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【人財育成論2】そもそも大人を「指導」する必要があるの?

指導。
【定義】ある目的・方向に向かって教え導くこと。

自分の人生、思えば、指導された経験は、少ないなあ、そんな経験あるのか?と思います。指導に値しない人間だったのかもしれませんし、指導されていてもそれを聞き流していたりしていたのかもしれませんし、指導ととらえてなかったのかもしれません。
みなさんはどうでしょうか?

企業で上司からやり方を指示されたことはやったりしていたが、「指導」ってあったかなと思い出してみますと、たしかに、ミスした時の指導はあったかもしれません。完全なるこっちに非が100%に近くある時は、素直に従っていたようにも記憶します。

話を戻して、指導ってビジネスパーソンにとっては効果的ではないのではと思うことがあるのです。ちなみに、就職氷河期世代の私の感覚にもとづく議論なので、そこはご理解ください。

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そもそも大人を「指導」する必要があるの?

「指導する」というと、なんか厳しいイメージですよね。うまくいっていない、正しい振舞をできていないので「指導」の必要性があるという感じでしょうか。

行政指導
部下指導
新人指導

そもそも特にこの指導という言葉には、型にはめるというニュアンスを感じてしまいます。指導することで矯正するという意味合いでしょうか。

この指導が持つ意味は、上下関係・指示する⇒される関係が固定化されてしまうというのが弊害なのかもしれません。

型にはめる指導やこういう風にやれ!という指導は初心者のときは、とてもありがたかったこともあります。しかし、なんかおかしいと思っていたことも覚えています。たいていの人は、手順・手続き・進め方については謙虚に聞き、やり方を覚えるようにはすると思います。途中で慣れると「こうしたほうがいい」と思ってしまうことが多いのではないでしょうか。指導する人のやり方は自分にとっては最適な方法でないことも多いですから。

自主性を阻害する「指導」は、弊害の方が多いのかもしれません。コーチングという言葉の響きが輝いて見えるのもそうしたことがあるのかもしれません。

さいご

コーチングの価値

その意味で、近鉄バッファローズなどで活躍した有名な野球選手であった吉井理人コーチの言葉が印象深いです。投手コーチのボブ・アポダカから「俺はおまえのことは何も分からない。おまえのことを一番知っているのはおまえ自身なのだから、おまえのほうからコーチの俺に教えてくれ」と言われたそうです。

その人自身が困ったときにコーチの出番というわけです。これこそ究極のコーチングだと僕も思います。サッカーでも世界的にも有名で今はトットナムホットスパーズの監督をつとめるポルトガル人のジョゼ・モウリーニョさんなどのアプローチがこれに近いのです。彼が言うには、悩んだ時にヒントを与えるのがコーチングだと。

凄いフェアな関係だと思います。つねに上下関係を明確にし、マウンティングしがちな東アジア文化圏とは違うなあと思ったこと、フェアネスの間隔が違う(それがいいとか悪いとかいっているわけではないです)ということなのでしょうか。

とよなか

指導者は自分?

ビジネスマンにとって、指導者は必要なのでしょうか?

たしかに、組織のリーダーは必要でしょう。

しかし、ここの現場単位で指導者ってどこまで必要なのでしょうかね?

たしかに、ある一定の企業組織、学校、警察・消防・軍隊やサッカーチームなどでは指導者は必要だと思います。それは団結や一体感が必要な文脈ですから。

しかし、そもそもそれ以外のたいていのビジネスマパーソンって契約に基づき、一緒に働いているだけですよね???

上司=指導者とか、メンターという言葉に若干の違和感を感じたりもしてしまいます。ある意味他人。家族的な関係を持ち込まれるのは昭和の企業体質の名残なのかもしれません。ちょっとドライかもしれませんが、個人的には暑苦しく感じます。

指導者として接するより、相手を大人として扱ってあげることのほうが大事ではないのか?
指導より相手が自分で課題を意識し、学び、行動し、楽しみながら成長することが必要ではないのか?

自分の人生、振り返って、このタイミングでどうなのかを相談したいという相手がいたら・・・・というときは僕にもありました。そういう相談したいときに相談できる、人間的に信頼でき、能力やキャリアをもった先輩がいる人は幸せなんだろうと羨ましく思ったこともあります。でも、そんな幸運はほぼなく(まわりにいた先輩方には失礼な言い方ですが)、なんとか自分で悩み生きてきました。こういう私と同じ感じの人が大半の人ではないでしょうか。

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勝手ながら思うのは、自分自身で考え、悩み、トライする、そして過去の自分との対話で切り拓くのがビジネスキャリアなのではないかと思うのです。もちろん一人前になる前は指導やコーチングも必要というのはもちろんのことです。

みなさんもそうでしょ?大体、上司から指導される内容って大体、「お前に言われなくてもわかってんねん」みたいなことが多いですよね。

(失敗したと)自分でもわかっていることに対して、文句をいわれるわけだからです。だからこそ余計に「指導」を素直に受け入れられないものなのではないでしょうか。

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ターンアラウンド研究所共同代表・人財育成コンサルタント、事業創造大学院大学国際公共政策研究所研究員・ディレクター、NPO法人日本公共利益研究研究所(JIPII)代表・主席研究員、未来学者。accenture、日本能率協会コンサルティングをへて現職。