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【麻雀】血戦麻雀(四川血戦麻雀)をリアルでやろう!手積み用プレイマニュアル(初心者向けβ版)

血戦麻雀は役なしが存在せずアガれる人数も多いので、麻雀初心者向けの導入ルールとして最適だと考えています
なので、初心者と共に麻雀を楽しめるよう、手積みによる血戦麻雀マニュアルを作ってみました

リアルでもレッツ血戦!

リアルで初心者がやりやすいようにかなりのアレンジを加えています
(配牌、アガリ手牌、役の削減、カン周りの仕様などなど)
読者の感想なども取り入れながら、いつか完成版PDFを作ることができたらいいなと思います

同人誌版の告知はこちら


①使う道具


牌(はい)

麻雀なので、麻雀牌というやつをつかいます
麻雀牌のうち、「萬子(まんず)」「筒子(ぴんず)」「索子(そーず)」を使います
市販の麻雀セットには他にもいくつか牌ありますが、それは使いません

萬子
筒子
索子

3つの分類をともよびます
それぞれ「1」~「9」の9種類あり、9枚×3色の全27種です

1牌あたり同じものが4枚あるので、全部で108枚です

🀐<索子の1です


点棒

麻雀牌付属の点棒を使います
黒い点がいっぱいあるのが100点
赤い点が1こなのが1000点
赤い点が5こなのが5000点

豪華なのが10000点ですが、10000点を使うことはありません



欠色カード

欠色のルールの詳細は後程
血戦麻雀では麻雀牌は3色ありますが、プレイヤーが使えるのはそのうち2色だけとなります
ゲームの最初に使わない1色を決めて、どの色を使わないのか示すカードになります
(※これは市販の麻雀牌には含まれていないので、主催者が用意しておいてください。字牌を利用して「白は筒子欠色」「發は索子欠色」「中は萬子欠色」と対応させることが可能ですが、初心者にはわかりにくいのとうっかり普通の牌と混ぜがちなので別途用意するのが望ましいです。ぶっちゃけ紙切れで作れるのでなければ作りましょう)



②ゲームの目的

この牌を組み合わせていい感じに揃ったらアガリになります
アガリをするとそのいい感じ度合に応じて点数を他のプレイヤーから貰えます
点数をあつめましょう


では、どうすると良い感じになるのか

4面子1対子

アガるためには自分の手牌を4面子1対子(4めんつ1といつ)の形にするといい感じになります

面子とは「3枚で作る1セット」のこと
同じ牌3枚で作る刻子(こーつ)
同じ色で3つ数字を連続させる順子(しゅんつ)
の2通りあります

順子、順子、刻子、刻子

対子とは「同じ牌2枚のセット」のことです

対子、対子、対子、対子


つまり、4面子1対子とは以下のような形です

順子対子順子順子刻子
刻子刻子刻子対子順子
刻子順子対子順子刻子

4面子1対子なら良いので、組み合わせはとてつもない数あり得ます
実質無限
です(※有限です)

そして、4面子1対子ということは、完成した時には自分の手には全部で14枚あることになります

はじめに13枚手に用意して、「1枚持ってきて14枚にする→1枚捨てて13枚にする」
この1枚持ってくる動作を「ツモる」などと言います

この過程を各プレイヤー順番に繰り返して14枚の完成形を目指していきましょう


③アガリ方

14枚の形が完成することを「アガリ」といいます
あがったら手牌を全て表に開いて点数のやりとりをします
(※点数計算は後述)

アガリ方には2通りあります

ツモ

1つがツモです
13枚の状態から1枚自分で持ってきた牌であがることです

ツモアガリした場合、まだあがっていないプレイヤー全員から点数を貰えます
自分が一番にツモあがりをしたら3人から点数を貰えます
既にアガっている人が1人いるなら、その人以外の2人から点数を貰えます
既にアガっている人が2人いるなら、残りの1人から点数を貰えます


ちなみに、あと1枚で上がれる状態のことを「聴牌(テンパイ)」といいます

聴牌 萬子の1か4でアガリ


ロン

もう1つがロンです

聴牌している状態で、アガリになる牌を他プレイヤーが捨てた時、その牌を自分のものにしてあがることができます
アガリ牌は自分の手元に持ってきてください(ロンが二人以上いた場合は順番にまわしてください)

