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石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」京阪神ビルディング(8818) 2016/01/19

※このレポートは2016年1月に作成されたものであり、企業情報や数字等は当時のものです。またリンク先の変更によりリンク切れの場合があります。あらかじめご了承の上お読みください。

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        石川臨太郎の「生涯パートナー銘柄の研究」
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            ◆Contents◆

 ◇銘柄研究 京阪神ビルディング(8818)
 ◇コラム 高値掴みせず割安な企業の株をさらに安く買うチャンスを狙う


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◇銘柄研究 京阪神ビルディング(8818)


 本日は、1948年(昭和23年)創業の京阪神ビルディングを研究銘柄として取り上げます。

 京阪神ビルディングは、「安全で快適な事業用空間を提供し、行き届いたビルマネージメントにより顧客満足度を高めること」を事業方針とし、さらに価値の高い施設の提供と質の高いビル運営を目指して経営努力を積み重ね成長してきました。


 2016年に入って日本株は世界各国の株に比べて大きく下落しています。
業績から考えれば、ここまで下げるのは下げすぎだと思っていますが、投資家の投資マインドが冷えて買いたい投資家より売りたい投資家の数が増えていけば、どんなに業績が良くても、膨大な含み益のある資産を持っていようが、株価は下げていくことになるのはしょうがないことだと考えています。

 このような時は、直ぐ株価が反発して儲けることを考えるより、間違いなく業績が良くなっていくことを自分が信じられる、含み資産を持っている企業に、分散で投資していくことが、将来の資産形成に寄与すると考えて、分散投資を心がけていくことが良い投資戦略だと考えています。

 いまは中国株が大きく下げてきて、どこで下げ止まるか分からないので、内需型で、強いビジネスを展開している企業の中から、分散投資の対象を選ぶほうが有利だと考えています。
 特にIoT(モノのインターネット)関連銘柄には、さくらインターネットのように、この暴落のさなかに大きく上げていく企業もあります。

 ただIT銘柄は玉石混合で、どの株に資金が入ってくるか見極めが難しいので、インターネットを利用するためには必要不可欠なデータセンター事業を展開している資産の割安株から、投資対象を見つけたいと考えていました。


 そのために、本日の研究銘柄としては京阪神ビルディングを選びました。
 これが京阪神ビルディングを研究銘柄にした一番大きな理由です。


京阪神ビルディングの沿革
http://www.keihanshin.co.jp/company/history.html

 京阪神ビルディングは、戦後間もない1948年に、軍用飛行場に転用されてしまった旧阪神競馬場を再興させようという声が関西馬主・財界人を中心にわき起こり、そのような強い想いを背景に、農林省(現:農林水産省)の賛同を得て、「阪神競馬場」を建設し競馬の振興を図ることを目的として設立されました。

 このため、京阪神ビルディングの設立当初の社名は「京阪神競馬株式会社」でした。不動産会社としての京阪神ビルディングの歴史は、宝塚市の宅地分譲から始まりました。

http://www.keihanshin.co.jp/ir/individual/history.html

 1962年には、大阪市中央区に賃貸オフィスビル第1号「瓦町ビル」を竣工させます。当時は、御堂筋で一際目立つ大きなビルでした。1988年には初のデータセンタービル「新町ビル」を建設しました。

 その後、社会のIT化の進展に合わせ同事業を拡大し、現在では当社の主力事業となっています。また、設立の縁により注力してきたJRAに、「場外勝馬投票券発売所」を賃貸するウインズビル事業、高度経済成長期のモータリゼーションの進展に伴う郊外型の商業・流通施設事業など、社会のニーズに応える賃貸不動産事業を展開して発展しています。


 まず、京阪神ビルディングを本日の研究銘柄として選んだ、いくつかの理由を説明します。


1.京阪神ビルディングの株価は、2015年6月28日に直近の来高値の
 798円を付けてから、すでに大きく下落して更に割安になっていること。

京阪神ビルディングの株価の2年間のチャートです。
http://www.nikkei.com/markets/company/chart/chart.aspx?scode=8818&ba=1&type=2year

 業績は着実に増加しており、2016年3月期の経常利益の予想額は46.0億円(一株利益の予想は66.70円)です。

 2015年3月期の経常利益 44.57億円(一株利益 50.63円)と比較して3.2%の増益となる予想です。

 京阪神ビルディングは、2015年3月期に過去最高の純利益を達成しました。今期も連続で最高利益を更新する予想となっています。

〇京阪神ビルディングの純利益と一株利益の推移

2012年3月期 17.40億円(一株利益 38.7円)
2013年3月期 23.31億円(一株利益 51.8円)
2014年3月期 23.69億円(一株利益 46.1円)
2015年3月期 27.32億円(一株利益 50.6円)
2016年3月期予36.0 億円(一株利益 66.70円)

〇京阪神ビルディングの財務ハイライトのページです。
http://www.keihanshin.co.jp/ir/finance/hilight.html


2.京阪神ビルディングの所有不動産の含み益が大きいこと。

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