偶然はただの必然、なのかもしれない。

突然、車のラジオから流れてきた。

新しいアルバムから一曲、とかではなく
過去の名曲をさらりと。

その曲を聴いた時、揺れに揺れていたわたしの決意は固まった。

withコロナで生きる中、推しがいる人が直面するであろう事案。

それは、

『ファンクラブ更新するか、否か問題』

わたしたちは今、ライブやコンサートに
思うように参戦することが難しい時代を生きている。

ファンクラブに入っていることの目的は人それぞれあるだろうけれど
わたし的にはライブチケットを優先的に申し込めるということが一番大きかった。

それが出来なくなってしまった今、優先枠を余らせてしまうということで損をしているような気持ちになっていた。

ライブ会場では、感染予防対策が施されていることも知っている。

運営側の努力、観客の努力、全部わかっている上でわたしは
まだ人が多く集まるところに行くことに抵抗があった。

昨年は、コロナのせいで中止になってしまったライブもあり、そんな中でフリーで見られる配信ライブをしてくれたことにとてつもなく感謝をした。

アーティストも大変だからという気持ちで、ファンクラブも迷いなく更新していた。

しかし、一年経った今年のわたしは少し違う。

断捨離して、物を売ったりしながらの生活をしていく中で、ファンクラブが贅沢品に思えていたのだった。

自分のことで精一杯だった。
これは誰も悪くない、ただコロナが悪い。

そこで考えた策が、

「あ、忙しくて更新するの忘れちゃった」と言ってなんとなく誰かのせいにすることだった。

しかし、コロナ前より時間はある。
何かを忘れるほど忙しくはないので頭の中にずっと更新するか否かがぐるぐる回っていたのだった。

その間なんと二ヶ月。
ほぼ毎日悩んだと思う。

誰かのせいにするくらいだったらいっそのこと、自分で更新しない！と決断した方が気持ちが楽だなと思うこともあった。

長年会員だったこともあり、寂しさが勝っていた。
でも、ライブにも行けなかったら繋がりがなくなってしまうような気がしていて。

ぐるぐる悩んだわたしの気持ちは、今回は更新はしないという方向に動いていた。

そんな思いを抱えたままついに迎えた、更新期限最終日。

車の中では大体、ラジオを聴いている。
聴きたい番組はいくつかあって、その時の夫の気分でチャンネルが決まる。

たまたま聴こえてきた声に、わたしの魂は震えた。

タイミングがどんぴしゃすぎて、まるで心の中が透けて見えていたのではと疑うくらいだった。

あなたのいない世界には
あたしもいない

チケット優先よりも、なによりも
わたしはただ、ファンだから

ずっとaikoのファンクラブに入っていたのだった。

邪念はいらない。
ただ、好きなだけ。

それでいいじゃない。

同じ時代を生きていることが励みだった。
あなたがいなかったら、今のわたしはいないんだから。

わかってたはずなのに。
更新期限最終日に、改めて気付くことになる。

コロナ禍で、生活に必要なものの優先順位がつけられだした頃
エンターテインメントは後の方に追いやられていたようだった。

けれど、わたしは確実に歌の力に救われていた。

また会いましょうの約束が希望だった。

ライブ会場のキラキラした照明や、コールアンドレスポンス。

必ずあの場所にもう一度行きたいと強く願っていた。

ライブの後の電車って、混むから嫌なんだよね、なんて。
そんなの口で言うだけで、今思えばその時間含めて全て愛おしかった。

以前、「行けないけど頑張ってください」というコメントはいらない！と発信して
炎上したSNSがあった。

けれど、本人宛じゃなくて自分のnoteで書くくらいならいいのではと思い今日はここに書く。

行きたい、心底行きたい。
そして、aikoと会話するようなライブがまた見たい。

でも、現実はまだ行けない。
それでも、ライブの成功は心から願っている。

そして、命があればまた会いに行けることを信じて
今は大人しくその時を待つことを決めたから。

aikoをこれからも心から応援している。

よし、今から過去のライブのDVDを観よう📀