この時のアガリ点は捨てたプレイヤーからもらいます


注意点

4面子1対子をつくればアガリなのですが、血戦麻雀では制限があります

それは、「1色か2色でアガる」という制限があります
3色つかっての4面子1雀頭ではいけません
このルールを欠色ルールといいます


4面子1対子

NG 萬子筒子索子の3色使っています

OK 萬子と索子の2色なのでOK

OK 萬子の1色なのでOK


④ゲームの流れ

血戦麻雀は1局(1きょく)単位で行います

前提

こたつサイズの正方形のテーブルの4辺にそれぞれ座ってください

はじめの準備

最初の親(最初にツモって切る人)を決めます
テキトーにじゃんけんとかできめてください
牌をテキトーに混ぜて引いて一番数字の大きい人とかでもいいです
1度決まったら、1局終わるたびに反時計回りで順番にやるのが決める手間が省けて楽です

局の準備

①牌を裏向きにしてよく混ぜます
表向きだといろいろよくないので結構気をつけて混ぜてください
牌をひっくり返さずに混ぜるのが麻雀で一番難しいと言われています(個人的な感想です)

②牌を積み上げる
牌は裏向きのまま2段重ねにします
親の人は15枚を横に並べて2段重ね、子の人は13枚を横に並べて2段重ねです
出来上がった牌の山を「山」といいます
(※2段重ねは山が崩れるトラブルの元ですが、省スペースと取る順番のわかりやすさを優先して、築牌を行うことにします)

③初期の手牌を準備する
はじめの手牌(配牌という)を準備します
まず、自分が作った牌の山の右側6枚(3枚×2段)と右手側のプレイヤーの山の左端6枚を手元に寄せて12枚の手牌をつくります
次に、親から順に親の前の山を親から見て右手側から1枚ずつツモります(山が時計回りに減っていきます)(※うっかり反時計周りになっても進行に支障はないのでそのまま続行してください)
手牌が13枚になったら準備終了です

④欠色選択
各プレイヤーがそれぞれ自分が使わない1色を選んで、そのカードを自分の右手側の角に裏向きで置きます
全員が置いたら、全員がめくって欠色が確定します


局の進行

①前の人がツモった部分の続きから1枚ツモります
②手牌が14枚になるので1枚選んで山より前に捨てて13枚にします
③捨てた右手側の人が山から1枚ツモります(反時計周りの順番でツモっていきます

基本的にはこれを繰り返します

鳴きやアガリがあると順番がスキップされることもあります(鳴きについては後述⑤)
鳴きやアガリがあった場合には、鳴きやアガリをしたプレイヤーの右隣の人のツモ番となります


局の終了

・3人がアガる
・牌山が全部なくなる

のどちらかが発生したら局が終了します

局が終わったら、終局処理(後述)をして牌を裏向きにして混ぜて次の局の準備をしましょう
無限に遊べます


⑤鳴く・ポン

麻雀では「鳴く」という行為があります
そのひとつが「ポン」です

ポンとは、自分に対子があるときに使える鳴きです
ポンするしないは自由です

やり方

①自分の手牌で対子の牌が他のプレイヤーから切られた時、「ポン」と発声します
②自分の対子2枚と、切られた1枚を全て表向きにして自分の欠色カードの隣に並べて、手牌から1枚捨てます

こんな手牌

誰かが🀎を切ったら「ポン」といって

🀎3枚は全員に見えるように

🀎を3枚並べて表向きにします
そうしたら、手牌から1枚切ります


ポンしたあと

ポンをすることで対子が面子になります
右端に置いた牌は自分の手牌の面子として使えるので、手牌がアガリに近づいていきます
その代わり、一度鳴いた牌は右に置きっぱなしになるので、そこから切ったり、対子として使ったりはできなくなります


また、この次のツモ番はポンしたプレイヤーの右隣の人になります

例えば、自分の左が切った牌に右の人がポンと言ったら、次のツモ番は正面の人からになります



⑥カン

カンを宣言すると、同じ牌4枚を1面子として扱います
本来3枚で1面子なのですが、4枚で1面子にします
カンをしたら、その4枚を表向きにして右側に置きます
4枚を1面子とするため手牌が1枚減ってしまいますから、カンをしたら山から1枚ツモってから切ります
そのため、カンをした後に残り山がない場合は、カンができません


また、これもポンと同様に一度カンした牌は右に置きっぱなしになるので、そこから切ったり順子の一部に使ったりはできなくなります

血戦麻雀では、カンをするとボーナスをもらえるルール(後述)があるため、無理のない範囲で積極的にカンをするのがよいでしょう


そして、カンには3種類あります

ミンカン(明槓)

手牌に同じ牌が3枚あるときに、他のプレイヤーからその牌が切られたらミンカンすることができます
切られたら「カン」と発声します
ポンの進化系みたいなものです

🀎か🀘が人から切られたらカンできる

カンしたら、牌4枚を表にして並べて山から1枚ツモって切ります



アンカン(暗槓)

