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支援事例「業務委託契約書作りに苦戦」

令和 6 年 11 月 10 日 沖縄タイムス経済面掲載

リスク回避 項目が重要

 ◆ 企業名 ヒガデザイン
 ◆ 業 種 ウェブサイト制作
 ◆ 所在地 読谷村
 ◆ 資本金 個人事業
 ◆ 創 業 2023年1月
 ◆ 従業員 1人

【相談】
 ウェブ制作事業を立ち上げ、新期プロジェクト受注で業務委託契約書を作成してみたが、ノウハウ不足のため、内容確認や今後のトラブル防止に必要な条項についてのアドバイスが欲しい。

【回答】
 代表の比嘉香さんは、前職の飲食業に従事していた時にあるチラシを制作したことが好評で、デザインの道を歩む決意を固めた。開業して個人事業主や中小企業向けにホームページの制作を手掛け、顧客が自ら簡単に更新できるよう配慮したサービスを提供している。事業に欠かせないこのサービスは利用者から好評である。
 今回、比嘉さんは本土企業との長期取引を受注し、先方から「業務委託契約書」の取り交わしを求められた。取引先相手が作成した契約書の対応について内容を確認したものの不安が残り、よろず支援拠点に相談に訪れた。

ヒガデザインの比嘉香代表

 初めての取引の場合、商習慣の違いもありトラブル防止のため事前に取引ルールを定めておくことは大切である。口約束や事前合意なしの取引を進めた場合、次のようなトラブル発生のリスクがある。(1)取引の範囲や金額の認識が食い違う(2)修正依頼などへの対応が難しくなる(3)納品済み取引が修正依頼を受け続ける―などである。
 これらのリスクを避けるため、契約書に以下の項目等を盛り込むことを勧めた。(1)取引範囲・金額・数量・納品日や支払日などを明記(2)検収と契約不適合責任期間の設定―などである。契約書締結は手間がかかるが、円滑な取引成立やリスク回避の面で大きなメリットがある。よろず支援拠点では弁護士とIT担当の両コーディネーターが連携し法的観点と実務的視点の両面からアドバイスした。
 相談後、比嘉さんは取引先と契約条件を調整し双方納得の上で無事契約を締結、良好な取引関係を維持している。また地元の読谷村商工会は、ヒガデザインのサービスチラシを会員企業に配布、推薦した。今後も地元や県外の事業者との取引を通じ一層の事業発展が期待される。
 問い合わせはヒガデザイン、電話080(4286)2012。
(県よろず支援拠点コーディネーター・金子泉

※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。

詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12824130.html


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