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「やっぱりダメだよね、わたしって・・・」
「なんでこんなこともできないんだろう・・・」
「あーあ、情けないな・・・」
「もうなにやったって無理だよ・・・」

そんな心の声が聞こえてくることはありませんか?

どんなにいいことがあっても、たった一つのミスや指摘があると、つい自分にダメ出しばかりしてしまう、そんなことはありませんか?


ところで・・・

なぜダメなんでしょう?

何がダメなんでしょう?


なんだかわからないけど、ダメという言葉だけが先走ってしまう・・・それがダメ出しの恐ろしさだったりします。

つまり見えなくなっている状態なんですよね。




ダメということは、反対によいもあるはず。

ダメ出しをする状況って、期待する結果が出せたときのよい状態ではないということなのかも。

つまり、「期待に対して実際の結果が伴っていない」と“感じた”とき、「ダメだった」と自分を責めてしまう・・・のでしょう。


わたしたちって結果期待を知らず知らずのうちにしていますよね。

「今日はここまでやっておこうかな」
「このお客様にはこう接してこう関わって・・・笑顔になってほしいな」
「きっとこうしたら、こんな風に反応してくれるんじゃないかな」
「これをやって〇〇さんを喜ばせるぞ!」

全部、「こんな結果が出せたらいいな」という期待を込めた言葉ですよね?
それは行動の基準となったり、目標となったりして、自分がどうすればよいのかを指し示してくれます。


また結果期待は、ときには自信となって表れることもあります。

「(なんだかわからないけど)きっとうまくいくはず」
「(何の保証もないけど)たぶん何とかなる」
「(前にうまくいった経験があるから)今回も大丈夫」

こんな風に根拠のない自信が持てるのは、実は結果期待に応え続けた経験があるからなんでしょう。

要するに「やってできた経験」が「自信」になるってことです。




この「期待」って誰の期待何でしょう?

・・・それって特定のだれかですか??


おそらくほとんどの場合、『自分自身の期待』ではないでしょうか。

「周囲からの期待」も、実は「周囲の期待に応えたい」という『自分自身の期待』ですし・・・

自分で自分に期待する―――それは「できるという自己イメージ」を持っているからこそできると思うんですよね。

その「できるという自己イメージ」は、これまで経験してきた「期待に応えられた結果」の積み重ねで作り上げられるのでしょうし。


自分に期待して、その期待に応えるために努力して結果を出す。
出した結果が、自分や他人から認められるから自信がつく。
自信がついたことだから、きっとうまくいくと結果を期待する。
それがまた自分への期待とへとつながっていく。

そんなサイクルがあるように見えてきました。




じゃ、ダメ出しってなんなんでしょう?


それは、期待する結果が出なかったときに、『自分自身のやり方や取り組み姿勢を正すための修正行為』だと思うんです。

直してあげる、正してあげる、よい状態へと修正してあげる―――そんな行動として「ダメ出し」をするんじゃないでしょうか?


裏を返せば、「よい状態をわかっている」し、「よい方向へ進もうとする気持ちもある」からこそ、「ダメ出しができる」わけですよ。

だから、見えなくなっているわけじゃなくて、よい状態が見えているからこそ、いまのダメな自分が際立って見えてしまっているということです。


うーん、これって・・・

いわゆる「見たくない自分」ですよね。


結果が出せなかった情けない自分を目の当たりにして、そのまま放っておくとますますダメな自分へと陥ってしまう・・・

だけど、期待に応えられなかった自分を認めるのは辛いし見たくない。

だからダメ出しすることで、ダメな自分を受け入れることなく正していこうとしている・・・


内省ではなく反省をすることで、見たくない自分を遠ざけようとする行為。

それが「ダメ出し」の正体なのかもしれないですね。




で、ダメ出しってダメな行為かというと・・・決してそうではありません。

「よい状態」にするために、自分に足りないところを指摘する、そんな行為が「ダメ出し」なのでしょう。


ということは、よいイメージを持てていますし、そこに向かって何をすべきかがわかっているわけですから、自己革新力を持った非常に建設的で素晴らしい行動とも言えますよね。

ダメ出し自体がよい行為になっているという、ある種の矛盾が起きていますが(笑)


だから、一緒にやってほしいことがあるとわたしは考えます。

それは「よい出し」。できたこと、よかったことを、きちんと褒めてあげる行為です。

ダメな部分だけじゃなく、よい部分にもスポットライトを当てることは、自分で自分を認めてあげることにつながります。


ダメ出しが自己否定感なら、よい出しは自己肯定感を強化します。

また結果期待は、何かの役に立ったとか何かができたという自己効力感につながります。

よい方向へと向かう力は自己革新力、ダメなところをリストアップできるのは原因分析力や状況判断力につながります。

ただ、ダメな点=改善点ばかりを挙げていると、すでにできているよい点を見逃してしまうこともあるので・・・


「ダメ出し」するなら「よい出し」もセットで!


これを心がけるだけで、もっともっと建設的に自分を変えていくことができると思いますよ。




明日も佳き日でありますように

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