JALの「どこかにマイル」の特許を調べてみた

7件目は、行先はおまかせで往復6,000マイルで国内のどこかに行ける
「どこかにマイル」に関する特許情報です。

日本航空(JAL)が2016/12より始めた本システムの開発・運用は、野村総合研究所(NRI)が手掛けているようです。

上記ページに掲載されているNRIのご担当者名などを参考に特許を調べてみると、それらしき以下2件が見つかりました。いずれも早期審査にかけられ、拒絶を受けることなく一発で特許査定となっています。(珍しい!)

特許の権利範囲を示す【特許請求の範囲】の記載は以下のとおり。

【請求項1】
 往路と復路の航空便の組み合わせで航空券を販売する航空券販売システムであって、
 航空便の在庫を保持する在庫記録部と、
 情報処理端末を介したユーザからの行き先空港の情報を除いた条件の入力を受け付けて、前記条件に合致する往路候補便と復路候補便の情報を前記在庫記録部から取得し、前記往路候補便の到着空港と前記復路候補便の出発空港とで共通するものから所定の数を候補空港として抽出し、前記条件で指定された往路の出発空港と前記各候補空港との間での前記往路候補便と前記復路候補便とを組み合わせた往復候補便の中から所定の基準に基づいて1つを選択して、これを販売対象往復便とする目的地候補抽出部と、
 を有する、航空券販売システム。
【請求項2】~【請求項8】省略
他、特許第6002303号:「航空券販売プログラム」 も有り。

実際の「どこかにマイル」においては日付や出発空港や時間帯を選択する必要があるので、これが請求項1における「情報処理端末を介したユーザからの行き先空港の情報を除いた条件の入力」に対応しそうです。
そしてその後、表示された4つの候補の中から自動的に行先が決まるので、これは「所定の数を候補空港として抽出し、・・・所定の基準に基づいて1つを選択して、これを販売対象往復便」との記載に対応しそうですね。

もしこの特許を回避して似たサービスを提供するためには、

 ①ユーザーに行き先空港の情報も入力させる(希望が通るかはさておき)
 → 請求項1に「行き先空港の情報を除いた・・」とあるので。
 ②行き先を2つ以上自動で抽出して、最終決定はユーザーに委ねる
 → 請求項1に「所定の基準に基づいて1つを選択して・・」とあるので。

といった仕様にする案が考えられそうですが、本サービスは勝手に行先が決まることに面白味があるものだと思いますので、いずれの案も本サービスの価値を下げることになりそうですね。もちろん特許の権利範囲では行先候補は4つに限定されませんし、なかなか良い特許かもしれません。

ところで以前こんな変なこと↓をつぶやきましたが、これを実施するには
「どこかにマイル」が非常に便利そうですね。6,000マイルで往復できるし、行先どこでもいいし、日帰りなのでホテル宿泊の手配も不要だし。

今度やってみようと思います。
もし具合が良ければ、ANA派からJAL派への変更待ったなしです。

以上
小野田平作

#特許 #発明 #どこかにマイル #JAL #日本航空 #知財 #知的財産

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電機メーカー知財部 → 化学メーカー知財部 → 化学メーカーで営業等。 知財/特許/商標/デザイン/意味のイノベーション/IPランドスケープ/技術マーケティング Twitter:https://twitter.com/estoppel88