この世の人の夢

自分の思い通りに事が運ぶ
何てこと、いったいどれほどあるのだろうか？

思い通りに行かないなんて
ほぼ「当たり前」と言ってもいいことだし
理解はできる

それでも、この心はいつまでも納得しないままだ

人はそれぞれの自分の価値観を
「この世」という一つの夢の中に共存させている
今、視線に映っているのは
一人一人が創り上げた夢で
それが現世を形作っている

そんな「自分」が無数に蠢く場所で
私一人の「思い通り」に
どれだけ力があるというのか？

憂鬱になる

そんな時にも、思い通りにならないことは多々ある

自分の心など知る由もない人が
元気に、気兼ねなく私に挨拶してくれる
笑顔を見せてくれる

・・・人は、人

「あぁ、思い通りにならないことって
嫌なことだけに言うんじゃないんだな」

そう思いながら、微笑み返した