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持続化給付金100万円を、いかに有効活用するか。

おにぎりやさんの実店舗開店にあたって、ミッションのひとつは自己資金のみで開店すること。あっ、これは決して自己資金(貯金)が多かったわけではなく、自営業者に与えられる持続化給付金で100万円がもらえ、貯金にプラスアルファできたことが大きい。

これといった目標が合って貯めていたのではない、”いつか、何かのため”の貯金があった。実は息子がいま受験生で塾代は毎月相当な額がかかるし、この夏の夏期講習ではとんでもなくお金がかかって、特別定額給付金はあっという間になくなった。
このままでは、”いつか、何かのため”の貯金も”持続化給付金”も、息子の教育費や生活費に消えてしまう。いや、それこそがいつか、何かのためなのだろうけれど、どうしてもピンとこない(こんなお母さんでごめん!)。

持続化給付金の100万円が振り込まれたとき、こんなことはもう一生ないのでは? と思った。お勤めのとき、一回で100万円の給料がもらえたことはなかったし、自営になっても、100万円が一気にもらえる仕事はなかった。改めて文字にすると、これはこれで悲しい。

貯金と持続化給付金を使って、次のステップになるようなことができないか。毎日考えて考えて、出した結論は店を構えるか、キッチンカーを購入することだった。

余談だけど、わたしのお金への価値観はちょっと偏っていて、”投資”になると思ったことには惜しみなく使いたい。そうではない”消費”に対しては、お財布が堅い。
例えば、住むだけの家を購入するなんてあり得ないこと。買った瞬間から中古になってしまい、特にマンションなんて価値がどんどん下がっていく。「夢のマイホーム」なんていう言葉があるけれど、わたしには到底理解ができない。家を購入するとしたら、そこでお金を生み出せるかどうかを考えたい。思いつくのは、お店をやるか、人に貸すかなど。

だから正直なところ、いまの息子への教育費が投資になると思えなくて(こんなお母さんでごめん!パート2)。息子にいつか本当にやりたいことができて、それが投資になると思えたら惜しみなく出したい(限度はあるけれど)と思います。

さて、店かキッチンカーか。

キッチンカーは固定費がないぶん手軽に始められそうな感じだけれど、土鍋でちょっとずつ炊いているおにぎりやの体制では到底難しそう。とは言っても、飲食店を作るとなるとハードルはぐんと上がる。
でも、テークアウトのお店ならばイートインのお店よりも作り込んだり購入したりするものも少ないから、家賃と工夫次第でなんとかなるのではないか。それに、ECサイトでやりたいことがあるから、仕込み場は絶対に必要だ。事業計画と将来性を考えた時、実店舗(仕込み場)>キッチンカーという図式になった。

そんな中で物件を見つけて、物件取得費や内装工事代を払って、厨房機器や調理器具を揃えて…。やりくりしても、用意したお金の行き先なんてあっという間! 工事をしている間も家賃はかかるし、オープン前には食材も仕入れなくてはならない。そう、ここで運転資金がないことに気がつく。

それで、人生初の融資を受けることにしました。自己資金ミッションがクリアできなくなってしまったことは残念だけれど、いまはコロナのおかげで融資が受けやすい。おまけに3年間は返済据え置き、利息も3年間は実質無利子。ありがたい限りです。

初の融資の申し込みは、さすがにドキドキしました。印鑑証明書の取得よりも、もちろん大人の階段を上った気がしましたよ!

その後、自営業の友人知人にこのことを話すと、思いのほか、多くの人が今回の融資を受けていた。初融資という人もちらほら。なんだか仲間がいるようで安心(笑)。
書類やら面談やらで面倒な部分もあったけれど、無事に融資を受けることができ、いよいよ発進って感じですね。

あっ、金融公庫の融資は面倒がなく、かなり楽チンでした。書類を郵送して電話で少し話して、あっという間に融資がおりた。初めてなのに会わないで、それでお金を貸してくれるなんてすごい。ありがたいけど、ちょっとこわい。

地元の銀行は大変でした。私は近所の信金さんに飛び込みで行きました。何度も通って書類もたくさん出して。連帯保証人を立てなくて良い分、保証協会さんとも面談をして。
でも、親身になってくれる感は圧倒的に銀行だなと思った。「楽しみですね〜」と担当の方は会うたびに言ってくれて。営業トークかもしれないけれど、やっぱりうれしい。

商売をやるなら地元の銀行とのお付き合いを大切にしておくと良いよと経営者の先輩たちは口を揃えておっしゃるので、公庫だけでなく、今回敢えて銀行にも挑んだのでした。「新規の融資だと手続きが最初は大変だけど、一度通ってしまえば水道のパイプのように水が流れるようになるから」と、信金の担当者さん。心強い!

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