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「曽木くらしのしるべ vol.2」

岐阜県土岐市曽木町(ときし そぎちょう)で2018年に初めて開催されたイベント
「曽木くらしのしるべ」。
土岐の山間にある町、曽木町で開催されたこちらのイベントは、交通手段は車のみに関わらず初日の開始時間には駐車場が満車になる大盛況でした。

2回目(曽木くらしのしるべvol.2)の開催が2020年4月4日(土)、5日(日)に予定されていましたが、新型コロナウイルスの影響を受けイベントは中止となりました。
取材は、イベントの中止が決定する前に行ったものです。
次回の「曽木くらしのしるべ」の開催を願い、加筆した記事を掲載致します。

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曽木くらしのしるべ実行委員会 (メンバー9名)

■今回お話をお伺いしたのは■
写真左) 加藤 菜海 さん
曽木にある窯元 鶲(ひたき)窯にて家族で作陶に携わり作家として活動

写真右)各務 敦子 さん
デザイナー
ソギクラのチラシなどのビジュアルを担当

お話のみ)加藤 めぐみ さん
元土岐市の観光協会職員

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「曽木くらしのしるべ」は,どの様に初まったのでしょうか。

加藤 菜海 さん(以下 菜海さん)
「廃校した小学校を使って親子で楽しめるイベントはできないだろうか。」
と市の“まちづくり推進委員会”の方に相談しにたのが始まりだと思います。私の中ではこじんまりとしたイメージだったけど、メンバーのかおりさんがより大きいイメージにしてくれました。」

各務 敦子さん(以下 各務 さん)
陶芸を生業にしているメンバーが多いのですが、土岐の陶器市だとどうしても廉価市(商品を安く売り出す)になってしまう場合が多い状況なので、土岐で若い作家の作品を発表したり、購入できる場を作りたいという思いがありました。

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イベント名の「曽木くらしのしるべ」は、詩的な印象に感じます。
どの様に決まったのですか。

各務 さん
イベント名は、ずっと考えていました。
ただのクラフトフェアは嫌だったけど、何をやっているか分かるようにしたいという想いはありました。
何度も重ねられた話し合いの中、度々話が脱線していき、男性メンバーが呆れて
一人また一人と姿を見せなくなりました (笑)
でも、その時間が大切だったと思います。

(「曽木くらしのしるべ」というイベント名は)映画好きの知人の
「出会った作品で人生が変わった。そういうイベントになったらいいね。」という言葉に影響を受けました。
「いろいろな出会いで人生が変わったきっかけ(しるべ)があるから、(このイベントも)誰かのしるべになる様に。」という願いが込められています。
「曽木くらしのしるべ」を略すと「ソギクラ」となってクラフトフェアの意味が出てくるのも面白いところです。

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(写真)2018年の開催会場(旧曽木小学校の校庭)
土岐、多治見の作家が中心に出店

地域コミュニティでイベントを開催するのに大切な事はありますか。

菜海 さん
地域の人達と関わることが大事な気がします。
「くらしのラボ」(土岐市が開催する集まり) や
(https://tokinokiroku.jp/?page_id=106)
「曽木公園もみじ祭り」(毎年秋に土岐市曽木町で開催するイベント)
があったのが大きいかも。

加藤 めぐみ さん(以下 めぐみ さん)
「くらしのラボ」は、イベントを定期的に開催していて、
その活動は、市の政策を皆がやるというものではなく、(市民が)市民の声を聞いて、市民が動く、それを市役所がバックアップするというものでした。
ちょうどその時に土岐市の「まちづくり推進委員会」が立ち上がったばかりで、人と人を繋げようという流れがあったのも大きいと思います。

各務 さん
「くらしのラボ」の人達が若い人と年配の人を繋げてくれました。

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(写真)旧曽木小学校裏の山道。ハイキングとしても楽しめる


2018年に初めて開催された「曽木 くらしのしるべ」は、大盛況の内に終わりました。どんな所がお客さんを惹きつけたと思いますか。

めぐみ さん
ブランディングだと思います。
市が一緒に立ち上げてはいるのですが、外部の意見はあまり入らず若者の意見のみで成立している土岐市では異色のイベントでした。
曽木の人は、何でも「やってみたら!」と否定的な事は言わない
見守る姿勢に驚かせられました。

各務 さん
イベントのイメージは、初回で決まってしまう部分が大きいと思います。
「自分たちが出たいイベントを作りたい!」という思いが強くあったので、
既にファンがいる出店者の方にオファーをしたり、チラシは持って帰りたくなるものを(チラシの紙面は、 「分かりにくくて分かりやすい」をコンセプトに)作成しました。
広報の部分で言うと2018年のソギクラ開催前に実行委員会の皆でDouble ドゥブル(静岡県浜松市)を企画されている佐藤さんを訪ねました。
そこでSNSの使い方やどこに力を入れたら良いかを学びました。https://sogikura.localinfo.jp/posts/4363130

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 今後の「曽木くらしのしるべ」について

菜海 さん
今回、新型コロナウイルスの感染を防ぐ為に中止という形をとりましたが、コロナウイルスが落ち着いて曽木で安全に開催できる状態になりましたら、Vol.2のサブテーマの「音」を引き続きのテーマとして2021年以降に開催できたらと思います。

開催することと同じぐらいイベントを中止する決断は、エネルギーが要りました。
否定的な気持ちばかりになってしまった時もありましたが、次回の「曽木くらしのしるべ」がさらによりよいイベントになることを願っています。

次回開催は、2021年以降を予定
( 詳細は、HPをご覧下さい)
https://sogikura.localinfo.jp