支援事例「顧客分散など新規出店に不安」
渋滞緩和やコスト減に
■ 企業名 有限会社ハッピーモア
■ 業 種 小売=農産品委託販売所
■ 所在地 宜野湾市
■ 資本金 3百万円
■ 創 業 1994年
■ 従業員 27人
【相談内容】
住宅街の中で、農地のビニールハウスを活用して野菜の委託販売を行ってきた。行政から新店舗出店要請を受け、同一市内だが現店舗と離れた場所のため、顧客の分散など既存店への影響に不安があり出店の判断に迷いがあるので相談したい。
【回答】
同社は2008年に宜野湾市志真志に野菜委託販売所、ハッピーモア市場をオープンさせた。農家からの委託販売や仕入れた野菜を、有機JAS、無農薬、半農薬使用と色分けしたシールで分かりやすく表示して販売。地域住民や、食の安全に関心が高い層まで幅広い客層から人気を得ている。
一方、知名度が上がり顧客が増えることで新たな課題が出てきた。店舗が住宅街にあり、狭い道路での導線が土曜日や祝祭日には交通渋滞を起こして近隣へ迷惑をかけていた。またビニールハウスを転用した店舗は、夏は蒸し暑く、台風や大雨の場合の対策にも苦慮してきた。仮に同じ場所で新たに店舗を建てかえるとすると多額の投資が必要になることが予想される。
そんな中、行政より移転、新規出店の要請もあり、よろず支援拠点に新店舗の出店について相談があった。新店舗が近い場合には顧客の分散が予想される。それにより渋滞が緩和され近隣住宅街への迷惑は少なくなる。また既存店舗の建て替えに係るコストや、新店舗での専用駐車場の確保を考えた場合、新規出店を行った方が良いとアドバイスした。
その後、新店舗展開に向けて、店舗コンセプトの確立、情報発信、新商品開発等の品ぞろえを増やすなどの相談に対応し、2021年2月に海沿いの宜野湾市大山に新店舗がオープンした。初月には既存店の売り上げを抜き、9カ月後には旧店舗を閉鎖して統合、新店舗で2店舗以上の売り上げを獲得できるようになった。今後は自社オリジナル商品の開発をサポートしながら、さらなる売り上げ拡大に向けて応援していきたい。
(県よろず支援拠点コーディネーター・金城力)
※掲載内容は相談者の承諾を得て紹介しています。経営者のあらゆる相談を無料で受け付けます。
ご相談は、電話098(851)8460のよろず支援拠点、またはお近くの商工会へお問い合わせください。
詳しくはコチラ >> https://yorozu.ti-da.net/e12284537.html
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?