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「感染症」と「マーケット」 ー 必要なのは「事実確認」と「先を読む目」。

 "1/7 東京都、新たに922人の感染 先週金曜日(78人)の約12倍。沖縄は過去最多の1,414人。"


 しかし感染症とマーケットは良く似ている。どちらも大事なのは原因などの「事実確認」と「先を読む目」。真剣に対応するには:

 ①過去の動きがなぜ起きたのかの原因究明とその分析
 ②現在起きている事と過去の事例の共通点と相違点の把握
 ③①②を踏まえた上での対処方の
”決断”

 特に大事なのが③の ”決断”第三者的に "解説" する事ではないマーケットで売買すると身に染みるが、「株が上がる」と言うだけと実際に株を買うのは天と地ほど違う。その間には "深い谷" が存在し、そこを飛び超えるには ”覚悟” が要る「こんなの飛べるよ」と言うだけでは説得力が無い

 今回のパンデミック、これで日本は「第6波」。18割近いワクチン接種率に治療法や飲み薬の開発も進み、条件や環境が大きく違ってきた。それなのに相も変わらず*メディアや専門家は恐ろしげに「感染力が強い」ことばかり偏って強調するので、世論の反発が強いのは当然だろう。責任回避の「アリバイ作り」にしか見えないからだ。

 *「終わった事実」だけの報道 "解説" だけの駄目なエコノミストに同じ傾向がある。どちらも一時的に耳目を集めるのが主目的で、その後の検証がない ”言いっ放し”。それに比べると実際に治療に当たるお医者さんや売買で損益が出るトレーダーは ”覚悟” が違う。相場でもエコノミストの言うとおり投資して儲かった試しがない。

 マーケット**時間の経過と共にどんどん変化するのが常「損切丸」が26年従事した金利市場も、毎月、毎年、パターンが違ってくる。過去の動きと類似する部分もあるが、そればかりに頼っていると判断を見誤る。「変化」を見極めないととても生き残れない

 **「マーケット危機」が特にそう。リーマンショック世界恐慌ブラックマンデーに習って「金融緩和」を中心に危機対応をしたが、これはある意味正解だった。なぜならどれも銀行の資金繰り逼迫が主要因だったから。しかし「コロナ危機」はかなり違うウイルスに「お金」は効かないし、銀行の資金繰りは逼迫してない。時間稼ぎに「お金」の量を供給するのはまだしも、FRBが@1.5%もあった政策金利をゼロまで下げる必要はなかった。その反動で今「金利正常化」に苦しんでいる。もっとも膨らみすぎた借金を減らすための「インフレ税」が "裏目的" なら、まあそういう事なのだろう。

 マーケット同様、感染症を甘く見てはいけないが、感染者数が爆発的に増えた事だけにビックリして「まん延防止措置」「非常事態宣言」に直行するのは「変化」を見落としている。幸い日本南アフリカや欧米で先に起きた事象のデータが得られており、もう少し ”覚悟” のある対応が可能のはず。この点、昭和の政治家や「大変だ」と悲惨な話ばかり報道しようとするメディアよりも、実は一般市民の意識の方が高くなっている***SNSを中心に 「Z世代」が鍵を握る → 「日本社会変革」 ≓ 「金利上昇」。|損切丸|note 日本社会が変わりつつある証拠だろう。

 ***株や為替の売買要因を何でもパンデミックFRBの「利上げ」を理由にして書いた "いい加減な記事" も大分駆逐されつつある。筆者が現役トレーダーの頃からそうだったが、今やネット取引も広がり「全員プロ時代」。特に情報を主体的に取りに行く「Z世代」に誤魔化しは通用しない

 感染症対策マーケットの売買投資で一番大事なのは自ら ”覚悟” して ”決断” すること納得した上で臨めば ”後悔” も少なくて済む「円安」が示すように今の崖っぷちの日本に必要なのは、この底の見えない ”深い谷” を飛び超えてみること「失われた30年」のように「現状維持」に固執すれば落ちていくだけ。そう言う意味で「コロナ危機」は好機でもある。

 「変化」のバロメーターとして「損切丸」が見ている「金利」10年JGBがやっと@0.13%まで上昇したが、特に周回遅れと見られる日本の国債金利がどこまで「正常化」するか、見物である。

 これまで日銀の政策は「利下げ」=善「利上げ」=悪とされてきたが、転機を迎えている。財務省と共に ”覚悟” を持って ”深い谷” を飛び越えて欲しい。さもなくば「円安」に押し出されて崖から落ちてしまうだろう。

  ”辰巳天井” に向けて ”千里を走る” 寅年2022年も株式市場など紆余曲折あるだろうが、良い下準備となって欲しい。「金利上昇」が「変化する日本」の1つの "良いサイン" となることを期待して。


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