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ウケる

『ウケる』ってやたら言ってしまう。令和2年になっても、私のボキャブラリースタメンを張り続けてる『ウケる』。なんで言っちゃうんだろう?と考えたところ、どうやら私の心の中にギャルのマインドに憧れてる節がめちゃくちゃ強くあるからな気がしてきた。

自分のことを陰キャって割といってるんだけど、なんとも言えないラインで、陽キャか陰キャで言ったら陰キャ、でもアウトドアなタイプの陰キャというちぐはぐさを併せ持ってると思ってる。思ってるだけ、他人から見てどうかは知らない。しかしどっちにころんでもめちゃくちゃハチャメチャウルトラミラクル喪女。そんなことはどうだっていい、どうだってよくねえ、そうだからこそ、だからこそ、ギャルに憧れてるんだと思う。

お母さんの実家が山梨で、その山梨に住んでるはとこのお姉ちゃんがめちゃくちゃ典型的な理想的な完璧な田舎のギャルだった。ワンレンストパー、ダッカールピン、スライド式のガラケー、についてるデカいしっぽ、着メロはMISIAのキスして抱きしめて、ガラケーに彼氏とのチュープリ貼ってる、ダボダボのスウェット、キティの健康サンダル、好きな番組はあいのり。何をどこをどう取っても田舎のギャル。

田舎のギャルに、スーパー都会っ子ことゆづきちゃんは憧れて憧れて仕方なかった。高校生になったら絶対にダッカールピン挟んで登校してやる、靴下はロコネイルがいい、などぼんやり考えていた。

私が高校生になる頃、ガラケーの文化は何ひとつ残っておらず、スマートフォンが主流となり、高校入学前に既にLINEのグループが作られてる、などといったハイテク情報社会と化してた。世代バレますね。授業でダンスの時間があった世代です。ジャニオタと組まされて、当時の私は1ミリも聞いたこともないガンバレッツゴーを踊らされた。いま思い返すとバカおもろい。ウケる。←ほら言った。

私が憧れてるギャルにはなれなかった。かなしい。そんなギャルへの未練が私のウケるには詰まってます。

ほんとにギャルが好き。だってギャルってめちゃくちゃ面白いのよ。ボキャブラリーがカードだとしたら、ギャルが持ってるカードって絶対に私が所持してないカードなことが多い。ボキャブラリー図鑑を沢山埋めたい身としては、ギャルのボキャブラリーが欲しくて欲しくて欲しくて欲しくて、たまらないのだ。

そんなこんなでギャル好きな私も、奇跡的にチケットのやり取りでギャルの友達ができた。友達はギャルの自覚がめちゃくちゃあるし、地元でシタギャルって呼ばれてるらしい。どういう意味?って聞いたら「親しみやすいギャルの略!」と返されて(そんな最高な言葉がまだ世の中にはごろついてんのかよ!!)と大興奮した。

シタギャルの彼女は湘南乃風が好きと言ってた。真っ直ぐすぎる、真っ直ぐなギャル。でも一緒に行ったキスマイのコンサートで「今までは湘南乃風のコンサートが1番最高に楽しいと思ってたけど、このコンサートが超えてきた」と言っててめちゃくちゃ笑った。そもそも湘南乃風はコンサートというのか?ライブ?ライブとコンサートの違いってなんだろうね。

コンサート前にオタクのあいだで有名なDHCの速攻ブルーベリー飲もうとしたら「え!やば!ロゴ入ってんじゃん!」って言い始めて、よくよく見たら本当にロゴ入ってて、それもすごい面白かった。天才じゃん。

これをロゴって言える頭、私には持ち合わせてなかった。尊敬する。

ああやっぱギャルに憧れる。2000年代のギャルに憧れて憧れて仕方ない。浜崎あゆみが最強だったあの時代のギャルになりたかった。

何回見ても最高の帯をしてる、私も自分の身を滅ぼすほど、ひとりの男性、愛したい。(ほんとに言ってる?ちょっとふさげて言ってるでしょ?)

ギャルに憧れてたから前略プロフもちゃんとやってました。でも前略プロフの性別のところに生物学上女←って書いてるやつは地球がひっくり返ってもギャルにはなれません、残念。やっぱりギャルになるにもキラキラ女子になるにも圧倒的なポイント不足だ。ヤマザキ春のパンまつり、締切前日に白いお皿がほしくなったやつ、みたいなことが20歳過ぎた辺りから割と高頻度である。欠損が多い。たりない。たりてない。

たりてないわたしだけど、なんでか作文を書くこととおしゃべりとごはんをもりもり食べることだけは大好きなので、今日もごはんをもりもり食べた後に作文を書きました。ギャルになりたかったな〜。

おしまい






文字が人に評価されると嬉しいので泣きます