見出し画像

ココアピクルス追悼記 #16

本日は、フランス映画です。

映画好きの友達曰く、映画の中でも「フランス映画」というジャンルが確立していると言えるくらい、フランス映画には独特のスタイルがあるらしいです。

私にとっては初めてのフランス映画でしたが、とても良い経験になりました。


ていうか今更気づいたんだけど、ひとつ言わせて欲しい

作品に影響されて毎回文体が変わる


今日は上品な作品を見たので、文体も上品です。面白いね。





今回はこちら。

画像1

「最強のふたり」
エリック・トレダノ/オリヴィエ・ナカシュ
2011

粗暴な性格で人のパーソナルスペースにグングン入っていくタイプの、黒人のドリスと、大金持ちで芸術や文学に富んだ、障害者のフィリップの物語。

実話を元にした話で、それ故に大きな話の展開はないものの、だからこそリアルに描かれる2人の内面の変化は、見終わった後に一種の心地良さを残してくれるものでした。


ミシュランand感想

静けさ  ★★★★★
ユーモア ★★★★★
エンターテインメント ★★★☆☆
セーヌ川 ★★★★★

今回の映画も母親と鑑賞したのですが、この独特の雰囲気がまさに「フランス映画」だそうで、私の第一印象は「写実的である」という感想にまとめられます。
カメラワークや俳優の演技、音楽の入れ方や展開の緩急など、全てにおいて緩やかに、そして静かに表現されていました。
誤解を恐れずに言えば、震災もののドキュメンタリーと似た雰囲気を覚えます。ある意味これは、映画の中で起こっていることそのものを全力で表現し、伝えようとしている姿勢と言えるでしょう。

また加えて、「詩的である」とも言えます。
映画の中にはいくつもの「行間を読む」ようなポイントが用意されており、登場人物達の行動や言動の理由がその場で説明されないこともしばしばありました。
「海を見て、微笑んで、次のカットに映る」と言ったように、まるで雰囲気を味わえと言うかのようなカット割りがいくつも存在するのです。
しかしやはり、我々が俳句の「は」の字も分からなくてもその良さを感じるように、見終わった後に何となく良さを感じるものでした。


すごく簡単にまとめると、セーヌ川ってこんな感じだろうなって思いました。フランス映画。


さて、そろそろ普段のファッキンな文体に戻していきましょう。飽きてきましたね。


えー、この映画ですね。うん。正直上の文章によくまとめられたと思います。偉いぞ自分。

逆に言うと、大きな展開がドギャーンと起きてバーンって結末が出てきてドンッ!!って終わるみたいな映画が好きな人には向いていないと思います。アラジンとかそこらへんのうるさい映画が好きな人は難しいかも。あれ、俺よく見れたなこれ。

演劇で言うと、「いつだって窓際であたしたち」とかかな?いや適当なこと言ったかも。



本編の内容について…



俺、個人的になんだけど、黒人見るとなんとなく安心するんだよね。なんか好き。彼らの魂には踊り=ダンスが染み込んでいて、それが僕はとても羨ましいです。もしかしたら偏見かな…?

フィリップとドリスは、なぜ最高の友人であることができたのだろう?と考えると、彼らの寛容さユーモアを楽しむ心にあるのかなーと思った。

フィリップは、ドリスが始めに盗んだ卵の置物をずっと咎めなかったし、ドリスの内面を良く見て、彼の粗暴で愛のある下品で場違いな行動を受け入れていた。
一方でドリスは、恐らくとても素直であり、そして粗暴ではあるのだが、誰に対しても愛を持っていた。
この組み合わせだったからこそ、身分や立場が違くても、お互い受け入れられたのかなと思う。


なんで素直さって強いんだろうな?


そういえば最近母親と映画を見ることが多い。いや、それはいいんだけど、洋画って下ネタとか多いからさ、困っちゃうよね。ほんと。






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?