どう使う? スマホ決済

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令和 元年 11 月 25 日(月曜日) 琉球新報 生活 17 面掲載

補償、加盟店確認を


 消費税増税に伴うポイント還元制度で利用者が増加するキャッシュレス決済。クレジットカードや電子マネーに加えて、「楽天ペイ」や「ペイペイ」など、バーコードや QR コードを使ったスマートフォン決済が注目されている。消費生活評論家の岩田昭男さんに注意点や活用法を聞いた。

 -無料通信アプリ「LINE(ライン)」やフリーマーケットアプリ「メルカリ」のスマホ決済など「○○ペイ」が普及しつつある。何を基準に選ぶべきか。

 「必ず確認したいのが、不正利用された際の補償の有無や条件。上限額があったり、補償がなかったりするものもある。注意が必要です」


 -政府のポイント還元に加えて、各社のキャンペーンも多い。

 「各社の特典は上限額などの条件があるケースが目立つ。まずは、毎月のクレジットカードと電子マネーなどの利用状況を見直してほしい。新たにスマホ決済を始めるなら、使用頻度が高そうなものを選んだ方がいい」


 -上手に還元の恩恵を受けるには。

 「よく利用する店舗で、どの決済方法が使えるかと還元率をチェックしてみて。中でも、5%還元の中小の店舗は狙い目で、期間限定でさらに還元する会社もある」


 -お勧めの活用法は。

 「還元の仕方や利用上限額が各社で異なり、効果を実感しにくいという声もある。初心者は、コンビニで使うのが一番いい。レシートに還元額が記載されていて、何円割り引かれたかが分かる」


 -使い過ぎを心配する声もある。

 「交通系やスーパーなどの電子マネーのように、あらかじめ一定額をチャージするタイプは、使った金額を把握しやすい。クレジットカードや銀行口座から引き落とされるタイプは、明細の確認を。利用歴を見る手順が面倒だったり、総額しか表示されなかったりして不安ならば別の決済方法に切り替えればいい」


 -高齢者への助言は。

 「ぼけ防止を兼ねて、スマホ決済を試してみて。小銭を出さずに済むといった利便性だけでなく、今後、高齢者向けの便利なアプリも登場する。ただし、フィッシング詐欺には、くれぐれも注意を。個人情報の入力を求めるような怪しいメールは無視するか、入力してしまう前に周囲に相談することが大事です」

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