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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」デンヨー(6517) 2016/01/12

※このレポートは2016年1月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆

 ◇銘柄研究 デンヨー(6517)

 ◇コラム 需給を強く意識し分散投資で守りを強化して荒れる相場へ対応


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【お知らせ】

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◇銘柄研究 デンヨー(6517)


 本日は、1948年(昭和23年)に創業し、屋外におけるパワーソースのリーディングカンパニーとして着実に業績を伸ばしているデンヨーを研究銘柄として取り上げます。

 デンヨーは、日本初のエンジン溶接機、エンジン発電機の開発をはじめ、屋外の電源のない場所での使用に特化した多くのオリジナル製品を生み出してきたメーカーです。


 主要製品であるエンジン発電機の国内市場占有率は、65%を確保しています。また、海外でもデンヨー製品の品質は高く評価されており、世界100カ国を超える国々にパワーソースを供給しています。


 社会において電力は必要不可欠なものです。建設現場や災害時、開発途上国など電力会社によって供給される電力を使用できなかったり、電力が不足する場所で活躍しているのが、デンヨーの主力製品であるエンジン発電機です。

 工事現場以外でも野外コンサートやお祭り、テレビ中継等で使用されています。このように身近な場面は勿論、東日本大震災などもあり、災害時の非常用電源としても重要な役目を果たすため、防災意識の高まりから需要が増加しており、北中米・アジア市場をはじめとした海外での販売も堅調に推移しています。

 また、精密機器の電源としても使用できる電力品質の高さや、防音性、耐久性、省エネルギー性などが世界各地で評価され、多様な場面で使われています。
 現在、デンヨーの海外売上比率は3~4割程度ですが、ベトナムに新設した工場も生産能力を拡大しており、今後更なる海外事業戦略の強化を目指しています。


 電力は大きな可能性を秘めた技術分野です。日本国内では環境保全と安全意識の高まりから次世代エネルギー開発が求められており、デンヨーでも環境調和型のマイクロ水力発電機を開発、販売を開始しました。将来はローコストでクリーンな家庭用分散型電源の開発も視野に入れています。

 海外でも開発途上国や離島、山間部における生活用電源として更なる技術向上が期待されています。またノイズが少なく良質な電力を出力するデンヨーの発電機は、米国の大統領就任演説や日韓W杯のテレビ中継を支える電源としても使用されました。
 世界各地で活用されていることがデンヨーへの信頼と評価の証しです。自社工場による一貫生産で多様なニーズに対応できることも大きな強みです。


 まず、本日の研究銘柄としてデンヨーを選んだ理由を説明します。


1.デンヨーの業績は順調に伸びており、今期以降も伸びていくことが予想されること。

 デンヨーは過去5年間の間、積極的に新製品を開発し市場に投入して着実に利益を伸ばしてきました。2016年3月期は日本国内においては、公共投資はやや動きが鈍いものの、災害対策工事や首都圏開発工事など建設需要が底堅く推移しており、海外市場での販売拡大にも注力して、海外においては、アジア市場および中近東市場などで需要が堅調に推移しています。

 また、デンヨーの現在の業績予想における為替レートは1ドル=110円であり、実際の為替レートより円安なので、業績の上振れが期待できます。

<デンヨーの業績の推移>

デンヨーの経常利益の推移は以下の通りです。

2011年3月期 1667百万円
2012年3月期 4651百万円
2013年3月期 5007百万円
2014年3月期 5723百万円
2015年3月期 5757百万円
2016年3月期予5800百万円

純利益(カッコ内は一株利益)を続いて確認します。

2011年3月期  962百万円( 41.35円)
2012年3月期 2854百万円(123.82円)
2013年3月期 3398百万円(149.00円)
2014年3月期 3725百万円(165.21円)
2015年3月期 3857百万円(179.38円)
2015年3月期予5800百万円(168.48円)

 デンヨーは年初に保守的な業績予想を発表する企業です。
 過去3年間の年初の一株利益予想と実績を確認しています。

デンヨーの財務・業績指標のページ
http://www.denyo.co.jp/ir/financial_date/

<過去のデンヨーの年初の業績予想(=一株利益予想)と実績>

2013年3月期
 年初の一株利益予想 131.45円 → 実績 149.00円

2014年3月期
 年初の一株利益予想 135.38円 → 実績 162.33円

2015年3月期
 年初の一株利益予想 165.00円 → 実績 179.38円


2.デンヨーの株価は、2015年11月の高値2154円から投資環境の悪 化で大きく下落していますが、投資環境が落ち着けば株価が戻る可能性が 高いと考えています。

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