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本当の成果主義を実現するためのOKR

 日本を代表する企業である富士通が成果主義を導入したのは1993年のことです。その後、様々な企業で成果主義の導入が進みました。その一因に、日本人ビジネスパーソンが「有言実行」と言う言葉を好む習性があったからではないか、と考えています。
 「有言実行」は確かに凄くパワーを秘めた言葉です。言ったことを確実に実行する人はカッコイイとされます。私もそう感じます。しかし「有言実行」には2つの良くない行動を起こしやすくなります。

有言実行の罠① 目標が低くなる

 一つ目は「目標を低め(固め)に設定する」ということです。実行できる可能性の無い事は言わない方が良いからです。110の成果を出す自信があるなら目標は100に留めるでしょう。

有言実行の罠② 目標達成したら緩める

 二つ目は「目標達成後に緩める」ということです。最初に掲げていた100の目標を達成すれば、110以上まで頑張れる方は極めて稀です。何故なら、既に有言は実行しているからです。また、下手に頑張って110達成してしまおうものなら、来年の目標を100にするなんてことは出来ないでしょう。きっと110の目標を求められることになり、しんどくなるでしょう。


 これらにより「有言実行」を重視する企業では目標を低く設定し、低めの目標達成後は力をセーブするということが無意識に行われてしまいます。

個人や組織の成長のために大切なことは?

 しかし、組織や個人の成長の為には全力を出し切ることが欠かせません。そんなときOKRが役に立ちます。OKRは全力を傾けても達成可能性が半々ぐらいの高い目標に向けて頑張る仕組みです。そのため、目標は高めに設定され・最後まで頑張ることとなります。

成果と達成度はどちらが大切?

 OKRを使用して200の目標を掲げ、120の成果を出した人は目標達成“度”で見ると60%となります。有言実行マインドに基づいて100の目標を立てて102ぐらいの成果を出した人は102%です。OKRは有言不実行なので最悪…と思われかねませんが、OKRを使って高い目標を掲げた人の方が高い成果を出しているわけですね。
 これがOKRでもたらされる「本当の成果主義への転換」です。「目標未達かも知れないけど、成果を出しているんだから良いじゃないか」と思えるか否かがポイントとなります。

高い目標で「本当の自分の天井」を知る

 また高い目標に全力で挑むことで、自分の能力の天井は意外と高いところにあったことを知ることが出来たりもします。自身の例で恐縮ですが、昨年の11月ぐらいから筋トレをしています。メニューの一つに腕立て伏せを入れていて、最初は1セット20回・一日3セットを目標にやっていました。最初は苦しいと思っていましたが、1ヶ月もすると慣れるものです。しかし、20回やれば有言実行なので終わり~とやめてしまっていました。ある日妻に「本気でやったら30回位出来るんじゃないの?」と言われ、「カッコイイところを見せよう」という気持ちで挑戦してみると、25回位までは出来ました。本当は25回出来たのに、自分でセーブしてしまっていたのですね。

さいごに

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セレクションアンドバリエーションシニアコンサルタント・中小企業診断士
山本遼