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壮関 製品認知度が向上

 昨年10月に実施した「茎わかめプロモーション」以来、同社の主力商品『そうかんの茎わかめ』は、毎月前年同月比で120%超の売上伸長を見せている。

そうかんの茎わかめ


 素材菓子としての茎わかめは、消費者の製品認知は7割を有している一方で、喫食経験率が2割程度しかなく、「知っているけど、食べる機会がなく、食べたことがない」製品であった。そうした状況下でも、『そうかんの茎わかめ』は購入者当たりの購入金額が他社競合品よりも高いことから、一部ヘビーユーザーの高回転な購入回数によって支えられている製品であることに着目し、喫食経験のない8割の消費者に『そうかんの茎わかめ』を食べるきっかけを与えることで、一度食べたらハマってしまうシーンを創出するためのプロモーションが実を結び始めた結果であると、同社は考えている。

 5月には、東北エリアへのTVCMにより、前年同期比150%超の売上伸長。また全国においても、Web CM投入等の施策によって好調を持続させており、今夏についても、塩味のものが好まれる季節の中で、『そうかんの茎わかめ』の喫食シーンの創出に引き続き取り組む。

 また、夏場は『そうかんの茎わかめ』に次ぐ、大きな売上ボリュームのある『そうかんのカリカリ梅』の最需要期となる。『そうかんのカリカリ梅』は『そうかんの茎わかめ』以上にヘビーユーザーのファンが深く根付いており、一昨年の原料高の際に、やむを得ず減量と値上げを行ったが、それでも店頭での製品回転が上がるなど、強いニーズがある。市場のカリカリ梅の中でも、同社の製品は手割りをした種無しタイプ。コロナ禍を経て、一度口に含んだ種を外に出すことに対する強い抵抗意識が生まれた中で、種無しタイプの需要が高まり、CVSやSM、DgSのいずれにおいても売上伸長している。

そうかんのカリカリ梅


 本年は、ポケットタイプの食べきりの『そうかんのカリカリ梅』だけでなく、個包装した大袋タイプの製品の販売強化を図っている。

 同社の製品は、海外産原料のウエイトが大きく、円安の進行が利益面で大きなインパクトを与えている。秋以降の価格改定も、検討に検討を重ねているところだが、同社は消費者視点での製品開発・マーケティングをベースとして考えているので、コストアップ分をそのまま価格転嫁するのではなく、まずは自助努力でのコスト削減を図っている。

 そもそも同社は、捨てられていたわかめの茎の部分をアップサイクルし、茎わかめの素材菓子として世に出したメーカーであり、サステナブルな取り組みによって、これまで企業規模を拡大させてきた企業である。その結果、現在では国内の茎わかめ・茎めかぶの製造加工シェア№1企業(シェア率63%)となっている。

 現在、干し芋の加工の工程で出てくる皮の部分のアップサイクルを社内プロジェクト化して進めており、その中の一つとして、栃木県の酒造メーカーと取り組み、干し芋の加工残渣を活用した芋焼酎の開発を進めている。これについては、2024年秋をメドに、リリース・発売できる見込みだ(販売者は酒造メーカーで、同社は共同開発社となる)。

 また、同社の主力製品の一つである『そうかんの干し芋栃木県産紅はるか』の販売拡大を通じて、地元栃木のさつまいもの価値を日本中に伝えると同時に、販売数を年々増やすことで、農業支援につなげている。


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