手牌に同じ牌が3枚あるときに、その牌を1枚持ってきたらカンをすることができます
アンカンしたいときには「カン」と発声します

🀎か🀘をツモってきたらカンできる

カンしたら、牌4枚を表にして並べて山から1枚ツモって切ります


カカン(加槓)

既にポンしている牌に、ツモまたは手牌から1枚追加してカンをすることができます
カカンしたいときは「カン」と発声します

こんな感じ

「カン」と言って持ってきた牌をポンしている牌に並べると、カカンになります
カンしたら、牌4枚を表にして並べて山から1枚ツモって切ります


⑧役

4面子1対子にすればあがることは可能ですが、手牌の形やアガリ方によっては役が付くことがあります

アガリの形につく役が3種(対々和、清一色、七対子)
アガリ方による役が2種(槓上和、搶槓)
手牌ボーナスが1種(根)
計6種です

役が付くともらえる点数が増えます(計算は後述)
役には2倍役、4倍役があります

アガリの形による役は狙えるなら狙って点数アップを狙ってみましょう
アガリ方による役は狙えるものではありませんが、運が良いとついてきます
手牌ボーナスは積極的に狙っていきましょう


対々和(2倍役)

といといほー

4面子を全て刻子(3枚同じ)または槓子(4枚同じ)でつくるアガリです

ポンしたりカンしたりしてもOK

清一色(4倍役)

ちんいーそー

4面子1対子を全て同じ色で作るアガリです

ポンしたりカンしたりしてもOK

七対子(4倍役)

ちーといつ

4面子1対子ではなく、手牌で7対子作るアガリです
これは4面子1雀頭ではありませんが、特別にアガることができます

これが七対子
4枚あってもOK

4枚を2枚2枚の対子としてみなすこともできますが、カンしてはいけないので要注意です


槓上花(2倍役)

かんしゃんほー

槓した時に補充のためにツモった牌でツモアガリした時につきます


槓上炮(2倍役)

かんしゃんぽー

槓した人が補充した直後に切った牌でロンあがりした時につきます
ロンされた人はカンでもらったボーナスをアガった人に渡します



搶槓(2倍役)

ちゃんかん

他家が加槓した時、その加槓した牌がアガリ牌ならロンすることができます
その時に付きます
搶槓が発生した時、加槓は失敗します


根(2倍役)

げん

手牌で同じ牌を4枚使っていると、4枚使い1つにつき根が1つつきます
根は重ねがけ可能です

根1
根1
根1
根3

この根が血戦麻雀における得点を大きく動かしますので最も大事です


⑨点数計算

点数は100点が基本点です
役の倍数に従って点数を2倍、4倍にするだけです
このとき、上限は一人あたり3200点です

ロンのときは切った人から、ツモの時はまだあがっていない人全員からもらえます

例題

役なしでロン
基本点100点

対々和でロン
100×2倍役=200点

清一色七対子でロン
100×4倍役×4倍役=1600点

対々和根2でツモ
100×2倍役×2倍役×2=800点
最大3人からもらえるため、800点か1600点か2400点の収入です

清一色対々和槓上和根2ツモ
100×4倍役×2倍役×2倍役×2倍役×2=6400点ですが、上限のため3200点


初期のプレイヤーの持ち点は、5000点くらいあれば十分でしょう
一局清算なのでトビ概念はなく、いくらでも追加できます


⑩槓ボーナス

カンをした時、プレイヤーからボーナスをもらうことができます

アンカンの場合は200点をあがっていない全員からもらえます(最大3人なので最大600点)
カカンの場合は100点をあがっていない全員からもらえます(最大3人なので最大300点)
ミンカンの場合は300点を捨てた人からもらえます

カンをするとボーナスがその場でもらえるだけでなく、根の役も確定するので積極的に狙いましょう
血戦麻雀の醍醐味となっています


⑪終局処理

3人のアガリが発生した場合は、そのまま牌を混ぜて次の局へ進みます


3人のアガリが発生しなかった場合は流局と言います

流局したら上がっていない人も全員手牌をあけ、以下の2つをチェックします

欠色チェック

この時手牌に欠色がある場合は全員に3200点支払います
とてつもなく高額なので絶対に欠色を残さないようにしましょう

聴牌チェック

聴牌していない人は聴牌している人に対して、聴牌している人がアガったものとして点数を支払います
この時のアガリ点は最も高くなるように計算します


このチェックはどちらもアガリに向かっていないことを怒るためのルールなので、ロンされることを恐れず聴牌に向かいましょう

流局処理が済んだら牌を混ぜて次の局の準備をしましょう


⑫改めて、このゲームの目的

アガリやカンを駆使して沢山点棒を集めるゲームですが、運次第では絶対に勝てないゲームでもあります
そういったときは、どうやって点数をあまり減らさないように工夫するかが非常に重要なゲームです
点棒そのものに価値があると考えてプレイすると良いでしょう

