ぼくは劉邦になれない

なんだか小説みたいなタイトルにしてしまった。何を隠そう(?)中国史に出てくる人物で好きなのが項羽と劉邦なのだ。

項羽は20代でブイブイ言わせるくらいのイケイケなリーダーであるのに対し、劉邦は40代そこらの、うだつの上がらないタイプだった。しかし、最終的に戦いを征したのはご存知の通り劉邦だったのだ。

この結果を生み出した差は、「人を見る目」であった。項羽は彭越や韓信と言った優秀な人物をみすみす手放し、劉邦は逆にそれらの人物を正しく評価し、天下を取ったのだ。

さて、俺は常々劉邦のような「人を正しく評価できる」「優秀な人物をその気にさせる」達人になりたいと思っているのだが、これがどうにも難しい。カリスマという孤独で優秀な存在になりたいと願ってしまうし、そんな人について行きたいとも思ってしまう。

あとはただ単に、集団行動が苦手というだけなのかもしれない。大学時代、ゼミで「みんなのためにもこうした方がいい」などと、全体快適を追い求めるような意見を言われても「お前がそうしたいだけだろ」と穿った見方をしてしまっていた。

いずれにしても、大切なのは一人一人にしっかり向き合うことなのかもしれない。それをめんどくさいと思っている限りは、つまり少なくとも今はまだ劉邦にはなれそうにない。

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