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【本】2024年6月7月に読んだ本


といいながら、ここ2か月、あまり本が読めていなくて…

読書よりも人と話す機会が多かったな。
職場の人だけでなくて、いろんな年齢やバッググランドがある人達と。

そういう場が強制的にアウトプットする場になって、話しながら何も考えていないわけではないのだけれど、やはり相手のことをちゃんと理解して言葉を選ぶこととか、自分の伝えたいことを伝えたい温度ですべて届けることって難しくて、ぐしゃってなる度に「もう何も言いたくない」となる。

だけど、なんだか顔がすっきりしてるなと思ったら前日に職場の人と、くったくたに笑ったことであったりしていて。

誰かとまるっと分かり合うなんて無理な話だと思うけれど、「話さない」じゃ相手とは何も前に進まないから、話す順番だったり相手や誰かを刺激しないテクニックを身に着けていくしかないのだろうか。



①ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい/大前粟生


これを読む人は、どんなことを思うのだろう?
共感なのか、まどろっこしさなのか。

登場人物のひとつひとつの言動以上に「意味」があって、心は傷つきやすい。

「どうしてこんなこというんだろうと七森は思った。」

例えるならば、指に棘がささってしばらくズキズキするような言葉を受けても、でもそれってあなたの感じ方の問題だよね?と言われてしまうようなことごと。その中で生きていくこと。

登場人物の七森と麦戸の生きる世界もきっとそんな事故的な、もはや事故とも捉えられない、人によってはスルーできるような物事に翻弄されて、けれど対策もできないまま、自分たちではどうしようもない世界で生きているのかもしれないと思いながら、この子達の救いは、物語はどこに向かうのだろうと、ページをめくる指が止まらなかった。

「きみは悪くないよ。」の一文。

相手の声のトーンに、ばたんと大きな音を立てることに。私はひとつひとつに怯えていたから、そこが答えなのかなと考える。


②にがにが日記/岸政彦


岸さん忙しすぎた。
あまりに忙しすぎて、え?私も頑張っちゃう?ってかんじで背筋が伸びつつ笑えるからすごい。いや、休んでほしいけれど。

ちょいちょい挟む猫の小話がまたよい。

③存在の耐えられない愛おしさ/伊藤亜和


ジェーン・スーさんがおすすめしていて、北欧旅行のお供にkindleに入れて日本を出た。

私は自分が「恨んではいない」「憎んではいない」「無駄ではない」と、繰り返し書いていることに気がついた。そう、どうせ覆らないのなら、せめてその途中にあったはずの楽しかったことを書きたい。悲劇として書くにはあまりにも捨てがたい、どこにでも幸福なひとときがあったことを、私は誰かに知ってほしかった。

本文より

失敗したり、駄目だったことが全てを覆ってしまうような日があって落ち込むのだけれど、そういう日を慰めるでも、繋げるでもなく、ただ事実として、そこにあった幸福なひとときにも目を向ける。だから大丈夫とかそういうことではないけれど。でも、捉えられることは強く生きていけるなと思った。

④小さな声の向こうに/塩谷舞

こちらも旅行前にkindleに入れる。伊藤さん塩谷さん2人のエッセイが気になっていたからようやく読むことができて嬉しい。

飛行機の中で伊藤さんと塩谷さんのエッセイを行ったり来たりしていたのだけれど、同時に違う人のエッセイを読むというのは、これまた面白くて、当たり前だけど感性も書き方も異なり、改めてエッセイの楽しさと人の多様性を思う。

この本の「はじめに」を本屋で読んだ時に、すごくグッとくるものがあって。きれいなものに目を向けると元気になることや世の中の怖さ。

私は、その世の中で誰かの余白や合間をとることを大切にしたいのに、自分にはいつも極論を突きつけている気がする。

最近の私の合言葉は、「私もみんなも完璧ではない」。


⑤超改訂版 難しいことはわかりませんが、お金の増やし方を教えてください!/山崎元 大橋弘祐

NISA口座を開設・開始するにあたって、結局こちらの本が1番わかりやすかった。本の最後にやる事がまとめて書いてあるので、そこを見ながらパソコンでぽちぽちやっていた。

私はFPの方と話す機会があったのだけれど、その前にこの本で何かを介すとお金がかかるということを知った(当たり前笑)ので、通常、人を疑わないタイプですが、「うんうん!なるほど!じゃあそれにします!」マンにはならずに話を聞けたことは大きいと思う。

ちなみにこういった本は最新版に限るのでkindle unlimitedで読み漁った上で、この人わかりやすいな!と思った著者(シリーズ)を最新版で買った。


⑤読みたい本

8月に、いや多分積読になるので未来に読みたい本、ずらり。

・わからない/岸本佐知子
大好きな岸本さんの新しいエッセイ。楽しくないはずがない。岸本さんを見つけるとGの話をいつも思い出して笑っちゃう。

・犬ではないと言われた犬/向坂くじら
くじらさんの芥川賞ノミネート作も気になっているのだけれど、最新エッセイも気になりますな。

・サンショウウオの四十九日/朝比奈秋
芥川賞受賞作。朝比奈さんの「あなたの燃える左手で」は、冒頭でちょっと読み続けられなくなってしまって、気になっていたのだけれどなとしょんぼりしていたら、お医者さんなのね。サンショウウオは読めると良いなぁ。

・バリ山行/松永K三蔵
登山の知識も経験も私にはないから新しい世界観だなと思っていて、楽しそうだな。芥川賞は、あの文章量でたくさんの気づきや、さまざまな世界に連れていってくれるので、とりあえず読む!が吉。

・がっこうはじごく/堀静香
8月のことを書こうと思ったら思い出した!「せいいっぱいの悪口」の堀さんの新作出ます〜!生きる〜!

・ぼくはイエローでホワイトで、ちょっとブルー/ブレディみかこ
2024年新潮文庫の100冊に選ばれていた。ステンドグラスしおり(可愛い)が気になるから、この機会に読みたいなと思っている。各出版社からたくさん文庫本が並ぶ季節がきた。夏だ。





米粉のカヌレ作った。
カヌレ2回目だけれど、なーんか中身が納得いかないのだなあ。
型にバターを塗って冷蔵庫で冷やしてから生地流して焼くは大正解!カリカリだった!

まだまだ暑くなる夏。涼しい部屋でゆっくりおやつでも食べながら本読みする時間作っていきたいね。

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