(続)たかがアプリ、されどアプリ 〜育成アプリにログイン出来なくなったわたし〜
前回のお話の続きです。
アプリの中のはりねずみに会えなくなってから、もう1週間以上経ってしまった。
アイコンをタップしては開けずに凹むという、なんとも生産性のない時間を過ごしていた。
タップするのは親指だけじゃなくて、他の指も試した。
小指はちょっと押しにくい。
アプリから時々届く通知には本当にうんざりしていた。
そんなの、残酷な天使のテーゼすぎるよね?
窓辺からやがて飛び立っちゃうよ?
アプリが開けないから、ご飯も掃除もできないんだよーって
iPhoneに話しかけても仕方ないことはわかっている。
誰も悪くない。
通知が来るならそこから開いてみては?と思っても開かない。
家族と共有する、みたいなの項目もあったから別のiPhoneと共有できないかやってみたけど、出来ない。
そもそも、ログインする場面もないので
管理はこの機種しか無理なのではと思う。
iosをダウングレードしようと説明を読むも、
機械に弱いわたしはちんぷんかんぷんで…怖くて結局出来ず😂
ただただ毎日、はりねずみのアイコンをタップし続けた。
連打したらアプリが勘違いしてうっかり開くかも?なんて思ったけど
全然だめ。
わたしは靴を必ず左足から履くので
左手でタップするのもいいかも?と思ってやってみたけど、もちろんだめ。
そういうことじゃないんだけど。
気付かないフリをした。
奇跡よ、起きろ!
何度も願った。
そんなこんなをしているうちに
もう通知すら来なくなってしまった。
だからわたしは、こう思うことにした。
わたしの大切なはりねずみは
大きくなり過ぎて、ケージを突き破って出て行ってしまった。
外の世界も見たくなったのだと思う。
どこか広いお部屋に引越しして、
きっと暖かい部屋でおいしいご飯も食べている。
大人になったから一人暮らししたくなったのかもしれない。
落ち着いた頃にはきっと手紙でも届くのかな。
一緒に過ごした約1500日のことはずっと忘れない。
はりねずみには、はりねずみなりの事情がある。
それが例えアプリの中の話でも。
これからも元気でやってくんだよ。
親愛なるはりねずみちゃん🦔
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