精神論と「弱い心」へのスパルタ
強迫観念とは、既成書による従来の定義からいうと、込み入った変態的、病的異常のようであるが、私にいわせれば、極めて簡単である。それは我々の日常、自然の感想に対して、自ら殊さらに、そうであってはならなぬと反抗し、苦悩するものである。即ちその感想そのものが病的であるのではない。これを病的と思いちがえて、徒にこれに反抗するところの反抗心そのものが異常を引き起こすのである。(「赤面恐怖の治し方」森田正馬、高良武久)
「『強い自我』ほど脆くなる矛盾」で触れたように、「心を強くする」「傷