
【イベントレポート】日本全国から建設技術者が集結!建設DXツール導入の壁に挑む
みなさま、こんにちは!ON-SITE X広報担当の池田です。12月12日(木)に行われた現場技術者交流会の様子をお届けします。
はじめに
12月12日、全国13社35名の地場ゼネコンの現場技術者が集結し、建設現場のデジタル活用をテーマにした『ON-SITE X 現場技術者交流会』を開催。

ディスカッショングループは、建築系技術者が4組(各6名)、土木系技術者が2組(6名、5名)で構成され、現場技術者、DX担当、経営者など、さまざまな立場の方が参加しました。
前回記事で記載した、
建設系スタートアップは勃興期あります。しかし、我々は新たな課題として「素晴らしい技術や業界変革への熱意を持つスタートアップは増えたものの、現場への導入・活用の段階で大きな壁がある」
この建設系スタートアップが提供するデジタルツール・サービスの導入・活用の大きな壁を乗り越えるために、建設現場のデジタル活用をテーマに定め議論を深めました。
テーマ1
「社内における効率的なデジタルツール活用」
1つ目のテーマは、各社のデジタルツール活用状況や、上手に活用するための工夫についてディスカッション。そのために各社には事前の宿題として、以前制作したカオスマップをもとに、自社版のカオスマップをご制作いただきました。

他の地場ゼネコンは、どの領域で、なんのサービスを使い、活用しているか。実際に活用しているユーザーの声は、導入検討中の会社にとっては大きな情報の一つ。新たな領域で社内DXを推進するための大きな一歩になります。

デジタルツール活用に関して、課題と今後への期待を共有。
・BIMの導入・運用に関する課題(施工図化、施工管理ツール選定)
・複合的ツールの機能不足(特化アプリに比べ機能不足)
・現場ごとのツール習熟度(協力業者ごとにも差)
など課題を共有し、今後への期待として
・BIMを軸とした一気通貫の業務プロセスの実現(設計・積算・施工・アフターサービスまで)
・AI技術を用いた自動化・効率化(工程の自動作成、写真判定など)
が挙げられました。
テーマ2
「現場の品質・効率を上げるための支援体制と組織づくり」
2つ目のテーマは、ツールに限らず現場を支援する体制、内容についてディスカッション。各社の実践例や、こうあるべき!という姿を共有。

多く挙がったものをまとめると
・人材支援
・支援体制整備
・効率化ツール
3つのカテゴリが求められています。
人材支援
・若手教育、スキル管理(ゼネコン同士の合同教育体制など)
・専門的なサポート人員(写真撮影、施工図確認、在庫管理など)
支援体制整備
・現場発信で支援を要請できる仕組み
効率化ツール
・AI、BIMを活用し数量を拾う、書類作成などの支援
・工程前検査、リスク検討など事前対応
実際に現場をご担当されてきた皆さんや、周辺で働く皆さんだからこそ出てくるリアルな意見が多く挙がりました。

参加者の声
株式会社 大翔 吉田 翔太様
普段関わる機会の少ない遠方の地場ゼネコンが多くいる場であり、「こんなチャンスはない!」と思い参加させていただきました。自分たちより少し大きな会社の取り組みや、デジタルツールの活用方法などを知ることで、社内のDXできていない分野が見えてきました。
地方だとデジタルツールの活用をはじめ、先進的な会社も少なく、また近隣の会社だと共有できないことも多くあります。各都道府県2〜3社程度の規模で情報交換ができるON-SITE Xの場は非常にありがたいです。
内村建設株式会社 小原 なるみ様
社内のDXを推し進め、課題感も感じているなかでお声がけいただき、交流会に参加し何か新しい発見があればと思い参加させていただきました。ディスカッションを通じ、各社悩みのポイントは近い部分があると感じました。
ツール・サービスの選定や若手の育成、BIMの使いこなし方など...。また、若手の経験した仕事をチェックシートにしているという話を聞いて、ぜひ帰ったら私たちもチャレンジしてみたいです!
ON-SITE Xに参加していて、登壇イベントや今回のイベントなど日本全国のさまざまな会社と交流ができます。鹿児島だけでは事例の数も限られるなか、全国のネットワーク、多くの事例が聞けること、また現場技術者や建設ディレクターなど多様な人の立場の話が聞けるのはメリットだと感じています。
まとめ
今回の交流会を通じて、全国の地場ゼネコン・現場技術者が抱える共通の課題や期待を再認識し、デジタルツールの活用に向けた各社のネクストアクションが見えてきました。参加者同士の情報交換やディスカッションを通じ、新たな気づきや学びを得て、今後の建設現場のDX推進に向けて大きな一歩となることを確信しています。引き続き、ON-SITE Xは業界の変革の場として、さらなる知見の共有と連携を深めていきます。
また、弊社では人材支援・若手教育の課題解決を推進するべく、若手現場監督の活躍を早期化する建設業界横断型のナレッジシェアシステム「SCALE」を開発。先輩に聞くだけではなく、自分で調べて学び、また現場での経験を企業を超えてシェアするサービスを展開しています。