とても好きな「推しではない人」

白岩瑠姫くんという人がいる。JO1というユニットでデビューした、顔がはちゃめちゃに綺麗なアイドルだ。
はちゃめちゃに綺麗な顔で王子キャラを務めているが、私の想像しているよりもちょっと低めの声で、いつ何時もメンバー相手に喋っているらしい。デビュー前は同じくデビューをかけて戦っていた他の練習生を相手に、朝の4時過ぎまで喋っていたこともある。また、地上波では「ウケる時はウケる」ネタでトークをしてダウンタウン相手に滑っていた。面白い人だ。

一方で、本人は人見知りを自称し、みんなをぐいぐい引っ張っていくリーダー的なことは向いていないものの、やらなければならない時はその期待にきちんと応える。同じグループのメンバーがあまりうまく行っていないなと感じたら、話し合いの場でそのことを切り出したりもする。セカンドポジションに位置してみんなの背中をそっと支えたり、トーク中に話の方向性がずれるとそっと軌道修正してみたり、ダンスのレクチャーやプレゼンなどは自分の言葉でわかりやすくしっかりと伝えたりと、派手に目立つことのないところで有能さを際立たせている。顔はあんなに綺麗なのに。

私はずっと「推し」というのは「≒付き合いたい」というファンの在り方でいる。本気で付き合うような関係性を持つために努力をするのではなく、「はー!(私が美人で人柄も良く頭の回転も速く運動能力も高く上品なのにセクシーで誰から見ても最高のいい女だったら)付き合いてえなあ!」と叫ぶだけの感情だが、しかしそういう感情を抱けない人は推しにはならない。
推しにはならなくても好きな人もそれはいっぱいいる。でもそういう人はかなり遠くから「いい子ですね……(にっこり)」くらいの距離感だ。あの子は優しい、あの子は真面目、あの人はいい声、あの人は歌がうまい……それくらいのレベルでの好感度である。

さて、話を戻そう。白岩瑠姫である。

単刀直入に言うと、白岩瑠姫は推しではない。推しではないが、アイドル系統のお仕事をずっとしてきただけあって歌もダンスもなかなかのレベルだし、どんなにおしゃべりキャラをバラされてもファンの前では落ち着いていて王子様キャラを手放そうとしないし、なによりリーダーの下でみんなを支える縁の下の力持ち系ポジションの男である。そう、私はこういう男が大好きなのだ。おまけにはちゃめちゃに顔もいい。

しかし瑠姫くんと付き合いたいかと言われると、いや付き合ってくれなくてもいいですね……となる。例えば瑠姫くんがとにかく私と付き合いたいと申し出てくれることがあれば(絶対にないけどたとえだから許して欲しい)お付き合いさせていただくかもしれないけど、でも私は否定してほしいとかそういう意味合いじゃなく本気で「貴方は私なんかより似合う人がいると思います」と答えるだろう。瑠姫くんには誰が見てもいい女と付き合ってほしいし、それは絶対に私ではない。私と付き合う瑠姫くん、まったく解釈が一致しない。もしかして自分の綺麗な顔面を見続けて綺麗なものに飽きてしまったのか?綺麗な人も大変だな……。

私と付き合ってくれなくても全然構わない人、史上最高の女と結婚してほしいと心から願える人は、推しではない。しかし白岩瑠姫、あまりにも好きな要素の詰め込みである。見ていると安心するので今後もメディアへの露出を多めにして欲しい。早くジャムを作ってFC限定朝食シチュエーションドラマ動画を公開して欲しい。これからも歌って踊って喋ってはちゃめちゃに綺麗な顔で笑っていて欲しい。そして大好きなコーラを飲んでユニコーンの寝間着で眠って欲しい。

ここに来てこういう気持ちで応援できる人ができるとは思っていなかった。好きな男というのは常に「ねえ!!!!左薬指に指輪してるんだけど?!?!?!?!?!」と叫んで「左の薬指 ファッション」でググり、過去の動画や写真なども全部見返していつからしてるのかを数時間かけて調べるなどする男のことだと思っていた(5月19日の私です)
余談だが、そういう推し方しかしてこなかったので、異性愛者の私は女の子の推しが存在しない。悲しいけど仕方ない。でも瑠姫くんのような存在が出てきたことで、もしかしたら今後女の子でも特別にこの子は好きだなあ、応援したいなあと思う子が出てくるかもしれない。瑠姫くんはそういう希望をはらんだ存在でもある。

見ていると安心できて、なんならちょっと癒やし効果すらある顔の綺麗な男の子。
私の心のアイドル白岩瑠姫くんを、これからも応援していきたい。そしていつか史上最高の女と結婚してください。


ところで今日うとうとしていたら、夢に瑠姫くんが出てきた。学校で悪者に追われているという設定だったようでだいぶ切羽詰まっていたが、傍に瑠姫くんがいてくれたので「瑠姫くんがいてくれると(頼りがいがあって)安心できる」と言ったら、瑠姫くんが照れながら「ええ~?なんで?」とあの綺麗な顔で笑っていた。夢の中の私はそれで癒やされていて、起きたあと私は「少女漫画展開にならなくてよかった……(夢の中でそうなっていると、深層心理ではやはり瑠姫くんを男性として見ている、ということになりかねないので)」とまた安心した。瑠姫くん、これからも私のこと癒やしてくれよな……。

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