ポンド回顧録 其の2 - あるイギリス人のつぶやき。

 「BREXITが済んだらポンドは上がると思うんだよね」

 「そうだね、ポンド円で120円台は買いかもね」

 勤めていた銀行の元同僚(正確には2つ年下の「元上司」だが、20年以上の長い付き合いなので同志というか友達。この辺が外資の良いところ)とランチをした帰りでの会話。

*ちなみにランチはいつも彼の大好きなトンカツ。スシや天ぷらほど和食として知られていないが、安いし、外国人を連れて行くには超お勧め。欧米人を連れて行って外れたことが一度もない。

 彼曰く、イギリスは社会インフラも整っているし、ロンドンは未だに世界一の金融センター。価値は必ず戻ってくる、と。「損切丸」もポンドとは浅からぬ因縁もあり(8月12日投稿もご参照)、またポンド円@240円時代も経験しており、@150円ぐらいまで戻ってもおかしくない、という感覚がある。しょっちゅうロンドン出張があってポンドが必要だったので、どこで円をポンドを替えるかについては、結構真剣だったのである。↓ チャート。

 その彼も退職が決まり、投資を真剣に考えているようだ。おそらく持っているポンドを何かに投資しようとしているのだろうが、今ではなくポンドが為替市場で戻ってから、と考えているのだろう。何の投資でも現地の人の意見は貴重である。筆者も良く「円」について聞かれたものだ。

 彼のポートフォリオはポンド、ドル、次いで円らしいのだが、「ユーロ」はあまり持っていないらしい。よくわからないから、という理由のようだ。(ユーロに関しては筆者も同じ意見。通貨の成り立ちにかなり無理がある)何でもメキシコの100年債(!)も考えているらしい。それでも金利は(ベーシススワップでポンドに弾き直して)5%程度にしかならない。ポンドの金利が10~15%だった時代を知っている我々にとってはなんとも寂しい。

 ただ別れ際に一言。

 「解散総選挙には気をつけて!!」

 「そうだね、イギリスの選挙ではろくな目に遭ってないからね(笑)」

 そう、Crazy Sterling選挙の時はポンドはいつもとんでもない動きになる。BREXITも国民投票でしたね(笑)。

 どんなトレードや投資も「不足の事態」はつきもの。筆者もロンドンに友達がいて今後も何回か行く予定がありそうなので、ある程度ポンドを買っておかなくちゃ。さて。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?