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鳥羽の日!

鳥羽水族館ラッコ水槽内にて。

「今日はごちそうが出るわけでもないのにお客さんがいっぱいだね、メイちゃん」
「なんかトバの日ってイベントやってるらしいよ!抽選で賞品が当たるんだって。
この前メイがとられた大事にしてた貝殻、あれも賞品になるみたい…」
「そうなんだね。でも朝ごはんのときはそれほど多くなかったよ、お客さん」
「それは、みんな抽選に行ってたからよ!
メイたちの姿を見たかったら抽選なんかよりうちに来たらよかったのにね。」

「貝殻以外にはどんな賞品があったんだろう」
「メイたちが遊んだおもちゃ。さんざん貝割ったりポケットに入れたりしたのがあるらしいよ。
しかも1日1個だけなんだって。丁寧にラッピングされてるみたい」
「すごいねえ。みんな欲しいんだろうなぁ」

「他には…メイやキラちゃんの毛、とか…」
「毛!?まあ毛だったらいっぱい生えてるし、そんなの欲しい人いるのかな…なんかきたなくない?」
「何言ってるのキラちゃん!メイたちの毛は貴重なんだよ!欲しい人めっちゃいるんだから!」
「でも…ニンゲンだったら、例えば好きな人がいたりして、その人の毛まで欲しいなんて思うかなぁ」
「カラダのイチブ…ちょっと変態みたいな感じもするわね…まあいいんじゃないの、別に。」

「他にはトバスイ賞っていって、メイのクリアファイルとかポストカードとかがあるみたいね」
「あのメイちゃんのクリアファイル、欲しい人いっぱいいるよね、絶対。どうして販売しなかったんだろう」
「さぁ?だけど非売品の方が特別感があっていいじゃないの」
「メイちゃんの人気はすごいよね」
「キラちゃんこそファンからの人気がすごいじゃないの!メイもグッズは確かにいっぱいあるけど、キラちゃんはほら、そのおっとりとした感じがめっちゃいいと思うよ!メイにはできないなぁ」

「あ、お兄ちゃんから電話だ」
『もしもし、キラ元気にしてる?』
「元気だよ〜。今日はめっちゃお客さん多いけど」
『やっぱり。こっちはいつも通りだよ。いつも僕を撮りに来るお姉さんも今日いないし』
「もしかしてこっち来てるのかなぁ…。
あ!なんかお兄ちゃんのアクリルスタンド?か何か知らないけど持ってきてる人がいっぱいいるよ〜!すごいねお兄ちゃん!」
『すごいのはラッコファンだよ。何でも買うんだから。キラも最近は人気すごいね。頑張ってるね』
「そうなの!最近はコーン回しとかできるようになったんだよ!」
『へー、やるじゃん。人多くてしんどいかも知れんけど頑張ってね。それじゃ』

「リロくん、キラちゃんの人気ぶり知ってたみたいだね」
「そうだね。私ももうちょっと頑張ってみようかな」
「そうね。メイに追いつけるように頑張ってみて。でもメイは今のままのキラちゃんも好きだけどなぁ。そのままで十分魅力的だよ、キラちゃんは」
「いや、私は頑張るよ!」
「まあ好きにすれば」
「なにそれ」


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2022年の10月8日から10日の三連休に、鳥羽水族館で大抽選会のイベントがありました。1日に1200個の賞品があり、1人1回500円、一度に4回まで回せます。
メイとキラのオモチャは1日1個、メイちゃんの貝殻のストラップは推定3個、ラッコの毛の瓶詰めは推定10個でした。また、クリアファイルやポストカードがもらえるトバスイ賞は1日1000個ありました。

当日は朝早くからすごい行列ができていたようです。私は行ってないのですが、Twitterのタイムラインで勝手にワクワクしてました。
そして、ラッコ好きの方(私のフォローしてる方は大概そうですが)がラッコ関係の賞品当選すると、まるで自分のことのように嬉しかったです。

ラッコファンの多さを改めて実感させられるイベントになりました。Twitterやってるのはほんの一握り、まさに氷山の一角なのでしょう。最近のラッコファンの指数関数的な増加は、メイちゃんやキラちゃん、そしてリロくん、加えてラッコおじさん(一番重要なえらい人)がその魅力を発揮しているからだと思っています。

ファンが増えるのはいいことです。ファンは文字通りラッコを支えているからです。ただ、「ラッコ可愛い」だけでなく、可愛いのその先のこと、例えば野生下のラッコの現状を知ったり、あるいは一つひとつの仕草の意味や目的を考えてよく観察するのも良いかも知れません。
彼らは可愛いコンテンツではなく、野生からお借りしている命なのです。

…などと、やや大袈裟になりましたが、鳥羽の日が盛り上がったようで良かったです。これからもみんな元気でね。

(おわり)

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