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実践研究者への道④‐実践と研究の往還

 自身が次に目指そうとするのは、「実践」と「研究」の往還。両方があってこそビジョンは実現化できる。
 時に「実践者」(タウンスペースWAKWAK理事兼事務局長)、時に「研究者」(関大研究員、阪大修士人間科学)として携わりながら、それぞれに良さと課題の両面が見える。

 「実践者」、特にNPOとして活動することは、目の前に支援を必要とする人に対しダイレクトに、柔軟かつスピーディに実践を生み出すことができ、かつ社会運動を通じて社会変革も同時に起こしていくことができる。ソーシャル・イノベーションを起こす要となることは非常にやりがいがある。ただ、実践に没頭するだけでは、その実践から見出される意味(知見やインプリケーション)は見えず、他地域の課題解決に対し一助となること、波及することは難しい面がある。

 一方、「研究者」は実践から得られる知見を通して、「型」や「方法」を見出すことで他地域にも広く汎用し全国の課題解決の一助となりうる可能性がある。また、大学生という次世代の育成にも直接携わることができる
 ただ、一方で実践者の多くは「研究者が提唱する理想の教科書通りにいかないこと」にぶつかりながら現実世界を変えようとしていて、研究者はその試行錯誤までをつかんでいないと文字通り机上の空論となる。社会を前進させることのない「評論家」となる。

 この数年、自分自身は研究を通して得られる理想を現実にいかに着地し実際に社会に変革を起こすのかということにやりがいを感じることがわかってきた。と同時に「研究」のおもしろみや「研究者」という肩書がもたらす影響力も見てきた。

 だからこそ、次の道は、「実践」と「研究」の両輪を通してこそ実現化できる。


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