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「どうやって仕事を取っているの?」ってのを久しぶりに聞かれた話

「みんな、どうやって仕事を取っているんだろう?」ってのは、個人事業主が他の個人事業主に対して思う、まあ、「あるある」の一種です。
僕はここ最近は聞かれることもなかったのですが、先日久しぶりに聞かれました。
久しぶりだったのでその時は「あれ、そういえばどうやって取っているんだったっけ?」と迷ってしまい、きちんと答えられませんでした。
せっかく聞かれたのでこの機会に一度まとめて思い出して、書いておこうと思いました。

以下、「個人事業主が仕事をとるよくあるパターン」をいくつか並べて、自分がそこに当てはまるかどうかというやり方で思い出してみます。

クラウドソーシングサービスを使う

世の中的にはコレが王道の一つなのでしょうか。
クラウドワークスとかランサーズとか、そういうやつですね。
僕も一時期は「この手もあるよな」と思ってせっせと登録していた時期があります。(今もアカウントは残っているのだと思います)

でも、ほとんど仕事をとることはなく、今ではすっかりやらなくなりました。
理由は、「労力に見合わない」からです。

サービスごとにクライアントが募集する仕事にフリーランスが応募するスタイルとか逆にスキルを公開しているフリーランスにクライアント側が依頼するスタイルとか色々あってそれによっても多少は変わるのですが、いずれにしても最初のうちは「非常識に安い」という状態になってしまいます。
安い仕事をコツコツと積み重ねて信頼を高めて単価を上げていくというのが基本的な取り組み方らしいのですが、本業としてそこに取り組む時間を確保できなかった僕にはちょっと適したやり方ではありませんでした。

古巣の会社から仕事をもらう

これは、個人事業主になった直後からはじまって今もずうっと続いています。
僕の場合は、一番在籍の長かったテレビ番組制作会社からもらうことが多いです。
Web制作とかイベント制作とか、会社内で本来得意としていることとは違う分野のことで、気軽に頼める人間として僕の名前を挙げてもらえるようです。

知り合いから仕事をもらう

上に書いた「古巣の会社」と似ているようですが、僕の場合は区別しています。
僕の場合は学生時代の知り合いや、過去の仕事で知り合ったけど実際に一緒に仕事をしたことのない方などが含まれます。
無理矢理に定義してみると、「カギカッコ(小野寺)と何かやったら面白そうだと思っていたけど今まで機会がなかった人達」という感じなのだと思います。
そういう風に思ってもらえるのは、ありがたいことです。

この場合、SNSなどで繋がっていることが多いのでそこで声をかけてくれたり、または折につけ直接会ったりした際(例えば飲み会とか)に、「そういえば〇〇という件があるんだけど、興味ある?」などと言ってもらえたりします。
こういう場合は僕のことをある程度理解してくれている人である場合が多く、内容的に面白いものである場合が多いので積極的に話を聞くようにしています。

「自分の特技」を定義して制作会社や代理店などに売り込む

本来チカラを入れるべきは、ここなのだと思います。
「デザイナー」とか「エンジニア」とか「翻訳者」とかわかりやすくスキルを定義しやすい人はやりやすいですが、そうでない人の場合も色々と自分で言い方を考えて売り込んでいるのを見かけます。
「アジャイル開発の観点で開発フローを最適化できます」とか、「データ分析で商圏を見える化します」とか、「デザイン思考によってチームのクリエイティビティを最大化します」とか、一例を挙げるならそんな感じでしょうか。

僕に限らず制作会社系は自分についてこの定義をやるのが不得意だったりします。
「なんでも作れます」というのがウリである場合に、逆に「何が得意か」を説明しにくいということが起こってしまうのです。
僕が自分について最近考えた言い方は、「カギカッコは島田でやっている“小さな”制作会社です。小さいので、土地に根ざした施策(映像、Web、ワークショップなど)を小さく初めて長く改善していけます」というものです。
もうちょっと考えなきゃダメだなと思っています(笑)。

SNSやホームページで発信して集客

上記の「自分の特技を定義」できている人は、これが有効な場合が多いです。
僕の場合もSNS上の発信は量だけはそれなりにあるので、そこを見て声をかけてもらえる場合もあります。
意外とばかにできないのが、「最近、仕事がないなー。」というだけのことでも発信しておくと、「暇なら、ウチの仕事やる?」と声をかけてもらえる場合もあることです。

いずれにしても、そういう発信に対して仕事をくれる可能性のある人とSNS上で繋がっていることが条件になるので、そういう人を普段からせっせと増やしておくことも重要になります。

直接営業

全くつながりのない新規の会社などに直接連絡するというのは、一般的にはかなりハードルが高いです。
電話をしたらいきなり怒られたとかいう経験を持っている個人事業主の人もいると聞きます。
僕も、よほどのことがない限りこれをやることはありません。

ただ、僕の場合は定常的な仕事の中に「取材仕事」が含まれるので、取材としてはじめましてのところに連絡をすることはあります。
そこから始まった付き合いの中から別の仕事が生まれたりといったこともたまにはあるので、全くつながりのない人や組織に連絡できる手段を持っておくということは有益ではあるかもしれません。

広報宣伝

チラシやプレスリリースの他、SNSの有料広告などが考えられるでしょうか。
制作者として自分のスキルと時間を売っている僕にはちょっと取り組みにくいところもあるのですが、物販や、あとはかなりパッケージ化されたサービスを扱っている人の場合は有効です。
むしろ、僕もそういうサービスを作るべきなのですが、今のところまだ手が回っていないところでもあります。

団体などに所属してそこに来る仕事を分け合う

都内にいた時はそこまでの意味は感じませんでしたが、島田に来てからこの方法の有効性をはっきりと感じるようになった気がします。
わかりやすいのは商工会などでしょうか。
特定の団体に所属することで、その団体としてのアピールポイントを自分のアピールポイントの一部として説明することができるというメリットもあるようです。

僕の場合は商工会などは未加入ですが、個人的なつながりのサークル活動や任意団体との付き合いはいくつかあり、そこから仕事をもらったり作ったりといったことは、小さいけれど常に引き合いがあります。

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以上、思いつく範囲で整理してみました。
結局、「できることは全部やっている」ということでしかないのですが、僕の場合特に日常的にやっているのは「人間関係が途絶えないようにする」ということなのかもしれません。

しばらく会っていない人に会ったり、会ったことのない人でも会いに行ったりということは常にやっており、それは、上に書いた全ての方法に必要な前提になっているかもしれないなということがわかりました。


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