7月よりステージⅢc乳がん闘病中。