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自分を殺した内定は、後がしんどい

こんにちは、製造業アトツギ、ボッチ人事と経理のおまゆ(@omayu_note)です。”今日は会社や簿記のことを書きたいな~”なんて、うきうき出社したおまゆでしたが、ちょっと昼にやんごとなき思考がぐるぐるしてしまい
書きなぐるように日記に書きました。

誰に伝えるでもないことかもしれないのですが、
やっぱり学生も企業も”もっと採用すること、内定することに対して意思を持ってほしい”と思う気持ちがぬぐえなかったので、あえて投稿しようと思いました。学生に向けた文面になってますが、企業も同じだと思います。
”とりあえず通しとくか~”という気持ちも一日何百人と面接して、何人からも辞退連絡来たりしたらきっともうやけになると思いますが

目の前の子にとっては1回きりの人生の1発しか使えない新卒切符である
ということも、強く頭の片隅に置いておきたい。
そんな自戒の念を以て書きました。思いが強いあまりなんかトゲトゲしい言い方になっていないか、本当に不安です。とにかく心から”自分にだけは素直でいてね”と伝えたいです。

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大手の人材会社ではちょうどこの時期、今の学生さんの現状や、
まだ企業を決め切れず就活をしている理由などを解説してくれる講座を企業向けに開催しているみたいだ。

色々と聞いた。どう伝えれば学生さんに”刺さるか”とか、
この悩みに対してはこう伝えるとか。
短期的な目標数字を達成するにはとてもありがたい話です。

多分企業側があまりに口下手で、学生の二-ズに応えない質疑応答を繰り返すせいで、”シンプルにこう伝えてあげた方が面倒なことなく伝わりますよ”という提言をしてくれているに過ぎないが
「そもそも企業や学生が自分を殺して着飾るから、、、、」といちいち
つっかかってしまうのが私である。

データによると、例年4月~6月までを採用のピークと据え置き、活動を開始する企業は35%らしい。データだけみると、4割弱はすでに佳境を迎えている、がしかし6割はまだこれからだ というなんとも希望も絶望もできない数字。でも椅子取りゲームと同じで、採用枠は刻一刻と狭まり、残枠が絞られるほど、面接基準も上がっていくことを鑑みると
いても経っても居られない気持ちがよくわかる。

企業にとっては毎年ある採用シーズンだが、学生にとっては、人生で一度きりの新卒切符を握りしめた、大きな通過点だ。

周りが続々と決まりだし、急に同じゼミの奴が茶髪にしたり
卒論に精を出したりしていたらそれだけで吐きそう。
企業やキャリアアドバイザーは”大丈夫これからも採用口はあるよ”とかいうけど、マジでそんな悠長なこと言ってる暇はない。てかそんなときまで残ってる会社、ろくでもねえだろ なんて思っている人も多いと思う。本当はそんなことないんだけどね。

一方焦れば焦るほど、面接で出てくる言葉は薄っぺらくなり、面接も通らなくなり、言葉に自信がなくなり、自己肯定感が下がる。

暗い面持ちでは日常生活も楽しくない。もちろん面接も通らない。ESも手当たり次第だして逆に通りにくくなる。

八方ふさがりで気持ち悪い想いは本当によくわかる。
私は休学留学したので、周りよりも就活が遅れた分、社会人1年目を迎えた元同期の働きぶりをみて本当に焦っていた。
結局就活は1年くらいやったけど、賞味10か月は偽りの自分での就活だったので、すごく気疲れしたことを覚えている。

上で書いたような負のスパイラルが加速していたし、休学して、すでに×が一つついている私にとってはこれ以上休学したり、院に進学したりという余裕は精神的にも金銭的にもなかった。

なので私は一度就活をやめた。
働くを前提として思考することを辞め、生きる上で自分が譲れないことを考える時間に投資することにした。

その間も刻一刻と企業の採用枠は減っているんだろうけど
かりそめの自分を認めてくれた企業で働く自分がどうしてもイメージできなかった。もちろん”合わなきゃ辞める”なんてこともできるけど
辞める際に転職先でみられるのは”実績”であり、仕事内容自体が嫌いだった場合においても、結局実務ベースでの社歴を見られるので苦痛な人生が待ち構えている可能性が高い。

