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私は何者か、562


有閑人はふと思う。こんなんしてたら、あかんやん。


今日、ピアノを弾いた。相変わらずのバッハ平均律クラヴィーアと、勝手な曲作り。和音の不思議。なんとなくの不安定が解けてゆく。平仮名が重なりあって一つの紋様であったものが、するすると文字になり、言葉になって、繋がってゆく。

整理した本棚から、特にお気に入りの一冊。久々の再読。読むうち、私の周りは水浸し。涙の。沁みる。しみじみ、しみしみ、渇いていたんだ。相当に。沁みてゆくことが心地良い。ウンベラータの樹下。ヨギボーのうへ。

窓硝子越しに、鴉が五羽。いつぞやは、どなたかを、助けられたこともおありとか。


「あいたくて ききたくて 旅にでる」小野和子

 また、別の機会に。


こんなふうに、過ごせることを、しあわせであると。


少し、動いたか。こころ。


わたしは何者か。



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