【楽曲解説】「絶望、黄昏レ午後六時(再演)」

ほそみちわ!(唐突な挨拶)
今回は10月中旬に投稿した「絶望、黄昏レ午後六時(再演)」に関する解説記事です。
ウナちゃんイベントの準備でバタバタしていて、ようやく書くことができました……。

■ 全体感

この楽曲は、昨年投稿した「絶望、黄昏レ午後六時」の再録版として制作しました。
音源集「夕景は郷愁の色、去りゆく君に「さよなら」」にも収録しています。(宣伝)

ストレートなギターロックということで、わりとテンポ感早めな展開で進行します。サビにあたるフレーズが2つある曲(サビ1:ガラス戸の内〜、と サビ2:存在〜 と続く展開ですね)というのも荒削りな感じがありますね〜、若干分かりづらい構成なので、いまだと作らないかもしれない……笑

前回の投稿時は、サビ2でドラムロールの音をうまく出せていなかったため、今回はその部分が綺麗に聞こえるよう、DAWでノートを調整する際にかなり気を使いました。

■ 歌詞・世界観など

歌詞は今の制作スタイルとだいぶ違っていて、読み返すとかなり荒削りな感じが目立ちますね。
(※今も荒削りだろ、というツッコミはさておき)
ストレートな表現が多いというか、「○○のような〜」とか、比喩的な表現が少ないのを自分で見ていて感じます。

というのはさておき、世界観は現代、僕らが生きている世界と同じです。
曲の流れとして、夕暮れ時の帰り道に「僕」が思い悩みながらも日々を生きていく……というイメージで構成しています。
途中、「ガラス戸の内」というフレーズが出てくるんですが、これはベースになる歌詞を書いた当時(10年くらい前)、夏目漱石を読んでいた事が起因しているように記憶しています。(※ここの歌詞の部分だけかなり昔に書いたもので曖昧ですね……)

■ サウンド面

今回は以下の楽器を使いました。

・ギター:ストラトキャスター、レスポールスペシャル
(※バッキングがストラト、リードがレスポールスペシャルです)
・ベース:Ample Bass(ジャズベ音源) + BIAS AMP
・ドラム:Addictive Drum
・ピアノ:グランドピアノ音源

わりといつものセットですが、制作初期に使っていたギター:レスポールスペシャル(P-90搭載)を復活させました。
P90の音色はいいですねー、特にセンターポジションでカッティングしたときのみずみずしいサウンドがとても良い感じだと自画自賛しています。カッティングが入るのはBメロです。

また、投稿後に「ベースの音がカッコいい!」とお褒めのお言葉を頂けて嬉しいです。
ポジションを動かす際のグリッサンドをわりと多めに含めているので、生ベースっぽさが出せたかなと思っております。

■ 起用したボカロちゃん

初期作と同様に初音ミクさんメインです。前回と異なるところは、オリジナルのところを今回はDarkにしているくらいでしょうか。
囁く系統の声が合いそうだなぁと思ったら案外ハマってくれたので良かったです。
今回はウナちゃんにコーラス等を担当して頂きました。バックボーカル的な立ち位置でイメージしていたのですが、思っている以上にウナちゃんの存在感がわかりやすく出てくれたので安心しました。

■ イラスト

ボカロP活動1年記念で投稿した「惜日」に引き続き、おまる太郎さんにイラストをご担当頂きました。
切なエモいミクさんの表情がお楽しみ頂けると思いますので、ぜひともPixivもご覧頂けると嬉しいです!

・おまる太郎さんのPixiv
(※めっちゃエモいイラストを書かれていらっしゃる方です)


なお、ミクさんが装着しているヘッドホンはご多分に漏れずSONYのMDR-CD900STです。
実際は制作を今年の5~7月くらいの時期にお願いしていまして、投稿が遅くなってしまい本当にかたじけない……。

おまる太郎さんにイラストをお願いした楽曲「惜日」はコチラ↓

※この曲も音源集に入っています

■ その他よもやま話


投稿したのは昨年だったのですが、かなり前から楽曲の構想は存在していました。
(※ボカロ触るよりも昔、何となく作っていた曲が原点にあります。)

時期で言うと「明日の僕らは」と近い時期にフレーズだけ温めていたものです。思い入れのある曲のひとつだったので、今回再録できて本当に良かったなぁ、と感慨深いものがあります。

また、タイトルに入っている「絶望」というワード、言葉の持ってる力が強いので、今はあまり表立って使っていません。
これ、曲を作った当時ならではの表現というか、自分自身が生きることに対して何かすごく疲れていたんだなぁ、と振り返っています……。

末筆ですが、歌詞について……これはあくまで当時の自分が作詞していた時の構想なのですが、当時、曲を書いていたときに想定していたラストでは、「僕」は駅のホームに飛び込んで亡くなってしまうんですね。「駅のホームに立って ゆらゆらと揺れてる感情」あたりからがそれで。「いつかの希望は今、赤く朱に染まっていった」「この手に煌めく夕陽」というのはそのメタファーだったりします。
ラストでわざと明るめの歌詞にしているのは、「生」という苦しみからの開放、という意味も込められていたのかなぁ、なんて当時を思い返していました。

ただ、受け取り方は人それぞれなので……色々な観点も持って聴いて頂けると、登場人物の"生きること"に対する切実さが見えてくるのではと思っています。

オワリ

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