「憂鬱でなければ仕事じゃない」なんてことないので、組織開発しています
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「憂鬱でなければ仕事じゃない」なんてことないので、組織開発しています

組織開発コンサルタントの仕事は、”一人でも多くの人が、ぐっすり眠れて、翌日元気に仕事に向かって欲しいなぁ”という想いでやってきました。

そんな私は何を隠そう、散々血迷いまして(拡散あるある)、今があります。

”組織開発”を仕事にするまでの経緯

高校時代、精神科医を目指していました。紆余曲折あって大学は学際学部に行ってしまい(しまい!)、でもやっぱり精神領域への関心が捨てられず社会人3年目を前に、一社目を退社して、河合塾KALSに入塾し、学士編入試験で秋田、香川、滋賀…行脚していました。
が、桜散りまして、医師免許がなくても、人の心と人生を温かくタッチする仕事をしよう!と心理×人事(キャリアって人生の中で良くも悪くも大きいので)でコンサルファームに社会生活を戻した暗黒経緯があります。

さらには、息子を7年前に出産してからは、”能力の選抜”文脈で研究・仕事をしてきたのから、”いかなる能力も活かせる環境づくり”にシフトチェンジし、人事コンサルティング領域も微妙に変化させてきました。
 本当に落ち着きのない人生ですが、それでも、想いは変わらず、顧客の悩みに応えられるよう守備範囲を拡大させたり深掘りながらやってきた自負はあります。

”心理を、市場(売り物)寄りの立場から扱う”勅使川原さん?

それがです。

2年ほど前に、あるイベントにお招きいただきました。心を扱う専門家が互いの見地から心理領域ビジネスについて語る、みたいなイベントで、精神科医、臨床心理士、コーチなどなどが集まっていたんですね。そこで、精神科医からこうマイクを渡されたんです。
「心理を、市場(売り物)寄りの立場から扱う勅使川原さん、どうぞ」と!!

 「どっちが心を売り物にしとんねん!!」(生まれも育ちも横浜です)

と憤って席を立つ勇気もなかったのですが、だからここにしたためますね笑。

 いや、でも、ほんとに「ちょっと待ってよ~」と思いました。というのも、

「職場でいじめに遭っていて、最近は食欲もなくて夜も眠れず、死にたいとすら…」とある人が言うとします。

私は当然医師免許はありませんので、パキシルだなんだ処方できません。
その代わり、人事組織知識と、性格行動特性知識と、コーチング技術を掛け合わせて、尋ねます。

「しんどいですね。。”いじめ”ってもっと教えていただけますか?」
そして、性格行動特性テストの受検、その方の現在の職務、配置状況、人事評価……を聴取・参照して、その方がどんな解釈の癖を持ちながら、”誰と何をどのようにやっている”のか、以下のように丁寧に紐解きます。

「なるほど、それは辛い。●●さんだけ受容性第一因子の温かな人間関係を期待していらっしゃるのに、他チームメンバー(=弁別性タイプ)はたまたまとはいえ本当に人に関心のない人達なんですね。
朝の挨拶すらしないのも無理ありません。ただ見えていないだけですけどね。でも、笑顔で”おはよう”くらい欲しくなりますよね」

「でも、この特性の違いの通り、他の方にとっては、温かな人間関係と仕事は全く連続していない。
●●さんにとっては全く残念なことです。
が、今のチームでこの弁別性タイプの方と仕事をなさるなら、
”人間たるもの、笑顔で挨拶、仲良くお仕事”という自身(=受容性タイプ)の解釈の癖が生み出した勝手な価値観は、置いておく必要があります。
もちろんこの先、チームメンバーともワークショップで相互理解を深めていきますが。彼らにも言いますよ、あいさつくらいしろ!って笑。
髪切った?って聞いて欲しい人は世の中たくさんいるんですから!ってね。」

かけているメガネは人それぞれ

私も仕事で鬱っぽくなったことがあるし(20代は寝ている間も仕事が心配で、睡眠導入なしにはおちおち寝られませんでした…)、お話してても、やっぱり仕事ってひとりで真空にできることは少ないので、何をやっているかはもとより、誰とどのようにやっているか、が多大に影響します。

仕事で悩んでいる(時に鬱にまでなったり)話は、本人が自分のメガネ(脳の解釈の癖、いわば性格行動特性)を通して見る世界の話だけを聞いて、診断したり、薬を処方してオールオッケー!という世界ではありません。

このように、多様なメガネをかけた人同士が、日々、言動を通じて織りなすのが世界です。
それにはまず互いの言動の癖、仕事の仕組み(誰とどのように進めている仕事なのか)をかけあわせて分析してはじめて対処法が見えてきます。

医学をマーケットとは言わないのであれば、確かに組織開発コンサルティングは市場の人になるかもしれませんが、そんなこんなで、かなり複雑な事象を時間をかけて解いていっています。

人の心と人生を温かくタッチしたいので、今日も喜んで、私は組織開発をさせていただいています。
精神科医にはなれなかったけど♪師匠に鍛えられながら、私なりに精一杯蓄積してきたメソッドで。

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東京大学大学院教育学修士、外資人事組織系コンサルファームを経て2015年独立。専門は、性格行動特性を用いた個人/組織の行動変容、組織開発。 「ヒトミル」https://hitomiru.jp 運営中。 9歳男児と2歳女児の母。2020年7月よりステージⅢc乳がん闘病中。