1位以外にも価値があるわたしの大好きなルールです




◎拡張ルール

ここでは、本来のルールとの差異や改変した理由などを書き連ねていきます
慣れたら本来のルールに近づけていくと良いと思います


5人プレイ

基本は4人プレイですが、5人でもプレイ可能です(1)

5人の場合の変更点
山は親が10枚、子が11枚
アガリ形は3面子1対子
明槓ボーナス400点

やったことがないのでどうなるかわかりません
3人(萬子抜き)や6人(2面子1対子)でもできるらしいです


牌交換

血流成河にはありますが四川血戦にはないため削除しました
交換するだけでまあまあ盛り上がりそうなので、ルールに慣れたら採用したいものです


築牌と配牌

元ルールは親と対面が14トン子13トンのサイコロで配牌を決める(2)のですが、サイコロがめんどくさいので、ぶっこぬきの亜種を採用しました
単純なぶっこぬきは積み込みが容易すぎるので、隣の山を使うことで軽減しようという試みです
あと対面が誰とかも面倒なので親だけちょっと多めに積んでもらいましょう
日麻経験者が多いならサイコロでも良いと思いますが、ゲームテンポは若干落ちます


アガリ未開示

本来の血戦麻雀はアガった手牌は未開示にしますが、このルールでは開示しています
未開示にすると初心者がいる場合にはチョンボの発生率が非常に高くなることと、誰からロンしたかを忘れてしまうトラブルの元になるため、それを回避するためです
ルールに慣れたら未開示ルールにするとよいでしょう


加槓と槓ボーナス

初心者はツモ牌をすぐ手の中に入れるため、ツモ牌による加槓かどうかの判断がしにくくなります(一回手の中に入れたから加槓ボーナスなしというのは初心者に厳しいルールになってしまいます)
そのため、加槓ボーナスは常にもらえるように設定しました
そして、明槓が不利にならないように明槓のボーナスを2倍から3倍に変更しています
更に、流局時のボーナス返却も不採用としています
誰から点数を貰ったか絶対に覚えていられませんし、その都度メモするのはゲームテンポを阻害します
ここは元に戻す必要性をあまり感じていません


自摸加底・自摸加飜の廃止

自摸加底はツモアガリの際に100点プラス
自摸加飜はツモアガリの際に更に2倍

点数計算が面倒になるので廃止しました
点数計算に慣れたらインフレさせるためにもよいと思います


役の削減

可能な限り削減しました
役を全て覚えたら入れてみても良いでしょう
他にも好き勝手追加しても面白いかもしれません

入れやすい役↓
天和(32倍役) 第一ツモのあがり
金鈎釣(2倍役) 裸単騎
海底(2倍役) 最後の牌でツモ・ロン
帯么九(4倍役) 面子に1・9牌を必ず含む
断么九(2倍役) 面子に1・9牌を全く含まない


満貫設定

満貫は8や16とすることが多い(1)(2)ようですが、わたしが清龍七対好きなため32倍に設定しました
お気持ちの設定に合わせて満貫を決めると良いでしょう


振聴の削除

同順振聴すら削除しました
打点が変わるなら同順振聴としないといったルールの複雑性を排除します
自摸加飜を廃止しているので見逃しのメリットも薄くなっていますし、枚数を数えて1枚は見逃すけど2枚目はあがるという高等技術を使えない前提のルールです
同順振聴ロンが発生した際にはトラブルにもつながりかねないので、打点の変わらない同順振聴ロンは先に切った側の放銃として処理しても良いかなと思います



●参考資料

(1) まいさん. 【無料公開】血戦到底で遊ぼう ver.2. 2019-12-29. https://maisan.booth.pm/items/2037305,(2022-07-04)

(2) 青野滋. 四川血戦麻将―中国の過激なローカルマージャンー. 大阪商業大学アミューズメント産業研究所紀要. 2017-06-30, no.19, p.119-181.



あとがき

これにて手積み血戦麻雀マニュアルβ版は以上となります

もし、読者の方がやる場合は各自やりやすいように変えてみてくださいね
今後、インスト台本なども作ってみたいなと考えています


指摘や質問、意見ご感想はマシュマロコメントTwitterにてお待ちしてます





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