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独学は”毒”学か

ちょっと話題の賞味期限がギリギリ…もしくはアウトですけど。

昨今、独学が一種の流行りなのかなと思ったりします。ですが書店で例の「独学大全」という本を見かけたとき、正直言って、違和感をおぼえたんですね。「…独学している人が、ほんとにこんな本読むか?」と。

いやしくも独学者を標榜する者が。独学のやり方の本を参考にするなんて…

ちょっと変だなと思ったんですね。強さや闘いをもとめる求道者がこっそり空手通信をやってる、みたいな。端的にいって無理ですよね…

で、あらためて独学とは何なのかと考えてしまいました。ちょっと調べてみたのですが、「教育」「通学」「集団学習」などといった言葉が独学の反対語とされているようです。

要するに、他の人と一緒に勉強していくことで、多様性を確保できるということですね。他の人と交流することで、たくさんの気づきを得ることができますし、共同プロジェクトなどに取り組む機会も増えます。もちろん、コミュニケーションスキルも磨かれます。

一方、独学は自分自身の学びを深めることに、大きな価値があるといえます。独学を通じて、自分自身の内なる感覚を研ぎ澄ませて、成長することができる。

つまり、共同学習が科学的なアプローチと言えるのに対し、独学は徹底的に詩的なアプローチと言えるのかもしれません。理と文、の関係と言い換えてもよいでしょう。

ひとついえることは、歴史に残るような偉業をなした人々は、一般的に独学者として知られている人でも、隠れたところで、どこかで誰かから学んでいるはず、ということ。インスピレーションだけでは現実を生き抜くことは難しいですし、時には他の人と交流し、自分を客観視するために厳しく比較することが不可欠です。

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