てんくんレター2 「正しさ」とは?

てんくんへ。

きのうからてんくんに手紙を
書き始めたわけですが、
あまりに長くなってしまったので
今日からはもう少し短めに
まとめたいと思います。

てんくんに話したいことは
それはもう、たっっくさんあるのですが、
その前にひとつ、伝えておきたいことがあるので
今日はその話をしようと思います。

いきなり「え!」と
びっくりするかもしれませんが、

おかあさんの話も
おとうさんの話も
先生の話も
えらいお坊さんの話も
本に書いてある専門家の話も
てんくんがめちゃくちゃ尊敬する人の話も
すごい記録を樹立した人の話も
他の人には見えないものが見える人の話も
てんくんから見て「こうなりたいなぁ」と
思う憧れの人の話も、

じつは、そんなに聞かなくて大丈夫です。

……と言うとすこし大げさかな?

こどものうちは、おとなの言うことが
絶対的に正しいと思ってしまいがちです。

なんせおとなは(全員ではないけれど)
さも自分が正しいかのように
話してきますからね。

でも、てんくんも薄々
気付いてるとは思いますが、

おとなもめちゃくちゃ間違えます。

間違えたまま、それを正しいと思いこんで
こどもにえらそうに教えたりします。

いまこの話をしてるおかあさんもです。

だから、

てんくんが「それいい!」と思ったものだけを
自分の中に採り入れてほしいのです。

そして、いいと思ったら実際にやってみて、
自分の感じたことや結果を
なるべく大事にしてほしいのです。

ちなみに、いいと思わずにただやってみても
あまりいい結果には繋がらなかったりしますが、
何事もまずは素直にやってみる!という姿勢も
ときには必要だったりもします。ややこしいね!

誰かに「これが正しい!」
「こうしないといけないよ」と言われても、

すぐに「そうなんだー」と思うのではなくて、

げんくんの中で一度、
「ほんとうにそうなのかな?」
と考えてみてほしいのです。

てんくんがそれいい!(或いは嫌だ!)
と思ったのなら、
誰が何と言ってたとしても
その気持ちを消さないであげてほしいのです。

人は、人の数だけ「正しさ」を持っています。

誰かの「正しい」や「常識」は、
誰かにとっては全く正反対の
「正しくない」「非常識」だったりします。

だから、てんくんが「正しい」と思ってることが
まったく通用しない場所や場合もあります。

とくに、地域や時代が変わると
ガラッと変わったりします。
(だから、おかあさんはできるだけてんくんに
色々な場所や人を知ってほしいと思っています)

おかあさんの大好きな
小沢健二さん(オザケン)という
アーティストが先日、

忘れるな
他人の常識
非常識

と言っていました。

けれど、てんくんの中の「正しい」は
持っていていいんです。

そして、
誰かも同じように持っていていいんです。

それを他人に押し付けないことが大切です。


誰かがてんくんと全く別の意見を言っても、
「そうなんだね。そういう考えもあるね」
と、いったん聞いてあげると、

相手も「この人は否定しないでくれるんだな」
と安心して、少し心を開いてくれます。
そして、てんくんの主張も
聞いてくれ易くなります。

人は、否定されるのが大嫌いです。

否定されると、余計に必死になって
自分の正しさを主張したくなるものです。

てんくんもそういうときがありませんか?

ちなみにおかあさんは、
自分も人も出来事も
「正しいか、正しくないか」(善悪)
ではなく、

なるべく
「好きか、嫌いか」
で考えるようにしています。

正しさの世界で生きていると
必ず争いがおこるし、
ストレスがたまりやすくなるからです。

正しさに囚われないで
生きられるようになると
すごくラクだし腹も立ちにくくなりますよ。

てんくんは、今日のこのおかあさんの話を
どう思いましたか?

「それはいいな、好きだな」

と思ったら、ぜひ頭に入れておいてください。

「何言ってるんだか!ばかみたい!」

と思ったら、聞かなかったことにして
ぜーんぶ忘れてください。

おかあさんが言いたいことってのは、
そういうことなんです。

ではまたおたよりしますね。


大好きなてんくんへ。

おかあさんより。
(結局長くなっちゃった、ごめん)


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