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次世代へ継ぐための記録 /カメラを向けられる関係性

先日、集落の「とんどさん」が行われた。

とんどさんとは、「どんど焼き」のことで、鳥取大山名和地区ではそういう言い方をする。松飾りやしめ縄、お正月にしたためた書き初め、昨年に授与したお守りなどを、神社や地域の広場・畑などに持ち寄って燃やす(=お焚き上げする)地域行事である。

沖縄にいたときには一度も耳にしたことがなかったので、1年目はかなり新鮮だった。

https://note.com/omija/n/nfe29a1593704

今年で参加は5年目、竹で組んだ矢倉っぽいのを組むのは4年目になる。毎年、おっちゃんたちの気分でこの設計が変わる適当さが好きだ。いい集落に住んでるよなぁとつくづく思う。


5年目にして気づくのは、毎年ちょっとずつ参加人数が減っていることだ。26戸ほどの集落で、忌中のため参加できない方、施設に入った方、また亡くなられた方がいて、数少ないなかで感じる少子高齢化はえぐい。

一昨年、区長を務めさせてもらい、少しずつ寄り合いの人数も減り、家から出てくる人も若くなり、集落全体での世代交代も考慮しないといけないタイミングにもなっている。

そんななか、とんどさんのような行事もその進め方などについて記録できるものは記録しなくちゃ、次世代に残しにくいし、シンプルに若い人たちが引き継ぐのにハウツーがわからず超困る。

とにもかくも、そんな記録のためにスっとカメラを向けられる関係性になれてるのはほんと嬉しいわけだ(1~2年目はさすがにできんかったんだよなぁ)。昔、「アフリカでむやみやたらにカメラを向けることが暴力になる」という話を聞いたことがあるが、その暴力性を日本の片隅でも感じている。小さい暮らすなかで、細かく見えてくること、そこから湧き出る思いを愛でていきたい。

ああ、来年は、火で炙る神社餅に合わせてフリーぜんざい準備しようかしら。


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