Vol.28 クラミジアと不妊の繋がり

東京都港区北青山にあります不妊治療クリニック「表参道ARTクリニック」です。
（ホームページ：https://omotesando-art.jp/）

こちらのnoteで生殖補助医療（ART: Assisted Reproductive Technology）やその周辺の分野をご説明する中で不妊について疑問、不安、お悩みをお持ちの方が「そうなんだ！」と理解できる機会をご提供できればと思っています。

※こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。

クラミジアってどんな病気

クラミジアと聞いてどんなイメージをされますか。
どういう病気なのかよくわからない、性感染症ということは分かる、あまり身近な病気に感じないなど、認知されていない病気です。

クラミジアは性感染症（STI：sexually transmitted infection）であり、性行為またはこれに類似した性交渉により感染する病気です。
クラミジアは生きた動物細胞のみに増殖する細菌であり、抗菌薬により治療することができます。

発症は女性の場合、性行為後１～３週間、男性の場合、性行為後当日～１週間と男女で異なり、男性より女性の方が症状に気づきにくいです。
この理由は、女性の場合、子宮頚管粘膜(子宮の入り口)に感染が起きます。
この部分は痛みを感じる神経が乏しいため自覚症状が感じにくいです。
感染の進行経路は子宮頚管粘膜→子宮内膜→卵管→腹膜の順に炎症がおきます。
無症状ではありますが、おりものの増加(水っぽい感じ)、不正性器出血、下腹部痛がみられる場合があります。

性感染症の疫学的に、クラミジアは最も多い感染症です。
理由は、自覚症状が乏しいからです。
特にクラミジアは患者が感染に気付かず、治療をせずに性行為を行うことが多いため感染患者数が増加傾向にあります。
ピーク年齢層では、男性で20代後半～30代前半、女性で20代前半と若年者の感染が問題となっています。
若年女性の感染が広がることで不妊や異所性妊娠などにつながる可能性があり、大きな問題となっています。

クラミジアがどのような病気であるかの概要はつかめたと思います。

不妊や異所性妊娠につながる理由

次に不妊や異所性妊娠につながる理由について話していきます。
クラミジアの感染に気付かず放置したままでいると、感染が進行していき、卵管にて不妊に繋がる症状が発生します。
卵管因子による不妊は女性側の原因としては最も多く、卵管因子による不妊の原因としてクラミジア感染が最多であります。

ところで、卵管の機能は大きく４つあり、
①精子の通過経路　
②卵子のピックアップ
③受精・卵割の場
④受精卵の輸送
と妊娠成立に重要な役割があります。
卵管に炎症が起きてしまうことで不妊や異所性妊娠を発症します。

卵管炎なることで、卵管内の細胞が障害を受け、卵管が細くなり(狭窄・閉塞)、卵管や卵管采管が周囲とくっつき(癒着)、細胞の障害が進行していくと卵管内の内分泌液が増加し貯留されます。
よって、上記で述べた４つの機能は障害されます。
さらに、貯留された内分泌液が子宮内に逆流することで、着床障害にも繋がります。

このように、クラミジア感染症を放置しておくことで、将来の自分に不利なことが起きてしまう為、少しでも気になる症状がある場合は婦人科の検査を受けることをお勧めします。
また、感染を予防するためにも避妊具の使用や、患者やパートナーと両方の治療が不可欠であり、自分の体を守ることを考えて行動していただきたいです。

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『不妊治療』と検索すると様々な情報であふれかえっていて、何が正しいのか？何が自分に合うのか？と不安になってしまいますよね。
まずはどのような治療方法があるか、ご自身にどのような治療が必要なのか、それにはどの程度の経済的な負担が見込まれるのかを正しく認識するうえでも、妊娠を希望されている方には医療機関への受診をお勧めします。
専門医に相談することで今まで抱えていた不安も少しずつ解消されることと思います。
その上で妊娠に向けて適切な検査や治療を医師や家族と相談しながら安心して進めてきましょう。

表参道ARTクリニックでは、30年以上不妊治療に携わってきた二村院長が今までの経験を踏まえ患者様一人ひとりに合わせた治療を行っております。
検査や治療に対しての必要性や費用の説明を医師が行いますので、患者様にとって安心して通えるクリニックであると思います。
様々な治療方法を提案し、患者様にも納得いただいた上での治療を行い、少しでも早く妊娠していただけることを目指しております。
「自分には不妊治療が必要かな？」と考えたら、まずは気軽にご相談にお越しください。

■表参道ARTクリニック
表参道駅徒歩1分の不妊治療クリニック。
30年以上の経験を持つ院長が必ず診察いたします。
人工授精、体外授精、顕微授精などの治療に幅広く対応し、患者さん一人ひとりが納得できる治療法をご相談、ご提案します。

■こちらのnote
不妊治療を検討されている方、現在不妊治療を進めていらっしゃる方々の不安、疑問が少しでも解消するように、不妊治療にかかわる情報を発信しています。
毎週火曜金曜更新予定。
こちらのnoteに記載の内容は一部ですので、詳細はクリニックにてお尋ねください。