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占い師は会話を録音させない

あんまり企業秘密的なことを言うと、同業者から責められそうな気もするので(笑)、あくまで、音楽的な視線からの立場から。

対面鑑定の場だと、たまに、
「後で聴き返したいので、録音していいですか?」
と、聞かれる場面がある。

まぁ、別に録音されて不利になることはないのだけれど、対面鑑定の場合は、会話で伝えることに意味があるので、基本的にはお断りしている。

同じ意味を伝えるのでも、相手の心情、気分などを判断して言葉を選ぶので、その場で聴いた時の感覚と、後で精神状態が変わって聴き返した時とでは言葉の受け取り方が変わってしまう。
そんなライブな現象だから、録音して聴き返されるのはあまり効果的ではないな、と思うわけだ。

例えば、好きな漫画の名ゼリフ、好きな映画の名シーンが記憶に鮮明に残っていたとしても、何年か経って改めて見返してみると、自分の記憶しているのと違うということがある。
だけど、本人にとっては記憶のほうが正しくて、そうその時受け止めたことに意味があるのだ。

「記憶と真実は違う」ことが、僕はとても大事だと思っていて、占いは特に神秘性のあるものだし、一言一句正しい頭での記憶より、漠然と感じるフワッとかモワッとかする心のほうを大事にしてほしいなぁ、と思う。

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