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支援事例「ガラス作家としての可能性」

令和 4 年 5 月 15 日 沖縄タイムス経済面掲載

個展でブランディング

 ■ 企業名 Glass Works ちゅき
 ■ 業 種 ガラス作家
 ■ 所在地 恩納村
 ■ 資本金 個人事業
 ■ 創 業 1999年
 ■ 従業員 0 人

【相談内容】
 相談者の作品は、作り方も作風も既存の他の製品とは違い、独創的な魅力がある。しかし、一般的には売り上げは上がらなかったためガラス体験工房の事業を優先してきた。一方、ガラス作家としても工夫を重ね、今の作品が完成した。

【回答】
 吉田栄美子さんが最初に相談へ来たのは2015年。当時からガラス作家としての理想と現実の間にいた。特許として認められた製法は、植物や小動物をガラスに閉じこめる技術。末永く思い出として残すことができる世界に一つだけのガラス製品だ。
 思いをつづるという意味で「つづるガラスアート」のブランド名でスタート。しかし、世に理解されるまでには時間も課題もあると考え、まずは観光客をターゲットに沖縄ガラス体験の事業で売り上げを確保していった。ただ、独自の発想から生まれるガラス作家としての希望は捨てずにいた。
 提案したのは、作品をタテ軸と説明し「ガラスアート」の完成度を高めることと、お客さまにニーズのある「ガラス商品」をヨコ軸として制作することを勧めた。続けてきた観光体験からも新たなガラス製品が生まれてきた。観光客が思い入れのあるイチョウの実やハーブ、魚のうろこ、アンモナイトの化石などを持参、ガラスに閉じこめる唯一無二の商品を手にしていった。
 昨年の相談では作品の進化に驚き、迷わず個展開催を提案した。またブランディングと販路獲得を、他のコーディネーターと連携して進めている。

ゆうなの花を閉じ込めたガラスプレート

他の支援機関からもリゾートホテルやウエディングギフト、レストランなどへの商談会を勧められ、採用が決定。恩納村のふるさと納税返礼品としても高額商品から注文が入っている。
 さらに企業にとっても思い入れのモノをガラスに込めれば自社のストーリーの品になることを伝えた。
 商談会へのチャレンジは自らのガラスアートのポジショニングと販路を確認するいい機会になったという。相談者の作家活動を引き続き応援していきたい。問い合わせは同社、電話098(989)0233。
(県よろず支援拠点コーディネーター・嘉数純)

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12234110.html


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