#029 当たり前だと思う人
キャリア相談を受けていると、「○○って当たり前じゃないですか」という言葉をもらうことがある。
「誰でも料理つくるの、当たり前じゃないですか?だって食べないと生きてけないし」
「言われた仕事に対してプラスアルファのことをして返すことって当たり前じゃないですか。社会人なら当然ですよね」
みなさん、サラッと言っている。
そうあることが当たり前
そうあるべき当然の姿
本人は当たり前すぎて、それが個性・特徴・魅力だと気づいていない。
本当は、そのように当たり前に習慣化できているあなたの考え・姿勢はとても魅力的だ。
あなたが思う当たり前は「素晴らしい」という事実
料理をつくることは当たり前なのでしょうか?外食で済ませる人もいるし、必ずしも誰もが毎日できることではない。
仕事も同様で、言われた仕事に対してプラスアルファのことをして返すことって、誰でもできることではない。プラスアルファのことをして返すことは、本人の考えや行動が加わった主体的に取り組む姿勢が自然にできている。反対に本当に言われたことしかしない人は受動的な人と言える。
指示された仕事であったとしても、その結果の違いは大きい。
その違いが生まれるまで、きっと多くの経験をしてきて「今」があるに違いない。
毎日の料理も、プラスアルファのことを返していくという行為も、最初から上手くいっていたわけではない。料理も味付けを失敗したり、プラスアルファの提案も相手が望まないことだったり、そのような失敗などの経験を重ねながら、試行錯誤し
「デキることが当たり前、やって当然」
という状態になっていく。
それはまるで、朝起きたら顔を洗いに行くことが自然であるかのように、毎日料理をすることも、仕事でプラスアルファのことを返すことも、本人にとっては「習慣化」されていること。
この習慣化は、誰でもできることではない。
本人の魅力であり、強みでもある。
あなたがサラッと言ってのける「当たり前」「デキて当然」は、あなたの個性であり、素晴らしい魅力だ。
個々によって異なる「当たり前」
個人が思う「当たり前」は、個々によって異なる。
だからあなたが「当たり前」だと思っていても、相手にとって「当たり前ではない」かもしれない。
「当たり前」の押しつけをすると、コミュニケーションエラーも起きやすい。
一人ひとり「当たり前」のベースが違うのに、そのベースが一緒と勝手に思い込んで話しを進めるとトラブルも増えてくる。
自分の当たり前は、何か?
相手の当たり前は、どのようなことか?
当たり前を押し付けるのではなく、その当たり前という自分の習慣化は、どのような良さがあるのか?を共有して拡げていくことはできるかもしれない。
先ほどのプラスアルファのことを心がける仕事の姿勢は、とても主体性が高い。そのような仕事の取り組み方を部下や後輩に伝えていくことで、良い影響を与えることができる。そのチームは主体的な動きができるメンバーぞろいになるからだ。
当たり前の強引な押し付けは、コミュニケーションエラーは出やすいけれど、その良さを共有して伝染していくことで、良い相乗効果を生むことはできることはある。
あなたが持っている「当たり前」を自信に変えよう
料理をすることは、確かに誰でもやろうと思えばできることかもしれない。でも意識しないとできない人と、意識しなくても料理することが当たり前と考えている人の差は大きい。
やろうと思えばできるけれど、意識しないといけない
そんな状況は、まだ本人の血となり肉となる経験になっていない。
「やろうと思うけれど、面倒くさいな」
そんな気持ちが入っても、ちっとも面白くなければ、上手くいかない。
だから無理に意識しなくても当たり前にやれることは、とても魅力的なのだ。
でもキャリア相談に来られる人の多くが、誰でもやろうと思えばできるから、自分がやっていることは特別なことではない、と不安視している。
いやいや、とーっても魅力的ですよ!!
もっとあなたの当たり前にできていることに自信を持ってください。
その考え・姿勢は、
「そんなことをサラッと自然にできてしまうあなたにお願いしたい」
と指名されるようになります。
そうすると他者に真似できない唯一無二の特別な人となります。それは、あなたの仕事の取り組む姿勢など、「人となり」を認められた証拠でもあります。
あなたの「当たり前」はどのようなことですか?
それは、誰でもやろうと思えばやれることかもしれませんが、誰でも当然にできるものではありません。
ぜひ、あなたの当たり前を自信に変えて仕事に取り組んでみてくださいね!
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