となると最悪の場合定年までの50年弱、つくろった自分を評価してくれた会社で、自分をさらけ出すこともできず”どっちが本当の自分なんだ”ともやもやしながら生きていくことはできるのか?
本気で考えたけど、
単純計算で、定時で帰っても1日8時間。週にすれば40時間。
寝てる時間を加味すると生きている半分の時間を投資するのが会社である。

半分の時間、自分の意思を殺して偽りの自分を演じ切ることを想像したら、不器用な私には到底無理だった。

結局私は一瞬就活を辞めたことで、

・自分が成し遂げたい、譲れない価値観を見つけ、それを体現できる場所を会社として選ぶこと
・会社に入ることは一つの手段であり、入る時期の固定された新卒切符だって結局一つのカードに過ぎないこと

を強く認識した。そしてその時に決めた軸を以て、私は相変わらず”意思を持ち選択した道を、成功につなげる人を増やす”というミッションを掲げて
人材→教育→人事 というキャリアを歩んでいるが、別にフィールドは日本じゃなくてもよかったし、新卒で入らなくてもよかった。

たまたまタイミング的に日本で、ベンチャーで、新卒切符を利用できる箱があっただけ。(ただその箱は最高の場所で、今となってはこの選択をできたことに感謝しかない。本当に良かったと思う。)

もしも”どの会社でもいいから入社をすること”が人生史上命題なのであれば
とりあえず入社した方がいい。ただその選択をしたのは自分なので、必ずその会社にも自分にも嘘をつかず、働いてほしい。下手な嘘はつかなくていい。”就活では考えきれなかった、どうしても何者になるか決めかねたので、今の自分で拾ってくれる会社で全力を出すことにした”
で全然いい。実際そういう人もいた。こう腹決めできた学生は、どのような仕事でも頑張る。そして本当にやりたいものがその会社になかったときは、
元気いっぱいに転職していく。それでいい。

一番痛い失敗は、自分で腹決めせず、両親に決めてもらったり、企業の意向の赴くままに”じゃあそれで”みたいな感じで企業を決めた学生さんたちだ。
最初の自分の人生なのに、最初から自分で決めてない。
大体新人の間は壁にぶつかるが、自分で決めた感覚がなく入社している人は”こんなはずじゃなかった”と愚痴る。

”●●部長と内定者面談した時にはAもBもできると言っていた。なのに最初の課が希望の課じゃないから、自分はやりたくないしやる気がでない”
とか平気でいう。求人票には”総合職”と記載があるのに。

できる=君ができる ではない。そういうポジションがある
という事実だけ。そのポジションがやりたいならもぎ取るだけの実力と信頼が必要である。その上でポジションに付けないリスクも当然ある。

だから都合よく
”自分が働きやすい会社だなあ”という幻想を鵜呑みにして、思考停止せずに、自分のためにしっかり腹を決めて会社を選んでほしい。
企業はそれっぽいことを言って急かすと思うけど、冒頭で述べた通り
企業からしたら結局はどこまで行っても毎年する採用シーズンのうちの1年目だ。全力で後悔のない選択を手伝いたい。けど結局は自分の人生、最初の会社をどう決めるかは学生さん自身の手にかかっている。

自分を殺さず、考え抜いてほしい。
凄く大それた応援になるかもしれないけど
そうするために1社でも内定がないと考えられなそうなんだったら、とりあえず1社内定とったらいいと思う。

その代わり、最後に残った内定が上記の会社だったとしても、絶対に言い訳せずに受からなかった自分を受け入れて、その会社で一番活躍してくれる覚悟を持ってほしい。そしたら”負け組”なんかじゃなくて、その過去は必要な過去になる。

人事としてはされたらきついけど。(笑)
きついけど、絶対振り切った選択をできた過去がプラスに働くときが近い将来来るはず。と、いうのは自分の過去の成功体験から強く言える。

コロ助が流行してしまい、きついこの時期に、たまたま就活生であることは本当にしんどいと思う、各社の内定辞退率や保留率が上がってることからも良くわかるし、しんどいと思う。

だからこそ自分にだけは嘘をつかず、納得いく道を見つける人が一人でも増えますように。全力で祈っています。

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